
“4K”サービス”競争 勝者は誰か?
出そろった“4K”(放送・配信)サービス
~衛星・IPTV・インターネットTV・CATV~
出そろった“4K”(放送・配信)サービス
~衛星・IPTV・インターネットTV・CATV~

2020年の東京オリンピック開催に向けて、次世代映像サービスの“大黒柱”、“4K”サービスの骨格が出そろい始めた。
「東京オリンピックは“4K”で」というキャチフレーズで、“4K”テレビ、“4K”DVDを中心に“4K”PC、“4K”スマホ、“4K”タブレット、家電業界、パソコン業界、モバイル業界の過熱した商戦が始まっている。
“4K”サービスを担うのは(1)衛星放送、(2)IPテレビ、(3)インターネットテレビ、(4)CATVの4つである。現在では、「衛星放送」と「IPテレビ」が先行して、「インターネットテレビ」と「CATV」は準備中で、それぞれ長所、短所がありそうだが、“熾烈な”競争が始まっている。
勝負の決め手のもう一つの重要な切り札は、“キラーコンテンツ”、映画、ドラマ、エンたーテインメント、スポーツ中継、コンサート中継、視聴者を引きつけるコンテンツをどれだけ揃えられるかだ。果たして、誰が主導権を握るのだろうか?


■ 衛星放送
2015年3月15日、「スカイパーフェクト!4K」が、いち早く、“4K”専門チャンネルを、スタートさせた。「スカパー!4K 総合」と「スカパー! 映画」の2chである。
「スカパー!4K 総合」は、プレミアムサービス(既存のHDサービス)の契約をすれば、付加サービスとして提供される。“売り物”は、プロ野球中継やJリーグ中継、そしてコンサートのライブ中継である。その他、エンターテインメントやドキュメンタリー番組もあり、毎日、10時から24時まで放送している。
「スカパー! 映画」は、これまでのHDサービスと同様、ペイ・パー・ビュウ(PPV)方式で、番組ごとに視聴料を払う。平日は12時から24時、休日は10時から24時まで放送している。
CS衛星アンテナ、スカパー!対応衛星チューナー、スカパー!ICカード(機器に添付されていない場合)、4K対応テレビが必要。

2015年6月2日、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は、4Kテレビ試験放送“Channel 4K”を開始した。
放送時間は、平日12時から19時、休日10時から24時、視聴料金は無料。
番組は、フォーラム加盟のNHKや民放、スカパー!やWOWOWなど放送局各社が制作した音楽番組や紀行番組、スポーツ番組などを中心に、4Kテレビ放送ならではの高画質番組を編成する方針である。

2016年には、衛星放送での難視解消サービスが終了することによってうまれる“空きチャンネル”を利用して、“8K”を1チャンネル、“4K”を3チャンネルの高繊細BS衛星放送を開始することが決まっている。“8K”チャンネルと“4K”チャンネルは、1日を半分に分けて12時間づつ放送することとしている。
“8K”チャンネルはNHK、“4K”チャンネルは民放各社が担当すると見られている。
■ IPTV
2014年10月27日、「NTTぷらら」は、日本で初の“4K”VODサービス「ひかりTV 4K」を開始した。
NTT東日本やNTT西日本の「フレッツ光」回線を利用するサービスで、ひかりTV対応のチューナーが必要である。映画 ドラマ ドキュメンタリー 音楽 スポーツ キッズ・特撮 バラエティ アイドル・グラビア NHKオンディマンド(一部)など、266本のコンテンツが利用できる。(2015年4月現在)
またテレビ東京とNHKの番組について“見逃しサービス”や“先行サービス”も始めている。

2015年4月4日、「スカイパー!プレミアムサービス光4K」で、NTT東日本やNTT西日本の「フレッツ光」回線を利用するサービスを始めた。配信するコンテンツは、「スカパー!4K 総合」と「スカパー! 映画」、そして“Channel 4K”である。利用条件は、「スカイパー!プレミアムサービス4K」と同じである。“Channel 4K”は、無料で視聴できる。スカパー!対応チューナー、スカパー!ICカード(機器に添付されていない場合)、4K対応テレビが必要。
■ インターネットTV
パナソニック、ソニー、シャープ、東芝、日立などの主要家電企業が設立したアクトビラは、ブロードバンド・インターネットを利用して映像コンテンツをビデオ・オン・ディマンド(VOD)でサービスしている。テレビで視聴するためには、アクトビラ対応チューナー内蔵のテレビが必要である。スマートフォンやタブレットでの利用も可能。
2015年2月には“4K”サービスを開始するとしていたが、準備が整わず延期しているが、今年中には“4K”配信を開始すると思われる。

■ NETFLIX
アメリカ・カリフォルニア州に本拠地のある“世界最大”のエンターテインメント映像配信サービス企業、NETFLIXが2015年秋、遂に日本でサービスを開始するとしている。NETFLIXの北米での会員数は5000万人越え、北米で販売されているテレビは、「Netflix」対応機能が付いていないと売れないといわれている。
ハリウッド映画、人気テレビドラマ、ドキュメンタリー、コメディー、そしてNETFLIXの独自製作したオリジナル映画、ドラマ作品を低料金の「月額定額制」でサービスしている。米国内でのサービス料金は月額わずか8.99ドルだ。
アメリカでは、“4K”サービスもすでに開始しており、日本での“4K”サービスも実施したいとしている。
スマートテレビ、タブレット、スマートフォン、パソコン、インターネットに接続できるゲーム機器でも視聴可能にする予定である。

■ CATV
“4K”競争の“主役”としてCATVを忘れてはならない。
全国約2,800万世帯がCATVを利用している“最強”のプラットフォームだ。
CATV会社で構成する日本ケーブルテレビ連盟では、“ケーブルテレビ業界全体として4K”サービスの普及を推進しようと、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の4Kテレビ試験放送、“Channel 4K”を、約40社のCATV局やショールームに配信して公開している。
CATVの最大手、“J:COM”(ジュピターテレコム)は、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の設立当初から参加するなど、“4K”サービスには積極的に取り組んでいる。4Kの試験放送でも、自社のプラットフォームを使用して、全国の全国のJ:COMエリア11カ所で一般公開している。
J:COMでは、一般の家庭でSTBを設置して視聴できるようになる時期は、2016年ごろを見込んでいるとしている。

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2015年4月17日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
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