Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

霧の中を歩く

2010-10-07 22:22:44 | 出たもの
世の中は思い通りになることばかりではない。寂しいこともある。辛いこともある。悲しいこともある。どんなに努力しても報われないこともある。流した汗が裏切ることもある。間違えてはならないところで間違えてしまうこともある。いや、自分自身なんて最初から間違っていることさえある。そういったこともみな、一つの局面に過ぎない、あとになってみればどんなことだって言えるのだと、頭で理解するのは簡単だ。だけど、それを受け入れることがなかなかできないこともある。しかし、仮に受け入れることができてもできなくても、次の一瞬は訪れる。今の一瞬をどんなふうに過ごそうと、生きている限り人間は一瞬ずつ歳をとってゆく。

でも、悪いことばかりではない。いいこともある。楽しいこと、嬉しいことも必ず訪れる。例えすぐに掌から零れ落ちてしまうものであろうとも、その一瞬は訪れる。幸運が扉を叩くことも、最初から幸運に恵まれていることもある。あまりにも当たり前に感じられ過ぎて、自分自身ではそれに気づかないほどの幸運に。

私たちはどうすればいいのだろう。今、この一瞬、何ができるのだろう。

霧の中を歩く。自分の踏み出す次の一歩の先にある世界はどんな世界だろうか。断崖絶壁から転げ落ちてしまうのだろうか。それとも素晴らしい風景が見えるのだろうか。後ろを振り返ると、一瞬だけ自分の足跡が見える。目瞬きをするとそれも消えてしまう。遠くで誰かが歌う声がかすかに聴こえる。自分も自分の歌をうたってみる。でもその声は自分には聴こえない。誰かに聴こえているのかどうかさえわからない。

でも、霧の中を歩いているのは自分だけではない。どこまでも見通せるまっすぐな道を歩いている人間なんて、実はそんなにたくさんいない。誰もが自分の霧に包まれている。 霧の中で出会う。 それぞれの霧の中から歩いてきて、笑顔を交わし、それぞれの次の霧の中へとまた歩いてゆく。 私はきっと、そんなイベントがやりたいのだと思う。10月6日、Poe-Tri Vol.28の帰り道、ふとそんなことを考えた。

☆☆☆

今回のオープニングは、11月14日に「ひとり語り芝居」の舞台公演を控える、川島むーさん


リアルな感覚を伴う私的な世界を、軽快に、あるいはしっとりと言葉に乗せてゆく。

二番手は初出場、もこもこさん。


のっけからもこもこワールドが大炸裂。食べ物を配る。歌う。ここはどこだ!何のイベントだ(笑)!

後半に登場するのは、写真展開催など最近多忙なあしゅりんさん。


物売りの口上みたいな後藤理絵さんのカヴァーは出色!まさに今回のPoe-Triを象徴した、構成力溢れるステージ。

私は新作「神様工場」を朗読した。

オープンマイク参加者はご覧の方々。

BJだいちさん


midoさん!


佐藤銀猫さん!


山崎みふゆさん!


稗田恵一さん


市毛友里さん!


後藤理絵さん!


晴居彗星さん


いつにも増して、それぞれの言葉が響く夜だったように感じられたのは私だけだっただろうか。

最後に、会場で私の小説を買ってくれた方々に心からお礼を述べたいと思います。本当にありがとうございました。

また近いうちにお会いしましょう。また新しい苦しみの先で。また新しい喜びの先で。

「そろそろ君が来る時間だ」Poe-Triにて先行発売!

2010-10-05 21:28:10 | ニュース
えー、急遽決定したのですが、10月10日刊行予定の「そろそろ君が来る時間だ 10の小さな物語+1」、明日、10月6日のPoe-Tri Vol.28の会場で先行発売を行うことになりました。

改めまして、明日の詳細です。

☆☆☆

Poe-Tri Vol.28 
2010年10月6日(水)
会場は、池袋 ステージ&スペース3-tri
住所は、〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-41-2 マキビルB1F

地図はこちらです。

入場料は¥1500+1ドリンク。

タイムテーブルは、

20:00 開場
20:30 開演

(司会・大島健夫)
前半
20:30~20:35 挨拶 
20:35~20:50 川島むー
20:50~21:05 もこもこ 

21:05~22:20 オープンマイク(当日先着13名まで。制限時間1人5分)/休憩      

後半 
22:20~22:35 あしゅりん
22:35~22:50 大島健夫  

となっております。途中入退場自由です。23:00には必ず全て終了いたします。

読んでも楽しい、聴いても楽しい、ついでに本も買えるPoe-Tri。明日、皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

TREASURE RIVER BOOK 、本日オープン

2010-10-01 19:40:18 | ニュース
8月1日に開催されたWiCAN2010オープニングパーティーで知り合い、意気投合した寶川紘司さんが、今日10月1日、JR千葉駅から徒歩10分の中央区登戸に新しくお店をオープンするということで、さっそく遊びにいってきました。

店名はTREASURE RIVER BOOK。美術、写真、建築、ファッションの新刊と古本の両方を置いてある本屋さんと、ゆっくりくつろげるカフェを併設したお店です。お店のホームページはこちら

住所は千葉市中央区登戸1-11-18 潮第2ビル102号室。千葉駅からそごうの横を通ってモノレール沿いに進み、モノレールが左に曲がってすぐの信号を右に入り、200メートルほど進んだ道沿い左側です。



店内は明るくて、かなり広く感じます。11時~16時、18時~23時の営業で水曜のみ定休。パーティーやライヴの需要にも対応できるとのこと。ドリンクメニューもいっぱい揃っています。





入って手前がカフェスペース、奥はブックスペースです。





美術や建築の本って、手にとって眺めるだけでもけっこう楽しいものです。実はここだけの話ですが私の小説も置かせていただく予定です、ハイ。

今まで、千葉市内、それも千葉駅近辺にはこういうお店はほとんどない、というよりも絶無でした。

寶川さんも地元千葉の出身です。その寶川さんの意志と力でこうして千葉の街に新しいものが生まれてゆくことは本当に素晴らしいことだと思いますし、また勇気づけられることでもあります。是非根づいて欲しいと願っています。そんなわけでお近くの方は足を運んでみましょう!

あらためて、開店おめでとうございます。