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【速報】五ケ山ダム貯水率、急上昇中!

2021-08-14 21:29:09 | 五ケ山ダム

秋雨前線停滞による大雨で、五ケ山ダムの貯水率(貯水位)が急上昇している。五ヶ山の11日午前8時の降り始めからの雨量は700ミリに上る。福岡県のデーターを見ると、五ケ山ダムの貯水率(13日現在)は22.1%、わずか2日で10%上昇。貯水位は17m上昇している。一方で南畑ダムへの放流量は制限している。五ケ山ダムに水を溜め込むつもりだろう。今年の梅雨は少雨だったこともあり、ダムに水が溜まっていなかったので助かった。とはいえ、油断はできない。

気象庁は14日午前2時すぎ、佐賀県と長崎県に、午前5時50分、福岡県に大雨特別警報を発表した。気象衛星画像を見ると、九州西の東シナ海で次々と積乱雲の塊が発生している。この積乱雲の群れは、九州北部付近に停滞する前線に沿って、このあとも次々に九州へ流れ込んでくるという。まだまだ警戒が必要だ。

 

 

【五ケ山ダム】

8月14日午前8時現在の水位:約385m

8月11日8時現在の貯水位は約368mだったので、わずか2日で17m上昇したことに

 

 こちらは8月4日の様子(貯水率11.1%) 

 

 

 

【南畑ダム】

8月14日午前8時現在の水位:約268m

平常時最高水位まであと67センチ  13日現在の貯水率は88.1%(下表参照) 

 

 こちらは8月4日の様子(貯水率40.5%)

 

 

 

五ケ山ダム貯水率、わずか2日で10%上昇

 

 

 

 

気象衛星画像(8月14日午前9時現在)

雨雲だらけ、、

 

 

 

 

《五ケ山ダム、8月14日21時現在の貯水位390mに 2021.8.14.21:15更新》

五ケ山ダムの貯水位はさらに上昇し、14日21時現在、390mとなっている。午後6時以降、雨は小康状態になっているので、今は落ち着いているが、わずか2日で22m上昇というのは初めて。どこまで上がるか、、

 

 

 

《2021.8.18.6:30更新》 8月18日6時現在、397mまで上昇している。 

 

※五ケ山ダムの最新情報はこちら

 

 

《関連記事》

九州北部記録的大雨続く 年間雨量の4割到達の地域も(tenki.jp 2021.8.14)

 

《参考資料》

福岡県総合防災情報

福岡県主要ダム貯水状況

 

 


小川内の杉、 移植から5年が過ぎて

2021-08-06 09:13:00 | 五ケ山ダム

五ヶ山ダムを視察した後、いつものように「小川内の杉」に会いに行った。気のせいか、少し元気がないように見えた。樹皮が生き生きとしていない。昨年、母親杉(一番奥)の先端が枯れて切られていたので心配はしていたが、やはり暑さのせいだろうか?今もミスト散布は続けられているようだが、標高500m付近でも気温は30℃近くまで上がるので、巨木にとっては焼け石に水なのかもしれない。移植前は、水が豊富な森の中に生きていたので、樹皮にたくさん苔がついてプリプリしていた。これほどカラカラになることはなかった。

 

移植から5年が過ぎて、人々の関心は薄れてしまったのか、ここを訪れる人も少なくなった。この日、お父さんが男の子を連れて「親子杉」を見に来ていた。さぞかし、杉も喜んでいたことだろう。

 

 

撮影日:2021.8.4

元気かな? 

 

 

 

 

 

樹皮に元気がないかな

 

 

 

 

 

母親杉の先端が痛々しい(一番左)

 

 

 こちらは移植直後(2016年5月15日撮影) 

 

 

 

「小川内の杉」の孫たちも大きくなっていた(背後に見えるのは山祗神社)

 

 

 

 

 


【現地報告】五ケ山ダム貯水率11%~試験湛水完了から7ヶ月 (8月13日更新)

2021-08-05 08:00:15 | 五ケ山ダム

(久しぶりに五ケ山ダム情報です)

4日、7ヶ月超ぶりに五ケ山ダムへ。これからしばらく福岡へ戻れそうもない(姉の在宅医療がはじまる)ので、確認しておくことにした。

五ケ山ダムへ向かう途中、南畑ダム下で福岡市水道局の車を見かけた。もしかすると、那珂川上流の水質調査をしていたのかもしれない。五ケ山ダムや南畑ダムの水は、福岡市民の生活用水として使用されているため、ダムから川へ放流された水の調査は(五ケ山ダム入り口、南畑ダム入り口、南畑ダム取水口の3ヵ所)で定期的に行われている。その後、南畑ダムに着くと、水位は半分近くまで下がっていた。

それもそのはず、五ケ山ダムの水は大して溜まっていなかった。試験湛水完了直後(昨年12月23日)の貯水率は1.5%(貯水位約355m)で、8月3日現在の貯水率は11.1%(貯水位約367m)。およそ7ヶ月で貯水率は10%アップしただけだった。やはり、今年の梅雨は長かった割に雨が少なかったからだろう。そもそも、五ケ山ダムは馬鹿でかいので、安々と水は溜まらない。何しろ、試験湛水が完了するまで4年もかかっているのだから、気長に待つしかない。

