横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

FOSS4G2016をふり返り

2016年08月30日 15時00分32秒 | OSGeo/FOSS4G
先週のFOSS4Gから戻ってきた。

漁師はいつも海に出て、潮の流れや波の高低を体感していないと、勘が鈍って成果を上げられなくなってしまう。
これと同じで、その最前線に実際に足を運び、「見る」「体感する」ことが本当に重要である。
毎年のように時間とお金を使い、繰り返し参加する意義はそこにある。今年も、やはりというか、この世界の進歩の早さを目の当たりにした。今回2年ぶりの参加となった私は、キャッチアップするのにやや苦労するくらい、この世界は進んでいた。

同時に8セッションが並行開催されるので、見逃した部分の方が多いと思うが、今年私の印象に残った分野は、ベクトルタイル、3D、インドアマッピング、ルーティング、ツールではOpenLayers3。開発チームではMapBox。予想外に存在感が無かったのがCARTO。安定のBoudless。今改めてそれぞれのセッションをふり返りながら頭の中を整理している。



 私の「本籍」であるMapServerコミュニティによる年1回のステータスレポート。
開発開始から20年が経ち、機能も豊富で安定している。ThomasもDanielもちょっと老けたかな?


 日本からの発表は嘉山さん
今回は日本人は嘉山さんがG空間プラットフォームの開発について発表。英語の発表もいつものライトニングトークと調子が変わらない(笑)


 世界54カ国から900名の参加者

欧州が多いのは当然として、それ以外の世界各地から参加者がいる。なお、昨年のFOSS4G開催地の韓国からは24名もの参加者。一方日本からは7名。


 Sol KatzアワードはJeff McKennaに

FOSS4G分野への貢献者に対して贈られるSol Katzアワード。今年はMapServerコミュニティ出身でOSGeo財団のプレジデントも務めたJeff McKennaに。


 今回の運営スタッフ
カンファレンスの運営は多数のボランティアによってまかなわれた。10年前のFOSS4G2006(ローザンヌで開催)のオーガナイザーを務めたCamp2CampのClaudeが壇上に呼ばれ、「一生に一回で十分です」というコメントをしたのが、その大変さを物語る。


 来年はボストンで開催
来年もぜひ行きたいと思う。ただお盆のピーク時に重なっているので旅費が高くなりそう・・

FOSS4G 2016参加(1日目)

2016年08月24日 22時06分23秒 | OSGeo/FOSS4G
FOSS4Gは今日から3日間のメインカンファレンスだけではなく、前後合計5日間コードスプリント、ダブっているが前2日ワークショップがあり、全部を8日もの間開催される。特にディベロッパーにとっては天国のようなところだ。私はメインカンファレンスだけの参加であるが、もう少し滞在日程を増やしても良かったかな、と思う。とは言え、今回は台風のため、計画しても実現困難だった模様だが・・・

 会場(WCCB)全景

 ロケーションはライン川に面していて風光明媚

 基調講演会場は旧西ドイツの議会場、正面にワシがどーんと構えている

 ほぼ満席
とは言え、10万人規模が集うセールスフォースやオラクルなどのような巨大企業のカンファレンスと違い、FOSS4Gの参加者はディベロッパー主体に1000名弱。このくらいの会場はちょうどピッタリだ。

基調講演が終わってから、同時に8つのトラックで、個別のセッションが始まる。身体が一つしかないから、一度に一つしか出られない。
従って、誰もが最も関心のあるコマに参加する。参加して当てが外れると、容赦なく途中退席をしていく。内容が良いと、活発な質疑応答となる。結果として、どのくらいホットなのかの微分係数が読める。ちなみに私自身の今回の関心テーマは、ベクトルタイル、ルーティング、インドアマッピングあたり。

 街中の光景
夕方になると街中では人々が皆がビールを呑みながら談笑している。昨夜入ったお店では、英語のメニューが無かったので、地元民相手の模様。

1日を過ごしてみた感想だが、ボンは暮らしやすそうだ。街全体が清潔でゆったりと感じる。公共交通機関も充実していて、市街地は店舗も多く大変便利である。「首都」としての風格もある。ただし、ドイツ語ができないと標識などがわからなくて、ちょっと不便かも。

FOSS4G 2016参加(ボンまでの道のり)

2016年08月24日 13時58分27秒 | OSGeo/FOSS4G
2年ぶりのFOSS4G参加だ。
今回の開催地はドイツのボン。東西分裂時代の西ドイツの首都で、現在は大学などの研究機関の集積地である。

FOSS4Gは、「オープンソース」というフォーカスがあるものの、近年の地理情報分野のイノベーションの大半がオープンソースから発祥していることもあり、この世界の「波の高低と潮の流れ」を感じることができるという点で、最先端のカンファレンスである。昨年は韓国のソウルで開催されたが、私はセールスフォースのイベントと重なった結果、こちらには参加できなかった。

で、毎回私の旅にはトラブルが多い。あいにく今回は台風9号。見事に首都圏上陸だ。
フライトはデルタ航空のマイレージで取得したため、行きはKLMで成田からアムステルダム、そしてフランクフルトに向かい、帰りはチャイナエアラインでフランクフルトから台北で乗換、成田へ戻るという変則ルート。KLMは朝10時半発なので、成田で前泊することにした。その前泊が台風直撃の日。朝から猛烈な風雨。早々に成田エクスプレスは運休を告げていたし、他の在来線も軒並み運転を見合わせている。午後3時を回った頃から横浜はピークを過ぎ、何とか出かけることができた。YCATからバスに乗ったが、そのバスも湾岸線が通行止めなので、横羽線でトロトロと向かう。

 台風襲来の出発ロビー

 鉄道に乗られずに待たされる1階ロビー
成田空港に着くと、ロビーが人で溢れて騒然としている。大半のフライトが欠航、遅延しているし、成田空港に接続するJRと京成の両方とも運転見合わせになっている。空港が陸の孤島になっているとは驚き。バスで来て良かったと思う。

幸い、翌朝になると台風も過ぎ、私の乗る飛行機も前日朝に無事着陸していたので、搭乗することができた。
 アムステルダムで小型機に乗り換え

 アムステルダム空港にて
ちなみに海外最初のにゲットしたポケモンは、案の定ポッポだった

フランクフルトからは高速鉄道でジークブルクへ、そしてライトレールに乗ってボン市内に向かう。
 高速鉄道
新幹線と同じクオリティだが、時間は結構いい加減

 ライトレール
郊外と市内を繋ぐライトレール

航空機と違い、鉄道は英語案内が少なくて、少々慣れが必要だと感じた。
8時過ぎに無事にホテルに到着。

 今回のホテル
偶然にも気になるロゴが隣にある(^^;)