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本と映画でカミサンポ:アパラチア山脈から大西洋岸までをドライブ

2020-06-14 14:06:32 | アメリカ東部
今回から3回連続で米国東部を縦断するアパラチア山脈エリアを舞台にした本と映画の話になる。

第1回目は『Gray Mountain』。ジョン・グリシャム著のリーガル・スリラー。邦訳は『汚染訴訟』(新潮文庫)。



リーマン・ブラザースの破綻後、ニューヨークの大手法律事務所に勤めるエリート女性弁護士サマンサに、会社は解雇の代わりに、バージニア州のアパラチア山脈の田舎町にある無料法律相談所で1年働くことを勧める。サマンサは地元の弁護士ドノヴァンと出会い、露天掘りの炭鉱や発破の影響で健康被害や水質汚染に苦しむ地元の人々を目の当りにし、炭鉱会社の不正を暴こうとするドノヴァンの闘いに徐々に巻き込まれていく、というストーリー。

著者のグレシャムは、ミシシッピ州立大学、ミシシッピ大学ロースクールを卒業。1981年から1991年まで弁護士として活躍したのち、1984年から1990年まではミシシッピ州の下院議員。著書の『評決のとき』、『法律事務所』、『ペリカン文書』および『依頼人』は、映画化され日本でも公開されている。グレシャムは「Gray Mountain」の舞台のバージニア州に住んだのち、現在はノース・キャロライナ在住とのこと。もっぱら南部の人で、私が読んだ範囲では、小説の舞台も南部のみ。

アパラチア山脈は、個々の山の標高は平均して1,000m前後と低く、最高峰はノースカロライナ州にあるミッチェル山(標高2,037m)、侵食が進んだ丘陵性の古い山脈である。北端はカナダニューファンドランド島で、そこから北米大陸東部を南西方向に縦断し、南端はアラバマ州の中央に至る。私もニューハンプシャー州あたりしか行ったことはない。

こんな感じののどかなところ。








この山脈では石炭が盛んに採掘されている。炭鉱の開発は、石炭の需要が伸び始めた19世紀中頃から活発になり、多くの移民労働者により炭鉱が活発に開発され、地域の中核産業に成長すると共に、アメリカ経済発展の原動力の一つとなった。生産量は1990年代をピークとして減少。

また、ここには有名なグレート・スモーキー・マウンテン国立公園シェナンドー国立公園がある。

特に秋の美しく雄大な紅葉が有名。バイジニア州のシェナンドー国立公園には105マイルのスカイラインドライブが南北に走っている。この国立公園の南端からは、さらに全長469 マイルのブルーリッジ・パークウェイがノースカロライナ州のグレート・スモーキー・マウンテン国立公園の付近まで続いている。両方合わせて574マイル、918キロのドライブコースだ。

私の計画中のプランは、ワシントンDCからウエスト・バージニアをかすめ、スカイラインドライブでシェナンドー国立公園を縦断、東に進んでリッチモンド、ノーフォークを経由してチェサピーク湾にでて、海岸線を南下、ノースカロライナ州の海岸線、アウター・バンクス・シーニック・バイウエイ、を走る。実は一番行きたい場所はここ。米国西海岸にはない光景だ。



更に、南下してサウスキャロライナ州のチャールストン、そこから26号線で北西に進み、グレート・スモーキー・マウンテン国立公園を経由して、ノックスビル、というプラン。ブルーリッジ・パークウェイはいけないが、ノースカロライナの海岸線は外せない。

この計画がのびのびになっている理由は、シエラネバダ山脈やロッキー山脈にくらべて退屈な山並みが予想されること、それと治安。それはこの『Gray Mountain』に描かれている炭鉱の町とも関係がある。次回はその治安にまつわる話。


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