福岡市の梅雨期間の降雨量を見てみると、観測史上2番目に早く梅雨入りした5月は133.5ミリ、6月は123ミリ、7月は45.5ミリと1月並みの少なさだった。今後、少雨が続けば、水不足の可能性も無きにしも非ず。これからの台風シーズンで、どれほど水が溜まるか。と言っていたら、台風9号が発生。さらに、もうひとつやって来る。(雨は降ってほしいが)災害級にならなければよいのだが。

 

一番下に更新しています。

 

撮影日:2021.8.4

展望台から見る (風が心地よかった ちなみに車の温度計は28℃、自宅マンション駐車場は37℃だった)

 

 

 こちらは試験湛水完了直後(昨年12月23日)

 

 

 

ダムサイト付近  地山が見える

 

 

 

 

作業場跡、沈むところ(写真右)

 

 

 こちらは昨年12月23日

 

 

 

定点観察

 

 

 こちらは昨年12月23日

 

 

 

ビオトープが自然に戻りつつある

 

 

 

 

かつての道に雑草が

 

 

 

 

かつての小川内地区も緑に覆われて

 

 

 こちらは昨年12月23日

 

 

 

佐賀大橋から見る

 

 

 

 

ダムサイトから見る 8月3日現在の貯水率11.1% 南畑ダムへ放流しているので徐々に減っている

 

 

 

 

8月4日現在の貯水位約367m(試験湛水完了時から約12m上昇)

 

 

 こちらは昨年12月23日(貯水位約355m)

 

 

 

水は南畑ダムへ

 

 

 

 

こちらは南畑ダム 8月3日現在の貯水率40.5%   

 

 ちなみに昨年8月3日の貯水率は93%

 

 

 

8月4日現在の貯水位257m  この先どうなるか、、

 

 

 

 

《秋雨前線停滞で災害級豪雨に警戒 ~ 五ケ山ダム水位10m上昇 2021.8.13.13:00更新》

今年の天候は目まぐるしい。9日、台風9号から変わった低気圧が日本を去ったと思ったら、早くも秋雨前線が発生(立秋を過ぎているので秋雨前線になる)。今年は梅雨入りも早かったが、秋雨前線も早い。来週18日までは前線が停滞し、梅雨末期のような大雨になるというので警戒が必要だ。

昨夕、所用のため一時帰福したので、ダム状況を見てみると、五ケ山ダムでは11日の降り始めからの雨量が400ミリを超えていた。13日13時現在の貯水位は約377m。わずか2日で10m上昇。南畑ダムも同様に10m上昇、13日13時現在の貯水位は約267mとなっている。

 

《五ケ山ダム水位さらに1m上昇 2021.8.13.17:00更新》

13日17時現在の五ケ山ダムの貯水位は約378m、13時より1m上昇。南畑ダムの貯水位は267.93m、平常時最高貯水位まであと67㎝のところまで上昇。これからさらに上昇する見込み。続きはこちらで。

 

 

【五ケ山ダム】

8月13日13時現在

 

 

8月13日17時現在

 

 

 

【南畑ダム】

8月13日13時現在

 

 

8月13日17時現在

 

 

 

《関連記事》

九州 梅雨末期のような災害級の大雨のおそれ(tenki.jp 2021.8.12)

 

《参考資料》

福岡県総合防災情報

福岡県主要ダム貯水状況

 

 


五ケ山ダム運用開始~事業開始から42年、水没地への思い

2021-01-29 16:57:27 | 五ケ山ダム

1月21日、福岡県は五ケ山ダムの安全性が確認できたとして、ダムの運用を開始した。試験湛水開始(2016年10月21日)から4年3ヵ月、当初の予定より2年遅れのスタートとなった。ダム本体工事着手(2012年6月)からおよそ9年、ついに五ケ山ダムが完成した。これにより、福岡市関連ダムの利水容量の合計はこれまでの約1.7倍となる。ふりかえれば、事業開始から42年。改めて水没地へ思いを馳せる。何より、旧東脊振村の方々の犠牲の上にダムがあることを、我々、利水者である福岡市民は忘れてはならないだろう。

そういえば、昨年末、五ケ山ダムの本格運用を前に、吉野ヶ里町と福岡市の間で交付金をめぐり齟齬が生じているという記事を目にした。利水者である福岡市と春日那珂川水業企業団は、ダムによって水没した吉野ヶ里町(旧東背振村)へ、固定資産税の代わりに毎年交付金を支払わなければならないが、その額が想定以下だったのだ。2002年、ダム水没に関する調印の際、旧東脊振村と福岡県が行った協議では、年間平均約7000万円~8000万円だった。ところが、昨年11月、吉野ヶ里町に通知された交付金は年間平均約4500万円(来年度2700万円)だったという。そのため、同町は福岡市に対し異議申し立てを行っている。利水者側は2カ月以内に回答する必要があり、福岡市水道局はこれに対応するとしている。

