一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

1月24日の川口大野・植山教室(2)

2016-01-28 01:17:44 | 大野・植山教室
2局目はU君と指す。U君については以前も記したが、川口大野・植山教室ホープの一人で、各大会で入賞経験も多数。居飛車の本格派で、ちょっと銀冠の採用が多いのがアレだが、私が最も期待する小学生である。
盤の前に行くと、駒箱が中央に置かれ、U君が正座で私を待っていた。ドラの穴の小島一宏氏の教えの賜物だろう。これでまたU君への評価が上がった。
U君の先手で▲7六歩△3四歩▲2六歩。ここで困った。△8四歩からの横歩取りはU君の研究範囲みたいだし、角換わりの後手は指す気がしない。△4四歩からのウソ矢倉も急戦にはしづらく、つまらない駒組みになりそうだ。
とりあえず△4四歩~△4二銀~△6二銀としたが、よく分からないままツノ銀中飛車を採用した。通常なら後手の作戦負けだが、U君も一段玉だったので、釣り合いは取れた。
私は△4五歩。これをU君が▲同銀と取ったのが失着で、私は△3五歩として、次の△4四歩(銀取り)が受けづらくなった。
U君は▲5五歩の非常手段だが、△同角と取った手が今度は▲2八の飛車取り。▲1八飛と寄らざるを得ないようでは、私がポイントを挙げた。
ただしその後、私がしくじる。取れるはずだった▲4五の銀に逃げ切られ、私はと金を作るも今一つ響きが薄い。そのうちU君に決戦に来られ、形勢不明の勝負になってしまった。
U君、▲7五歩の桂頭攻めに私は△6五歩と打つ(第1図)。これにU君の応手は。

第1図以下の指し手。▲5五金△4九歩成▲5八飛△4八と▲同飛△5五金▲4六飛△同金▲6四歩△同銀▲5二歩成△同歩▲6四馬△6三金打▲7四馬△5六金▲6四歩△同金▲同馬△6三銀▲同馬△同金▲7四銀△4五銀▲4四金△6六桂▲6三銀成△同玉▲7四金△6二玉▲6三歩△5一玉▲1五角△4二歩▲7三金(第2図)

▲5五金と出たのが男らしい一手。ここは▲6七金引もありそれが正着かもしれないが、小学生の手ではない。ガチン、と前に出るのがいいのである。こういう手が出るから、U君との将棋は楽しいのだ。
以下駒の取り合いになったが、△6三金打に▲4六馬と金を取れないのがU君の誤算だった(△4九飛がある)。
しかも第2図まで進むと、私の勝ちになっていた。先手はどこかで勝ちにする手があったと思うのだが、秒読みでは発見できなかったか。

第2図以下の指し手。△7八桂成▲同玉△6七銀▲同銀△同金▲同玉△5六角▲7七玉△7八飛▲8六玉△7六金▲9七玉△8八銀▲9八玉△9九銀成▲同玉△9八香(投了図)
まで、一公の勝ち。

周りは3時休みに入っていたが、指導対局ならともかく、お互い秒読みなので、そのまま続行した。
△7八桂成以下は簡単な追い詰め。U君は無念を表すかのように、詰みあがりまで指した。これがU君のスタイルなのだが、△7六金あたりで投げてほしかった。

感想戦では、U君は終盤まで自信がなかったという。ただし中盤で盛り返した自覚はあったというから、やっぱり形勢は逆転していたのだろう。
感想戦をちょっと長めにやり、それが終わると3時半にならんとしていた。洋室には和田あき女流初段やW氏の姿があった。和田女流初段は見るたびに大人っぽくなってゆく。4月から新天地での活動となるが、応援せずにはおれない。
「新年おめでとうございます」とOk氏に挨拶され、恐縮する。どうも私だけ出遅れたようだ。でも、今年になって教室に顔を見せていない生徒も多いはずで、私はまだ律儀なほうである。
3局目はSar君とリーグ戦。Sar君はなんでも中飛車で、強烈な攻めに特徴がある。まるでHanaちゃんを見るかのようである。私も何度も苦杯をなめており、まだ1勝しか挙げていない。
Sar君の先手で▲5六歩。またか…という感じだが、ここでウンザリしているようでは、すでに勝負の帰趨は見えている。
私は中央に二枚銀を並べ、相手の桂の活用を防いで△3五歩と突いたが、これはマズイ構想だった。
△3四銀の時すかさず▲5五歩と合わされ、以下△5二歩と凹まされては、ひどい作戦負けになった。
Sar君は▲6三歩と垂らす。その後▲7一銀と飛車取りに打ってじわじわ攻めれば先手の優位が持続していたのだが、▲6二歩成△同飛▲5一銀(割り打ち)としたのが短兵急で、歩得した私が持ち直した。
私の左上の奥歯から苦い液が出ているようで、水分補給でごまかすしかない。コップにウーロン茶を補給に行き戻ってくると、Sar君が▲5五金と据えたところだった。
ここでひょいと指した手が敗着となった。

(30日につづく)
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