一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

シーソーゲーム

2018-07-19 00:59:51 | データ
17日に行われた第89期棋聖戦、羽生善治棋聖と豊島将之八段の第5局は、豊島八段の勝ち! 豊島八段は3勝2敗で、待望の初タイトルとなった。
今回の五番勝負の星取りは「●○●○●」のシーソーゲームで、棋聖戦においては初めての並びの快挙?だった(読者の指摘により訂正します。失礼しました)。
参考までに王座戦五番勝負と棋王戦五番勝負を調べてみると、棋王戦に3例あるだけだった。

1982年 第7期 米長邦雄棋王-森安秀光八段(○●○●○)
2007年 第32期 森内俊之棋王-佐藤康光棋聖(●○●○●)
2018年 第43期 渡辺明棋王-永瀬拓矢七段(○●○●○)

今年は棋王戦に続いて2度目。わずか半年足らずで2回現れるのは珍しい。
ちなみに第7期棋王戦は、米長棋王と森安八段の顔合わせだったが、どちらも脂が乗っている時期で、抜群に内容がおもしろかった。中でも第1局は、お互いが飛車の押し売りをするという、奇妙奇天烈な局面が現れた。

図から△9六飛!▲9七歩!△9五歩!▲8六金! という進行。以下149手まで、米長棋王が勝った。
あまり知られていないが、米長-森安戦は、お互いの持ち味がよく出た熱局が多かった。
振り飛車党の森安八段が矢倉やひねり飛車をすれば、1979年10月2日に指された第18期十段戦リーグでは、米長九段が「米長玉」を披露した。これなどは並べてみる価値がある。

冒頭に話を戻すが、羽生竜王は名人戦に続いての敗退で、タイトル100期はまたも持ち越しとなった。
そして以前記した通り、豊島八段の戴冠により、8タイトルを8人で分け合う形となった。

竜王 羽生善治
名人 佐藤天彦
叡王 高見泰地
王位 菅井竜也
王座 中村太地
棋王 渡辺明
王将 久保利明
棋聖 豊島将之

高見叡王が誕生したのが5月26日。そこからわずか52日で「8タイトル8人」が実現したことになる。
現在は菅井王位と豊島棋聖の第59期王位戦七番勝負の最中で、第1局が終わり、菅井王位が1勝となっている。もし第2局以降に豊島棋聖が4連勝したとしても、「8タイトル8人」は、45日間まで伸びることが決まっている。よって、「7タイトル7人」の36日、「6タイトル6人」の31日を更新することが確定した。
コメント (4)
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