徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

出張帰りに

2015-08-28 09:43:08 | 建築つれづれ…
 先日仕事で秋田に。秋田駅内は甲子園出場を果たし、活躍した秋田商業の活躍を称える飾り付けが随所に。くしくもこの日は甲子園大会の決勝戦。仙台はさぞかし盛り上がっていたであろう。

 

 さて、仕事の打合せは2時間弱で終わり、同行した方と駅ビルでコーヒー飲みながら内部打合せを1時間ほど。同行した方と別れ、もう一件向かう先があった。秋田のユウジン建築家、花田氏のところへ車を走らせる。

 我々建築家は意外に横の繋がりが希薄。特に一地方都市で活動しているとなればなおさらである。同世代の花田氏とは住宅イベントで出会ってかれこれ4年。仕事で山形に来た花田氏が突然私の事務所を訪問してくれたのが昨年。そのお返しとばかりに、最近新築した事務所兼自宅にお邪魔した。

 

 忙しいかったのか、彼は無精ひげを蓄えた笑顔で迎えてくれた。こういった建築家仲間と仕事、建築、世の中の情勢等々話をしていると楽しくてしょうがない。この日の彼とのトークも例外ではなかった。

 もちろん話は仕事・建築であるが、現状の我々の立場、今後の展望、地方都市での生産性、生産方法等々…話題は尽きない。気付けば、30分のつもりが1時間以上も話し込んでいた。

 事務所で一人悶々と仕事をしていると、新鮮な外の空気を吸いたくなる。それが本当の意味の「外の空気」だったり、はたまた「刺激」という外的要因だったりする。「刺激」とは我々にとって、いい建築を見ることや、同志との建築談義だったりする。この日はいい「刺激」をもらった。

 また会うことを約束して帰路に着く。濃密で刺激的な1時間。また語りましょう。
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躍動するエンジ

2015-08-25 08:37:16 | 愛しき野球おバカ達
 お盆の間妻の実家に帰省していたことは先日書いた通り。法事、仕事の打合せもあったが、それ以外は休暇。今回は娘のオープンキャンパス見学も兼ねてたのでいつもよりも長い滞在となった。

 娘のオープンキャンパスは妻に任せ、私はただひたすら実家でゴロゴロ。そのおかげで、ゆっくり高校野球TV観戦に勤しんだ。今年の話題はなんと言っても早稲田実業の清宮選手。予選の頃からスポーツ紙の一面を飾る怪物。

 

 その早稲田実業が清宮の活躍もあって、快進撃を続けベスト4まで進んだ。主将加藤君の精悍な逞しい表情、笑顔も印象に残った。王貞治、荒木大輔そして近年では齋藤祐樹を要し全国制覇を成し遂げた伝統校早実。その活躍に自然と顔がほころんだ。

 私は昔からの早稲田贔屓。高校野球の早稲田実業だけでなく、大学野球も早稲田、大学ラグビー、大学駅伝も早稲田といった具合に何から何までなのである。

 何故、そんなに早稲田贔屓かというと理由は簡単。それを決定付けたのは私の母校(高校)のユニフォームがまるっきり早稲田カラーだということ。王さんの出身校だということで知った早稲田だったが、母校のユニフォームに袖を通すとその贔屓はいっそう加速した。

 白のユニフォームに、白のアンダーシャツ。ストッキングは白とエンジ。胸にはエンジで「WASEDA」。母校のユニフォームは胸のロゴと帽子のロゴ「W」だけが違い、ほぼ同じデザイン。

 昨年無くなった恩師の監督さんに生前一度聞いたことがある、何故母校のユニフォームは早稲田カラーなのかと。返ってきた答えはこうだった。

 その昔、まだプロ野球より大学野球が盛んな頃、地方の高校の野球部に大学野球の選手や監督が指導に来たそうだ。我々の母校には早稲田の選手が数名訪れて指導してくれた。その影響で母校のユニフォームが早稲田カラーになったんだと。

 その早稲田のユニフォームが今年の甲子園に躍動した。自然と顔がほころんだが、「WASEDA」の文字が違うロゴになれば最高なのに…。その気持ちを胸にしまいこんでTV観戦をしていた。
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2人の師匠

2015-08-19 08:43:07 | 建築つれづれ…
 お盆間、妻の実家に帰省してきた。妻の実家は千葉県船橋市。ですから、渋滞に全く縁が無い逆帰省。

 その帰省期間に東京時代の事務所に挨拶に赴いた。11年半通った事務所に5、6ぶりの訪問。もう既に設計室の3分の2は知らない人達。そりゃそうだ、辞めてもう14年になる。

 同期入社の面々もそこそこの立場になっているが、19名いた同期は今現在半分も残っていない。設計室のレイアウトが新しくなっていたり、商談スペースが綺麗になっていたり、まさに浦島太郎状態。

 がしかし、役員フロアに行くと、当時お世話になった上司の方々がたくさんいる。設計室より役員フロアのほうが知ってる顔が溢れていてホッとする。当時の上司の方々がみんな笑顔で迎えてくれたのが何より嬉しかった。

 さて、終業時間になると、2人の師匠と盃を傾ける。N氏とI氏である。2人とも今は役員で、Nさんとは仕事は一緒にしたことが無いが、色んな面で信頼していた方。今回の訪問もNさんにアポをとった。Iさんは仕事は勿論、公私共々お世話になった方。実は妻と知り合ったのもこのIさんのおかげと言ってもいい。この2人にはお世話になりっぱなしで頭が上がらない。

 

