「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

不動岩にて

2007-01-30 11:36:16 | クライミング
目の前に御馳走が並ぶと、自制心のない私は「もったいない」といいながら、きれいに平らげてしまう。日曜日は法事で、昨日は友人との会食だった。ダイエットのことは、頭の片隅に残映として残っているのだが、お付き合いも大事である。こういうときに、強い意思を発揮して食べ残す人を、私は信じられない。少し後ろめたい気持ちはあるが、次の食事を減らせば良いと思ってしまう。要するに意思が弱いという部類に入るのだ。どの程度意思が強いか(弱いか)はそれぞれいろいろだが、大方の人はそんなものだろうと居直ってもいる。そして意思の弱い自分を、少し責め軌道修正する。凡人とはこんなものだろう。
土曜日は、また不動だった。正面壁の正面はイレブン台が中心のロングルートだが、左に簡単なルートが3本並んでいる。日本百岩場を見るとミュージックフェイスという名前が付いていて、正面壁と別れている。いままで、不動はほとんどトポを見ないで登っていたが、今回改めて見てみるといろいろ勘違いをしていたことに気がついた。
そのひとつは、リトルボーイの下部はこのミュージックフェイスのイエスタデイの右横を登っていたが、ほんとうは今登っている小熊物語の下部と同じところになっていた。この下部はイエスタデイの横から登るのに比べたら相当簡単だ。ということはルートとしては上部のみが本来のルートなのだと気がついた。リトルボーイを登っている人を見ていたら、このイエスタデイの下部をちゃんと限定している人をときどき見かけるが、その場合はグレード的には上がるということだろう。
何を今更…ということなのだが、先週の土曜日にこのイエスタデイを初めて限定で登れた。最初に不動に来た頃難しそうに登っている人を見て、これは私には無理だなぁ~と思ってほっておいたのだった。その後にリトルボーイの下部でこのルートのボルトを使って登っていたが、正式な限定ではまだ登っていなかった。しかし、一緒に行った、SさんとMさんのアップがこのルートだったのでその後に登った。何度も、ここに来ていて初めてのことだった。だいたい不動と言えば正面壁で、このミュージックフェイス辺りは岩も脆く、登っている人は少ないのだが…。
そして次は右端のミート&ポテト10aだが、これもやっとワンテン地獄から抜け出ることが出来てRP出来た。このルートは10aだが、私はとても苦手で嫌いなルートだった。これは言い訳で、実力はこの辺りなのかもしれない。思わず、嬉しくなって「RPです」と終了点にザイルを掛け降りながら言ってしまったところ、皆様の祝福の声。何だか気恥ずかしく、気持ちは複雑だったが嬉しかった。10aにこんなにかかっていて小熊に取り付いているのは、分不相応なことをしているのだろうかという思いが、ふと頭をかすめたのだった。
その気持ちを引きずっていたのか、小熊に取り付いたらまたハングが越せない。何度もチャレンジしても、ますますお尻が下がって行くばかり。諦めて下りて来た。それからは、しばらく休憩して帰る間際にもう一度登ってみた。今度は、ハングを越えられて終了まで何とか行ってこられた。しかし、ハングからが各駅停車だというのは相変わらず変わらない。
回収して下りて来たら、ビレーをして下さっていたKさんが「こんどは女の意地でいくさんも終了まで行けたね」と喜んで下さった。じつはこの日も女性が多くて頑張っているので、「女の意地」という言葉が飛び交っていた。私は飛び入りで仲間に入れてもらっていたのだが、同世代の女性が頑張っているのを見ていると、やっぱり私も励みになり頑張ってしまうところがある。それがあるから、私は無理にお願いして仲間に入れてもらっているのだ。意思の弱い私としては、女性が頑張っていると「私も頑張らんとあかんなぁ~」と思え発破をかけてもらっているようなものだ。しかしこれは「女の意地」というのとはちょっと違うような気がする。
この言葉の意味は、女同士は意地の張り合いをするという前提のようなものが言葉に含まれていたりして、あまりいい感じはしない。ぼんやりとそんなことを思っていて、帰ってから「意地」という言葉を辞書で引いてみると、やっぱり「一度やろうと思ったことを、無理にでもやりとうそうという気持ち」で「意地が悪い」とか「意地が汚い」「意地悪」と良い意味では使われていないようだ。多分男性陣から嫌み半分込められて「女の意地」とでも使われるのだろうか? あまり誉められた言葉ではないようだ。
柳沢厚生労働相の発言をした「女性は産む機械」が今問題になっている。言葉というのは、なにげなく使っているのだが、含まれる意味で立場によって感じ方が違うというので気をつけなくてはならないと思った。


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2 コメント

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Unknown (あり)
2007-01-31 16:19:49
意地に生きるが男だと胸に聞かせて旅ぐらし と昔の歌がありました。去年暮れに湯河原の幕岩という岩場ありまして、そこの割礼というルートが難しくてすぐ降りたら会の女性に意地がないからよ とハッパを貰い恥ずかしい思いをしました。意地はないとダメですかね。
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Unknown (iku)
2007-01-31 21:57:20
やっぱり、意地は男性のもだったんですか? 意地はなくても、自分に対する闘志みたいなものはクライミングにはいるかもしれません。自分を奮い立たせなくては、恐くて尻込みしてしまいます。気持ちが引いていると、結果も悪いようですね。
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