人・企業・地域を元気に!いでっちの奮戦記

イデアパートナーズ㈱の井手修身(おさむ)の地域再生、観光地活性化に関する人・企業・地域の様々なエピソードを紹介する日記。

アレックス・カーさんと町家① (コラムより)

2008年02月28日 | Weblog
美しい自然環境や文化遺産への審美眼を持ち、日本人より日本の「美」
を知っている東洋文化研究家のアレックス・カーさん と先日会いました。

アレックスさん達は、4年前から京都で古い町家を改装して、
現代によみがえらせる町家再生の会社㈱庵(いおり)を開始されました。

㈱庵は、梶浦秀樹さんが社長をされていまして、2人が中心となり、
美しい日本を後世に残すために、美しい町の美しい町家を利活用
されています。

テーマは「暮らすように旅する」こと。

空家となった町家を宿泊できるようリフォームします。
旅人は町家にマイホーム感覚で泊まり、地域の文化や芸術、
まち歩き、郷土食を体験して滞在します。

注目すべきは「町家スティ」 は従来のホテルや旅館の宿泊業とは異なる
新しい不動産賃貸の仕組みを導入していることですね。

京都の町家は、欧米人のあこがれであり、国内外の富裕層の顧客が
リピートしています。

それは、京都という立地だけでなく、町家が持つ本物、上質の佇まいを
体感できるかららしいです。

昨年の「庵」体験ツアーの様子です。
http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20070426

社長の梶浦さんと行く夜の散策
http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20070425

庵のホームページ
http://www.kyoto-machiya.com/


アレックスさんと小値賀②(コラムより)

2008年02月27日 | Weblog
今、地方の古民家の再生も始まりました。

先日、長崎県の離島小値賀町に行って来ました。

ここにある古民家を地元の方々と再生するプロジェクトに同行しました。

小値賀町には漁師の、裕福な古い町並みが残っています。


昔は、鯨漁も盛んで、お金持ちも多かったそうです。
昔の風景がそのまま残っています。
 あじのひらきを天日干ししています。


何でもない田舎の素朴さ、安らぎを与える景観や人が
小値賀町には残っています。

それが一番大事な価値であるとアレックスさんは言います。

各施設のなるであろう古民家です。


 左2番目がアレックスさん、右端が梶浦さん
 真ん中は、平戸より小値賀を応援する小関さん、


福岡、博多をはじめ九州各地には同様の価値を持つ古民家は数多くあります。

しかし安全、快適を優先する現代では、あと数年で消失していく危機に
あると思います。

古民家を単なる保存施設でなく、「暮らすように旅する」拠点に
利活用できたら、新しい交流人口の拡大となるに違いないですね。

町家スティを地域再生の起爆剤にしていきたいですね。




小値賀島の活性化③

2008年02月26日 | Weblog
小値賀島が今、どうしてこんなに元気があるのか、
それはキーマン人財がいるに尽きます。

この島には、
NPO法人おじかアイランドツーリズム協会があります。
 http://nozakijima.jp/

ここの専務理事に高砂 さんがIターンで定住してきました。
 左が高砂さん


彼が来てから、おじかアイランドツーリズムは一気に、子供の体験学習の
拠点となったのです。

1人の人財が地域を変えることが出来るんですね。

応援したいですね。


明日の世界遺産に出会う島 上五島 ①(コラムより)

2008年02月17日 | Weblog
先日、あのカリスマ添乗員 平田進也さん をお連れして、
長崎県上五島島、波佐見に行ってきました。
平田さんと、九州のキラリ光る旅を企画しています。
 平田さんは
  http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20080116
  http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20080115
  http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20080114

