一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第27回社団戦第1日(3)「価値ある負け」

2016-07-01 00:21:52 | 社団戦
ブックオフの優待券の2015年度分は、昨日6月30日が有効期限の締め切り。確か2,000円~3,000円分くらいあったと思うのだが、30日に探しても出てこず、みすみす無駄にしてしまった。
ちゃんと保管して、しっかり使い切る桐谷先生とはここが違う。今年の分はしっかり使おうと思う。

(昨日のつづき)
Fuj監督とHomma君はの対局は終わり、勝っていた。2勝を確保し、私はやや余裕ができた。
桂を打つ直前に駒が裏返っていたのは分かっていたので、私は連続の動作で表に返し、チェスクロックのボタンを押した。これで相手からクレームが入ったら、潔く従うつもりだった。
対局はそのまま進行した。

第3図以下の指し手。△8八銀成▲7七玉△5二金▲4三歩△2三香▲4二銀△2一玉▲4一飛成(投了図・途中の手順が微妙に前後している可能性あり)
まで、一公の勝ち。

△8八銀成には▲同飛もあったが、▲7七玉。これで寄りがないから明快だ。
△5二金には▲4二銀から詰みがあったが、震えて▲4三歩とした。これじゃFuj監督と変わらないが、万が一にも負けるわけにはいかない。
▲4一飛成まで後手投了、私はホッとした。私に反則があったとしても、投了優先だからである。

感想戦。やはり私の▲4四歩が悪手で、後手に楽しみが出てきたようである。△7六桂~△7五角のあたりは後手有望だったが、決め手の発見はむずかしかった。
他の選手もよく勝ち、2回戦は大野教室の6勝1敗、チーム2勝目となった。

大野教室2が大変なことになっているようである。相手は天野チルドレン4。現在3勝3敗で、Tod氏が残っている。形勢はTod氏がいいようだ。
しばらく経ち、Fuj監督が私に、Tod氏の敗退を報告しにきた。
「必勝の将棋だったのに、角をタダで取られましたよぉ…」
「……」
Tod氏、この大事な場面で、やりやがった…。
天野4の下位は女性で固めていて、抱き合ってよろこんでいる。あれを見せられちゃあ、こっちの口惜しさもゆらぐ。
これで彼女らは、今後も将棋を続けるだろう。そう思えば、この1敗は痛くない。
Tag氏の姿が見えた。だいぶ疲れた感じだったので戦績を聞くと、
「私は平手の将棋は指しません」
棋士との指導対局専門ということだろう。
藤森奈津子女流四段が見えた。5階は忘れられていたと思ったから、この訪問はうれしい。藤森女流四段は大野八一雄七段とおしゃべりしていた。
さて、休む間もなく3回戦である。次も私は大将。そろそろFuj監督が大将を務めてもいいと思うが、私は「安定の大将」なのだ。
相手はJR東日本。いつもお世話になっているが、だからといって勝負に私情は挟まない。
私が振ることになって、「偶数先」になった。私は後手が嫌いなのだが、やむを得ない。
▲7六歩△3四歩▲7五歩に、私は△4四歩。とにかく相手の角交換を避ける。しかし▲7八飛△6二銀▲4八玉に△5四歩は手がすべった。△5四の地点には将来左銀が出るのが私の定跡。それが目指せなくなったのが痛い。

第1図から▲6五歩△同歩▲同銀△6四歩▲7四歩△7二金▲7三歩成△同金▲5六銀と進んだ。そこで私が△7四金と立ったのがどうだったか。▲7五歩と打たれ、△7三金と引くようではおかしかった。
まあ、序盤の失点は後で取り返しが利くからよい。私は右金を中央に寄せ、銀桂交換の駒得を果たす。しかしこちらは網が破れれば終わりなので、有利も微差だ。
私は飛車角を抑え込むが、先手は美濃囲いの堅陣なので、形勢はむずかしい。
左の副将はまたもHomma君。またもコーヤン流三間飛車VSイビアナの構図になっていた。振り飛車がのびのび指していて、前途有望である。前局もそうだったが、Homm君はこんなに強かったかと思う。
本局――。先手・5八金、6八角、7七飛。後手・5六金、6六歩の局面。私の手番なら△6七銀と打ち込んでオワリ。しかし先手番なので、相手は▲5七金とぶつけてくる。こんな金と交換するのは損なので私は△5五金。▲4六金にも△6五金と寄った。何だか駒落ちの上手みたいだ。
しかし何とか周りの駒をなくして、ようやく△6七歩成(第2図)が実現した。この局面をどう見るか。

第2図以下の指し手。▲3五桂△4四角▲2三桂成△4一玉▲4四金△同金▲6三角△5二角▲7二角成△6二金(第3図)

第2図は後手が角桂交換の駒得だが、自玉の周りに駒が少なく、先手の駒が急所に利いているので、互角に近い。
▲3五桂が厳しかった。私は目障りな▲4四歩を角で払ったが、よくなかった。
本譜の▲6三角が厳しかった。△5二金とハジけば▲5三歩が痛打で、△6三金▲5二銀△3一玉▲6三銀成となれば先手勝ち。よって△5二角と合わせ、これで後手が受け切っていると思った。ところが――。
▲7二角成の時、イヤな筋が見えてしまった。でも私は△6二金と打つよりない。
この将棋は負けた、と思った。

(つづく)
コメント (2)
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