滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【1205/36:原発問題】日本科学者会議主催の原発連続学習会

2012-05-07 17:39:03 | Weblog

=山本富士夫・福井大名誉教授が「若狭湾原発群の危険性」講演=

 

 日本科学者会議滋賀支部主催による「原発関係連続講演学習会」が十九日午後一時半~四時五十分まで、JR南草津駅前南の草津市立市民交流プラザ大会議室(百三十二席)で開催される。
 今回は、福井大学名誉教授で科学者会議会員の山本富士夫さんが「若狭湾原発群の危険性」をテーマに講演する。参加は自由で、事前登録はいらない。
 昨年三月十一日の大震災に伴い爆発事故を起こした福島第一原発は、今も高濃度の放射能をまき散らしている。そんな中、関電や政府は新たな「安全性」を強調しながら、滋賀県から三十キロ以内に位置する大飯原発の再稼動を画策中だ。
 しかし敦賀湾の海と陸の活断層の連動により、従来の想定の二倍以上のM7・4級の大地震が起こる可能性が指摘され、SPEEDIによる拡散予測で、京都府や滋賀県に放射性物質のセシウムが飛散することが明らかになるなど、若狭湾原発の危険性が高まっている。ひとたび原子炉が破壊されて放射能が拡散されれば、琵琶湖の放射能汚染の状況次第では、一千四百万人の京阪神の住民が居住できなくなる。
 そこで地元の福井大学に在職中から原発の問題点や危険性を直視し、最もよく若狭湾の原発問題を知る科学者として知られる、科学者会議会員の山本富士夫さんを講師に迎え、豊富な図や写真を用いた詳しい講演をしてもらおうというもの。約一時間の質疑応答時間を設け、参加者の様々な疑問や意見に答える。問い合わせは、小島氏(電話・FAX077―589―3724)へ。
 山本さんは「若狭湾沿岸には商業炉が十三基、ほかに高速増殖炉『もんじゆ』と廃炉決定済みの『ふげん』があり、その集中密度(面積あたりの基数)は世界一です。講演では、原発災害を引き起こす四大トリガー(起爆的な要因)について紹介し、『安全神話・原子力ムラと科学者』について述べます。続いて、若狭湾原発群の中の一基でも災害を起すと、収束のための制御が不可能になり、危険性が極めて高くなる若狭湾の原発の特殊性について説明します。今問題の最中にある大飯原発3、4号機については再稼働を許すべきでない理由を説明し、すべての原発を停止・廃炉にして、原発に依存しない地域社会づくりを目指す必要があることを述べたいと思います」とのメッセージを寄せている。

 ●山本さんのプロフィール 昭和十五年福井県生まれ。福井大学を経て大阪大学大学院修了(工学博士)。平成三年福井大学教授(専門は原子炉内の熱流動、管内流等の実験流体力学および数値流体力学)、工学部長などを歴任し、十八年定年退職(福井大学名誉教授)。日本科学者会議・福井支部代表幹事。一千二百人が参加した「3・11さよなら原発福井県集会inつるが」の呼びかけ人代表。

(5月4日付け滋賀報知新聞・電子版)

http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0010126


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