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【0911/67:山岳遭難】“にわか登山者” 急増で遭難多発 / 1週間で5人救助要請

2009-11-08 23:26:18 | Weblog
 秋の行楽シーズンを迎え、比良山系などで、山岳遭難が相次いでいる。10月25~31日のわずか1週間で、4件5人の救助要請があり、1人が死亡。県内の山は標高1000メートル前後で初心者向けのコースも多く、4人が70歳以上の高齢者だった。紅葉が見頃となれば、さらに入山者が増える。このため、県警などは7日、比良山系の登り口の大津市葛川坊村町で、登山客らにチラシを配って注意を呼びかけた。(川崎陽子)

 県警地域課によると、山岳救助の要請は2002年以降は20件を超え、昨年は35件。今年も10月末までで28件となっている。例年9~11月の紅葉狩りのシーズンに増え、昨年は15件、今年もすでに10件にのぼる。

 10月25日午後4時半頃、大津市の蓬莱山(1174メートル)にハイキングに来た京都府宇治市の男性(74)は仲間とはぐれ、「道に迷った」と携帯電話で救助を要請した。

 県警と大津市消防局は約20人、救助ヘリ2機態勢で捜索。しかし、26日未明から断続的に雨が降ったこともあり、捜索関係者が「震えた」と言うほど、気温が下がった。29日午後、遺体で発見された男性は綿の長袖シャツにズボン、ジャンパー、スニーカーの軽装で、死因は凍死だった。

 同月29日には、同山に単独で登っていた大阪府枚方市の男性(71)が遭難。救助されたが、「日が暮れ、周りが暗くなり、道がわからなくなった」と話したといい、県警は下山の遅れが原因とみている。

 また、同月31日には、高島市の嘉嶺ヶ岳付近と、大津市の湖南アルプスの山中で、京都市の男性ら計3人が道に迷って遭難、救助されている。

 県警などによると、県内の山は、京阪神や中京地域から日帰りできるため、ハイキングに訪れる人も多い。最近は「団塊の世代」の退職などで、山の事情に疎い中高年の“にわかクライマー”が急増。登山ルートや日程、装備を書いた登山計画書を提出しない人も多く、遭難時の捜索を困難にしているという。

 大津市京町で、登山装備店「岩と雪」を経営し、遭難者の捜索にも当たる山本一夫さん(64)は「安全で楽しい登山をしたいなら、自分の体力、技術を過信せず、準備を怠らず、登山計画書を作って登ってほしい」と話している。

(11月8日付け読売新聞・電子版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20091107-OYT8T01024.htm

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