おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日、『「生きる力」の強い子を育てる ― 人生を切り拓く「たくましさ」を伸ばすために』(天外伺朗著、飛鳥新社、1,429円+税)を紹介しつつ、「私は、著者の主張に70%賛同しますが、アドラー心理学の立場からすると、異論があります」と異論を唱えました。
その理由は、アドラー心理学による教育論は、「レッセフェール(自由放任)の教育」ではないからです。
ここで、アドラー心理学の教育に関する最新の翻訳書である『より良い親子関係講座―アクティブ・ペアレンティングのすすめ』(マイケル・ポプキン著、手塚 郁恵訳,野中 利子監訳、星和書店、1,600円+税)の説を紹介しましょう。
著者は、子育ての3つのスタイルを「独裁的スタイル」「放任的スタイル」「民主的スタイル」に分けて、次のようにうまくたとえています。
独裁的スタイル・・・・自由なき制限
放任的スタイル・・・・制限なき自由
民主的スタイル・・・・制限の中の自由
『「生きる力」の強い子を育てる ― 人生を切り拓く「たくましさ」を伸ばすために』での天外氏の教育論は、放任的スタイルに位置づけられます。
アドラー心理学の教育論は、民主的スタイルです。
マイケル・ポプキンは、放任的スタイルを次のように特徴づけます。
1.「人間は基本的に自己コントロールできるものであり、充分な自由が与えられれば、子どもは学ぶ必要があるものは自分の直接体験から学ぶだろう」と放任的な親は思う。
2.このスタイルでは個人の自由が何よりも優先されるので、子どもが自分のやりたいようにすることを許す。
3.このような家庭では、秩序や規律や制限がほとんどないため、親の多くはまるで「ドアマット」のように子どもに踏みつけられても平気である。
4.子どもたちは、帰属感や協力の気持ちをほとんど持たずに育つ。
いかがでしょうか? あなたは、放任的スタイルを選びますか?
次回は、アドラー心理学のよって立つ「民主的スタイル」について述べます。
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次回の民主的スタイルを楽しみにしています。
本を読んでみないと.. .。
ニュースレターにもありましたので久しぶりにコメントでした。
久しぶりのコメントありがとうございました。
「自発的に秩序を守る方向へ勇気づける」、正解です!
『より良い親子関係講座―アクティブ・ペアレンティングのすすめ』を読んでみてくださいね。いい本ですよ。