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マーケティング研究 他社事例 483 「サバイバルゲームが身近に 1」 ~遊休不動産に活路~

2020-01-23 10:34:43 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 483 「サバイバルゲームが身近に 1」 ~遊休不動産に活路~


『迷彩服に身を包んで屋外の広大なフィールドに潜み、時には泥だらけになりながらエアガンを撃ち合うマニア向けの遊び』

通称サバゲ―と言われています。

正式には、サバイバルゲームです。

しかし、撃ち合う等そのイメージが宜しくない事があってか、人気は限定的になっていると思います。

そんなイメージを覆そうとしているのが、エッジイノベーションです。

大阪や東京のお台場など4か所に店舗を構えています。

店舗と聞いて疑問を持つ人もいるかもしれませんね。

しかし、街中のビルに入居する店でサバゲ―が出来るのです。

簡単なルールは以下の通りです。

壁や障害物もある広い店内で3人対3人など2チームに分かれて戦い、相手の陣地の旗を取った方が勝ちで、途中で撃たれたら「撃たれた」と自己申告し退場するものです。

こうしたチーム戦を1試合3分~10分で繰り返し行うのです。

退場は自己申告ですので、全員が紳士でないと成立しないゲームとも言えます。

サバゲ―のイメージはこれまでは冒頭の通りだったかもしれませんが、しかし、エッジイノベーションのサバゲ―の特徴は未経験者が手ぶらでふらっと訪れて気軽にできる点です。

サバゲ―を事業化ししようと考えた生田社長の考えは、過去の経験から来ているようです。

大学時代に友人に誘われてサバゲ―を始めた生田社長は、非日常のその世界に魅せられハマってしまったのですが、マニアックに見られるのは嫌だと思い、人に趣味として話せないでいました。

そうした中、サバゲ―の友人がフィールドの経営に乗り出しスタッフとして立ち上げに参画したのでした。

しかし、経営にも興味を持ち、商学部で学ぶ大学生の目に映ったのは、山積みの課題でした。

野外に広大な土地を確保しなければなりませんでしたが、売上は1人1日3,000円前後と少ないうえ、客は週末しか来なかったのです。

暑い夏や寒い冬、雨の日にはもちろん客足は鈍ったのでした。

そもそもフィールドも山奥で車でしか行けない場所だったのです。

これでは、ビジネスモデル的に無理があります。

その後は趣味としてサバゲ―を続けながら新生銀行に就職し、大阪で法人営業の融資担当として新規開拓に励む日々が始まったのでした。

そこで目にしたのが、遊休不動産の存在でした。

例えば現在、本社を置く、江坂駅前(大阪府吹田市)の店舗もそうだと言います。

駅前の交通利便性の高いビルですが、スーパー銭湯の跡地のため3フロア分の入り口が1つしかなく水回りが特殊仕様という変わった造りの為に、借り手がつかないまま放置されて廃墟感も漂っていました。

しかし、サバゲ―なら廃墟感も非日常のイメージと重なります。

つまり一般には受け入れられない古い物件や変わった物件もフィールドになり得るのです。

しかも屋外ならば天候の影響も受けませんし、駅前なら会社帰りにもふらりと寄れます。

『インドアスタイルならサバゲ―も事業として成り立つのではないか?』

銀行員という恵まれた環境を捨てる不安よりも新しい価値を創造できる楽しみが上回り、3年弱で新生銀行を辞め26歳で起業したのでした。

(続く)



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