吉野ヶ里町と調印を行ったのは事業主である福岡県で、交付金を払うのは利水者である福岡市である。ここに問題がありそうだが、調印前に県と市で話し合いはなかったのだろうか?経緯は明らかにされていないので、詳しいことはわからないが、福岡市には、移転を余儀なくされた方々への思いを汲んで、誠意ある回答を出してほしい。令和時代、ふたたび佐賀と福岡で水争いとならぬよう。

 

 

五ケ山ダム完成まで(抜粋) ※年表は一番下に掲載しています

▶2014年   

ダム堤体コンクリート打設開始の前日  コンクリート製造設備やケーブルクレーンが見える(2014年2月16日、大野大橋より撮影)

 

 

 

▶2016年  

ダム堤体完成後、試験湛水開始3ヵ月前の様子  写真中央に385号線、その先に佐賀橋がある(2016年7月24日、同場所より撮影)

 

 こちらは、旧東脊振村小川内の入り口にあった佐賀橋(写真:吉野ヶ里町資料) あゝ懐かしい、、

 

 

▶2018年

西日本豪雨直後、常時満水位到達時の様子 これから試験湛水目標水位に到達するまでおよそ2年(2018年7月19日、同場所より撮影)

 

 

 

▶2020年

試験湛水目標水位に到達した直後の様子 (2020年4月22日、ダム湖展望台より撮影)

 

 

 

 

試験湛水完了直後の様子 貯水率1.5% (2020年12月23日、同場所より撮影)

 

さて、今年、水はどれほど溜まるだろう、、

 

 

▶五ケ山ダムの歴史◀ ( )はこちらの動き

・1979年      調査開始

・1988年      五ケ山ダム建設事業採択

・2002年      補償基準の調印      (2000年頃から旧東脊振村が好きで通いはじめる、ダム建設のことは知らず)

・2003年      用地取得開始

・2004年      付替道路工事着手

・2005年      小川内地区で離村式 

 <この間に動かなかったことが悔やまれる>                      

・2012年 6月27日  ダム本体工事着手     (2012年11月から五ケ山ダムの現地調査をはじめる)          

・2014年 2月17日  堤体コンクリート打設開始    

・2016年 1月13日  堤体コンクリート打設完了

・2016年10月21日    試験湛水開始 

・2016年11月 7日        付替道路全線開通

・2018年 3月11日        ダム竣工式

・2018年 3月31日        五ケ山ダム建設事業完了 

・2018年 7月 6日   常時満水位到達

・2020年 4月19日        試験湛水目標水位到達      

・2020年12月22日       試験湛水完了

・2021年 1月21日   併用開始 

 

 

《関連記事》

福岡県で最大容量 五ケ山ダム運用始まる~渇水対策に期待(RKB毎日放送 2021.1.21)

五ケ山ダム交付金「想定以下」 吉野ヶ里町、福岡側に異議「水没地に配慮を」 修正求める(佐賀新聞 2021.12.29)

<空さんぽ~さが今昔物語(14)>湖底に眠る歴史ある集落 五ケ山ダム(吉野ヶ里町)(佐賀新聞 2020.7.27) 

 

《参考資料》

福岡県。五ケ山ダムの運用開始について(2021.1.20)

福岡市水道局。五ケ山ダム建設事業について(2021.1.21)

 


「小川内の杉」のてっぺんがない!~移植から4年

2020-12-25 19:32:32 | 五ケ山ダム

てっぺんがない!思わず声を上げた。「小川内の杉」は元気に育っているものと思い込み、最近は確認をしていなかった。ところが、昨日(23日)、五ヶ山ダムを視察した際、小川内地区の写真を撮ろうとして、車を「小川内の杉」のそばに止めた時、ふと見上げると、母親杉(一番奥の杉)の先端が切られてなくなっていた。とうとう枯れてしまったのか、、父親杉(真ん中)と子供杉(手前)に異常は見られなかったが、根元を見ると苔も少なくなっていて、元気がないように見えた。

「小川内の杉」は、2016年4月、五ヶ山ダム建設に伴い、水没を回避するために今の場所へ移植された。当時は世紀の巨木移植として注目されていたが、あれから4年、今では話題に上ることもなく、ここを訪れる人も少なくなっている。「小川内の杉」は、移植からおよそ2年で根付いた。その後、台風や豪雨に見舞われながらも順調に育っていた。今年1月に見た時は異常はなかった。4月と9月の五ヶ山ダム視察の際には見ていないので、どういう状況だったか分からない。杉は強いので心配はないと思うが、これからは、時々、来ることにしよう。木は見てあげると元気になるらしいので、、

 

撮影日:2020.12.23

母親杉のてっぺんがない!

 

※「小川内の杉」は幹の根元が3本くっついているので、別名「夫婦杉」とも「親子杉」とも呼ばれています。

 

 

枯れてしまったのかな

 

 こちらは、移植直後(2016年5月)。一番左が母親杉、まだ元気。

 

 

 こちらは、移植後半年(2016年10月)。一番右が母親杉。枯れかけ。

 

 

 こちらは、今年1月。先端あり(枝の陰に)

 

 

大丈夫、また見に来るね