先日の夕方、事務所の電話が鳴った。仕事のやり取りの電話は携帯が多いので、事務所の電話が鳴るとFAXか変な営業の飛び込み電話がほとんどだった。またFAX？若しくは勧誘電話？と思いながら受話器を取った。受話器の向こうから30代ぐらいの女性の声がした。また勧誘電話か…と思った時、私の名前（個人名）を確認するのである。んん…いつもと違う…。変な勧誘営業電話はマニュアル通りの一本調子で私の個人名など確認することなどない。受話器の向こうでは、女性が自分の名を名乗り、自己紹介を始めた。
あっ！思考回路の電源が入った。2、3回お会いしたことのある女性だった。覚えてます、覚えてます。まさかこの方から電話をいただくと思ってなかったので、最初は誰か全然分からなかった。しかも電話の声は実際の声と少し雰囲気が違っていた…（苦笑）。
電話の内容はちょっとした仕事の依頼だった。その仕事を依頼するにあたって、誰に依頼するか…となった時に私しか浮かばなかったらしい。嬉しいことです。お金にならない仕事なのに依頼してもいいの？と逆に受話器口で彼女は恐縮がっていた。
確かに彼女の言うとおり、仕事としては簡単な仕事であったが、断る理由は見つからなかった。これも縁と思い、二つ返事で承諾。狭い酒田で生きて行くには、こんな小さな縁を大事にしたい。私しか浮かんでこなかった…という言葉がありがたかった。そんな夕刻、外は真っ暗になっていた。
