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マーケティング研究 他社事例 475 「MaaSのビジネスモデルに迫る1」 ~地域の特徴によって望まれる形は違う~

2020-01-09 08:17:08 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 475 「MaaSのビジネスモデルに迫る1」 ~地域の特徴によって望まれる形は違う~


ここに来て日本でもMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)を目指す動きが活発になって来ました。

情報が可視化されて世界の動きが見えるようになり、若い世代が意識を底上げして、一歩先の対策の必要性を感じ始めたとも言えると思います。

まず、MaaSという言葉の概念から整理して行きましょう。

日本を含む先進国の都市部では、渋滞や交通事故、環境問題が顕在化しています。

一方で、地方都市や郊外は過疎化で交通利便性の確保が課題です。

これら移動に絡む社会課題を解決するとされているのがMaaSとなるのです。

ちなみに「モビリティー」は自動車業界に限った用語ではありません。

MaaSでは便益が必ずしもお金に換算される必要はありません。

地域によっては、「ウイン」や「ハッピー」はそれぞれだからです。

しかし、システムの継続性を考えれば、お金をどう回していくかは極めて重要です。

日本の取り組みが遅れているのは確かなようです。

社会課題の解決を是とする欧米と異なり、日本人は不便でも我慢しようとするからかもしれません。

赤字状態が続いても住民が声を上げようとしません。

バスなどの公共交通はその典型です。

また、日本は業界や地域といった垣根を越える問題に手を組んで対応する事に慣れていません。

一般的に、産官学の人材の流動性にも乏しく、MaaSのような総合的な社会課題への対応では、ライバルも含めた関係者との連携が欠かせません。

特に、関係づくりが苦手な業界の代表格が自動車産業です。

今後、車の台数は間違いなく減ります。

乗用利用が減少し、現在は乗用利用と商用利用の比率が3体1程度のようですが、2030年には1対1になると試算されています。

環境対応などで開発コストが増加し、自動車メーカーの経営環境はさらに厳しくなって来ています。

(続き)


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