一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1968   いつはりの人ほど歌は巧みなりうち頷くな姫百合の花   直文

2018年06月16日 | 

 落合直文(文久元年~明治36年、42才没)は、明治の新時代に、古来の和歌を一般人に平易な言葉で作歌できるようにし、また貴族、老人のものであった和歌を若い人でも作歌できるように努めた。また門弟には真似することを戒め、個性をとても大事にした。(ウィキペディアより抜粋)

 真実を伝えるのに虚構を用いるのは、古来から世界中の文学者・哲学者・宗教者たちの常套手段である。そんなことは百も承知のはずの作者。だからこそ、「うち頷くな」と姫百合に呼びかけているのだろう。大学教授を勤めた作者の、学生への教育的短歌と言えるかもしれない。さて、いつはり(嘘)は是か非か?

サツキツツジ(皐月躑躅)


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