 2人と盃を交すと、若かりし頃に「このバカ蔵が!」「バカヤロウ!」とよく頭を殴られたことを思い出す。今ならパワハラともとられがちだが当時は当たり前。でもそれがあったから今の自分があったとも言える。頭殴られながら、図面を描いていた頃が懐かしい。

 職場でそんな感じだったので、仕事が終わった後の酒の席でもよく頭を殴られた。冗談交じりで。数年して慣れてくると、NさんやIさんを逆に私がいじりながら怒られるのを待ってる自分がいた。これも懐かしい過去。打たれ強かったんだな、自分…。笑

 時間とともにテーブルに嬉しい同僚の顔が増えていった。数名で今までのこと、これからの事に夜は更けて行く。これからもいい付き合いをしたいものだ。

 2人の師匠様、今後ともよろしくお願いします。
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もう一つの8月6日

2015-08-07 08:55:59 | 建築つれづれ…
 昨日は8月6日。日本人なら忘れてはならない広島に原爆が投下された日。戦争を知らない世代の私であるが、日本人として黙祷を捧げた。今後あってはならない、そんな気持ちを抱きながら。

 さて、話は私事になる。私にも忘れられない8月6日がある。それは1995年8月6日だ。

 当時、東京の設計事務所に勤務し、厚木の現場に常駐監理を命じられていた。常駐監理となるとその仕事だけをやればいいので、本社勤務よりも自分の時間が取れた。私27歳の夏。そして現在の妻との結婚を翌年に控えていた夏。

 

 「結婚までに一級建築士の免許を取る。」そう心に命じ、時間に余裕のある中で一級建築士の受験勉強にも力を注いでいた。当時の受験日は8月の第一日曜日と通例で決まっていた。「今年は8月6日の日曜日だな。」

 現場常駐のメンバーで受験をするのは私一人。他のメンバーには、受験するからと受験日前の水曜日から休みをもらい、昼は近所の図書館で、夜は自宅で遅くまで必死になって最後の追い込みをかけていた私。万全の状態でこの年の試験にかけていた。

 事件は突然やってきた。土曜日の朝遅く起きる。さて、明日は試験、今日は何時に図書館行こうか…何て思いながら、とりあえず受験票を覗き込んだ…。すると、受験票の受験日の欄に「8月5日土曜日」と書いてあるではないか!

 えぇ~、日曜日じゃないの?何で?????頭の中を?マークが無数に浮かび上がりパニックになった。

 時計を見ると10時少し前。今から受験会場に向かうか…。冷静に受験票の裏面を見ると「試験開始1時間半以降の入室は認めません」と小さぁ~く書いてある。どんな手を使っても試験会場まで1時間半はかかる。試験は既に9時半に始まっている。どこでもドアが無ければもう間に合わない…。

 絶望に打ちひしがれた…。無理だ…。どうにもならない、誰にもぶつけられない虚しさだけが、私の心を満たしていった…。

 毎年日曜日に行っていた一級建築士の受験日。何故この年は土曜日だったのか。一説によると、8月6日日曜日が広島の原爆の日であったから。原爆の日と重なると、広島での受験率がグッと下がる。国民的な追悼の日に、国家試験をセットするのは良くない。そんな事情だったようだ。

 受験日を確認していなかった私の初歩的なミス…。常駐監理という仕事の性格上、周りに一緒に受ける仲間がいなかったことで情報が入ってこなかった…。本社では「今年は土曜日が受験日だから間違えるなよ。」というおふれがあったそうだ。それも後の祭り。

 どうしようもない虚脱感を抱え、その日は行きつけの新宿のスナックでうさを晴らしに向かったが、うさは晴れるどころかドンドン貯まるばかりであった。

 今後あってはならない8月6日。私にも教訓として今でも残っている8月6日。大事な日はキチンと日時を確認すること。確認してもしすぎることはない。ちなみに、一級建築士の資格を取得したのはその二年後になる…。

 
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球児の夏

2015-08-05 08:39:57 | 愛しき野球おバカ達
 第97回全国高等学校野球選手権が明日8月6日に開幕する。1915年に始まって今年で100年。

 

 地方大会には全国約3900校が参加。その中で勝利を収めるのはただ一校。その他の高校は全て敗戦を経験することとなる。野球でもそうだが、人生も負けを経験することで人間的にも大きくなっていくものだ。

 高校野球は一発勝負のトーナメント。力がある高校が勝つとは限らない。だからこそ数々のドラマが生まれ、見る人々に感動を与えるのである。高校野球の魅力はそこにある。

 甲子園の観客も自然と負けているチームを応援する雰囲気がある。その雰囲気の中で、負けているチームが逆転でもすると勝利は一気にそのチームのものとなり、一戦一戦強くなる。そんな光景を目撃し、栄冠を勝ち取ったチームは一つや二つではない。

 甲子園大会は多くて一日4試合。これが見ていても飽きない。一試合2時間。リズムの良い試合だと2時間を切る。余計なタイムはないし、ましてやゆっくりとピッチャー交代を告げる監督や、そのときにチンタラ出てくるピッチングコーチも存在しない。4試合見ていても飽きない理由はそこだろう。

 甲子園大会を前に、NHKのBS放送で高校野球の100周年を記念した、「わがふるさとのベストゲーム 〇〇」という番組をやっている。(〇〇は各都道府県名)その番組を見ていると、懐かしい場面が繰り返し流れ、当時のヒーローが、人間的に渋みを増して当時のことを振り返っている。その彼らは決まってこう口にする、「高校野球で人間的に成長させてもらった」と。

 負けて成長できる高校野球。いよいよ明日から高校生たちの成長する姿を見れる2週間が始まる。
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