My-boomよ、永遠なれ。

熱しやすく、冷めやすいお調子者のマイブーム日記…
いよいよ人生は佳境に“ラスト・クオーター・サバイバル”へ

GR-Dで星空に挑戦する・CD-1+は使いモノになるか?その2

2008-11-20 18:10:47 | スターウォッチ
月や惑星を除いて夜空で一番移動量(見掛け上)の大きいのが赤道座標による赤道付近にある恒星です。
逆に極軸延長上にある北天・北極星付近の星は移動量が微細ですよね。

つまり撮る方角によって星も風景もブレにくい星野撮影をするには工夫がいるかも知れません。
今回はオリオンの一部やシリウスを南天近くで捉えていますので一番日周運動による星跡が長く出るものと予想しています。
この方角を上手く撮りきれればメドが付くかもしれませんね。

赤道儀の恒星時追尾コントロールを0.0X倍速(固定)、0.5X倍速、1.0X倍速で見てみます。
露出設定はISO100、F3.2、60sで行います。
<0.0X倍速>


<0.5X倍速>


<1.0X倍速>


この0.5X倍速は微妙ですね。シリウスは赤道より比較的低い所にあるので我慢出来るかもしれませんが、オリオンはほぼ赤道上にあるのでツライかもしれません。
<0.5X倍速全景>

風景は少しピントが甘い画像ぽくなっていますが何とか行けるかも…

ここで一段開けて設定をISO100、F2.4、30sにすると…
<0.5X倍速全景30s>

何とか許容範囲に収まる可能性があります。

取説には28mm(35mm判換算)で限界露出が約90~140秒…とありましたが、GR-Dの場合では赤道付近を捉えるなら30秒が限界で、北天付近を捉えるなら60秒でも使えるかもしれません。
む~、この辺が限界になるのかな?

ならばと少し強引だがコントローラの操作で変速の倍速に挑戦してみます。
基本設定はISO100、F3.2、60sとして
0.5X倍速(30s)+1.0X倍速(30s)→0.75倍速では如何か?
秒読みは単純に時計を見ての手動です。
<0.75倍速全景>

空気も澄んできたせいか結構な星が写るようになりました。
1.0X倍速では右側ビル外観の縦ラインにブレが結構目立ちますが、この合成倍速では余り目立たなくなりました。

ここはやはり0.0X倍速(固定)、0.5X倍速、1.0X倍速に加えて0.25X倍速と0.75X倍速を追加してもらうとかなり使えるのではないでしょか?
もっともこの手の機械モノに精通している方なら自作しそうですね。

さて、次のステージは実践の撮影に出ることにします。次は光害を気にしなくてもいいので近所でいいかな?

GR-Dで星空に挑戦する・CD-1+は使いモノになるか?その1

2008-11-20 13:01:58 | スターウォッチ
今回は超手抜き、室内からの撮影でCD-1+のテストを行うことにしました。何せチョ~寒いもので…
CD-1+そのものの赤道儀としての基本的な性能や0.5倍速の使い勝手と限界露出を検証します。
また、基本的なGR-Dが星空を撮るのに最適なデータ探しをします。

セッティングと極軸合わせ
<ガイド鏡セット>

当初は雲台にマンフロット 410を載せる予定で調整しましたが結果却下しました。
ガイド鏡を使っての極軸合わせの時には中々使い勝手は良いのですが三脚との固定部分(ベースの微動マウント)から接眼部まで距離があり作業時にブレが発生します。
そして、カメラを任意のアングルで水平出しするのが大変です。小さなビデオ雲台と併用すると解消出来ますが更にブレ易くなる可能性があります。

そこでスリックバル雲台に戻し、ガイド鏡(ミニボーグ50)に小さな微動雲台を追加しました。この雲台は稼動範囲が狭いのと精度と造りがイマイチなのですがお手軽コンセプトには最適です。
更に三脚(ビクセンHAL-110)と微動マウントを繋ぐのに雲台アダプター(ビクセン)に変更しさらに安定性を出しました。

窓は南向きなのでコンパスグラスを使って北を探しますがどうやら室内ではこのコンパス精度は出ません。
それでも何とかガイド鏡を南天近くまで向け恒星追尾方式を始めます。
緯度の精度を高めるために東空を見たいのですがそれも出来ないのでレベルメーターで35度にします。

<ガイド鏡アダプター・レチクル>画像拝借

ガイド許容範囲はミニボーグ50(f250mm)を使うとレチクルの一番小さい円を使用したときには約200mmの許容となるので今回は十分だと思われます。
約一時間かけて極軸を追い込んで10分間以上中心に捕捉していますのでガイド鏡とGR-Dを交換します。

<GR-Dをセット>

当初と比較してもかなりコンパクトになりました。レリーズも取り付けます。

<Action Level>

今回の撮影で何が一番重宝したかと言うとデジタル水準器です。GR-D2にはその機能があるのですが初代GR-Dでは水平インジケーターの代りになります。
赤道儀が動いている間、徐々に水平は失われて行きますので2~3カットの度にチェックし補正します。

ほぼ南に向けたカメラがシリウスを捉えたらいよいよテスト開始です。
今回は基本露出をISO100、F4.5、シャッタースピード120秒に設定しました。
<120s:F4.5:1.0X倍速>

当然、赤道儀動作中の風景は流れます。しかしこんな田舎の市街地でも明る過ぎです。

まずはISO感度別によるノイズと星解像度を比較します。(ピクセル等倍)
<ISO64>120s:F3.2


<ISO100>120s:F4.5


<ISO200>15s:F2.4

厳密な露出合わせをしていないので、明るさが異なります。
ほとんどノイズの差異はありません。
ISO64でも露出時間を長く取ればそれなりに写りそうです。

絞りによる星の見え方の変化(ISO100)
<F4.5>120s


<F3.2>60s


<F2.4>30s

やはりF2.4にすると星の形が歪になるようだ。出来ればF3.2以上で撮るのが良さそうだ。

基本的なテストが終わったのでいよいよ赤経軸コントローラーの倍速変化のテストです。