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福岡市クラスター激減、背景にPCR検査数

2020-11-06 19:16:00 | 新型コロナ

福岡市ではクラスターが激減している。10月に確認されたクラスターは3ヵ所で、9月(7ヵ所)を下回った。内訳は、飲食店及び接待を伴う飲食店が各1件、民間会社が1件となっている。クラスターのピークは7月(18ヵ所)から8月(22ヵ所)で、中洲など接待を伴う飲食店で爆発的に増えた。その後、医療機関や高齢者施設、学校施設などへ移行。一時はどうなることかと思っていたが、10月に入ると、感染の流れはストップした。背景に何があったのか。先月末、高島市長がそれに答えていた。

先月29日の記者会見。高島市長は新型コロナウイルス感染の陽性者数について、第2波(7~8月)は第1波(4月)の2.6倍となったが、これは無症状の掘り起こしを行うため、検査数を4倍増やしたことによるものだとした。さらに、検査数を増やしたことにより、発症から結果が判明するまでの期間が2日短縮できたという。この点が感染拡大を抑えることができた最大の要因としている。感染者の早期発見が感染の流れを食い止めていたのだ。(もちろんそれだけではないだろうが)

高島市長によると、PCR検査数は全国政令市の中で福岡市が一番多く、次いで北九州市だという。今、福岡県の感染者数が抑えられているのはこうしたことが背景にあるという。検査はやみくもに行うのではなく、濃厚接触者を徹底的に検査していく。それが福岡市の特徴だと力説していた。確かに、福岡市はいち早く(4月当初から)濃厚接触者の検査を進めていた。これが効を奏したのだろう。

福岡市は新たな対策として、車両型の「出張PCRセンター」を11月中旬から稼働する。接待を伴う飲食店や繁華街、ビルなどで感染拡大が懸念されそうな場合、そこへ出向いて検査を行う。また、高齢者の負担軽減にも繋がるとして、高齢者施設などへ出向いて検査を行う。いずれも早期に検査を行うことで、感染の連鎖を止める。ちなみに、この出張PCRセンターは市医師会に約1千万円で委託する。

そういうわけで、クラスターが減ってきたのはよかったが、いよいよインフルエンザの流行期。まだまだ気は抜けない。全国の感染者数は徐々に増えており、5日6日は連日1000人を超えている。福岡県も2桁台へ。もしかすると、これからが正念場なのかもしれない。

 

 

29日記者会見 感染を抑える上で、この2日は非常に大きかったと説明する高島市長 (福岡チャンネルより

 

 

 

 

10月の福岡市クラスター発生状況(まとめ)  ※西日本新聞の情報をもとに作成しています

クラスター激減  (久しぶりに中洲でクラスターが発生しているところが気になる)

 

 

 

 

福岡市陽性患者数

陽性者数、9月末頃からほぼ1桁台へ (最高は7月31日の116人)

 

 

 

 

福岡市検査実施数

検査数、7月末頃からそれまでの4倍超 (最高は9月10日の1212件)

 

 

 

《関連記事》

福岡で17人、鹿児島13人感染 熊本では1人死亡、新型コロナ(西日本新聞 2020.11.6)

コロナ検査、車で素早く 福岡市が「出張PCRセンター」、11月稼働(西日本新聞 2020.10.29)

 

《関連資料》

福岡市内の感染動向