さて、長崎の教会群とキリスト教関連遺産が昨年、
世界遺産の暫定一覧表に登録されました。

伝来と繁栄、厳しい弾圧と250年もの潜伏、そして奇跡の復活
という世界に類を見ないキリスト教布教の歴史の物語であり、
世界遺産本登録に向けて準備がされています。

それと共に、この教会群を新しい長崎の観光資源として活用
していこうと言う機運が高まっています。

その中で29の教会群が密集している のが五島列島の新上五島町です。

人口2万4千人あまりの島で、今でも約1/4の住民がカトリック教徒です。

昨年、これら教会を巡るモニターツアーを実施し、福岡から30名がこの
ツアーに参加しました。

参加者の目を引いたのは西日本で唯一の石造りの教会、頭ヶ島教会

教会建築家の鉄川与助の設計で、石を丹念に積み上げた外観は重厚感に
あふれています。↓


現在、頭ヶ島教会の信徒さんは十数世帯と少なく高齢化します。
しかし、教会への道々には綺麗な花が咲き
ちり1つない清掃がなされています。
枯葉1つ落ちていない、その風景は、信徒さんが教会を大事にしている
ことが伺えます。 ↓



平田さんもこれには、感動されていました。

上五島には、30件近い製麺所があります。
この工場を見学


その後は、名物 五島うどん 地獄だきを食べました。

 
 続く



観光は本物に触れる感動 ②(コラムより)

2008年02月16日 | Weblog
モニターツアーでは、夕方、青砂ヶ浦教会のミサに参列しました。

 ↓ミサは撮影できませんので、外観です。12月の様子


鐘の音と共に、小学生からお年寄りまで、老若男女の信徒さんが集まり
礼拝し始めました。

 ↓写真は教会内のステンドグラス。


賛美歌の声、神父さん話し、祈り、そして聖体拝領(白いパンを信者が
受け取る儀式です)。

これらに間近で触れると、教会の建物の価値と共に、
教会が日常の生活文化の場である価値 を深く感じます。

それを体感できることは地域の「本物」に触れる感動があり
それこそが「光を観る=観光」 であると思います。

一方で、本物の生活文化に触れるには、来訪者のマナーや観るルール
必要になってきます。

今後の持続可能な観光の仕組みづくりが注目されます。

平田さんとは、冬のこの時期 魚の大様 クエ鍋 を
食べました。

上五島ではこの時期、クエ鍋が食べられます。


脂がのって、ホントおいしいです。

 料理は、民宿 えび屋さんです。おススメです
  http://yado-ebiya.hp.infoseek.co.jp/

 続く


観光は本物に触れる感動 ③

2008年02月15日 | Weblog
平田さんをお連れしての、最後の旅の行き先は、
長崎県波佐見町 です。

何度も紹介していますが、400年の窯元の町ですね。
 http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20080118
      http://blog.goo.ne.jp/idea-p/d/20080119

 ↓左端からNPOの児玉さん、横町長さん、平田さん、


今回はいませんでしたが、波佐見の名物は、田吾作こと深澤さんです!
 http://tago39.jugem.jp/

帰りの車中の会話、
平田さん
「井手さんは、人の魅力に惹かれて地域に行かれてるんですなー」

私「そうですねー」

平田さん
「これからは、あの人に会いに行きたい、思い出つくりたい 
 という旅が、高い価値を呼びまで。
 ホンマ、一緒に企画しましょうや!」

私「是非、企画しましょう!」

平田進子さん&いでっち ツアー 

本物の観光に乞うご期待  

リクルート 本社へお邪魔しました。

2008年02月11日 | Weblog
先日久しぶりに、前職のリクルートの本社へお邪魔しました。 

丁度退職する時に、行った以来ですから、丸2年になります。

本社機能が銀座8丁目のビルから、グラントウキョウサウスタワー
 http://www.eonet.ne.jp/~building-pc/tokyo-kensetu/tokyo-205yaesu-S.htm
という、東京駅八重洲口に新築されたビルに変わっていました。

いやー久ぶりなこと、高層新ビルということもあり、なんか
緊張しますねー

東京駅を真下に見下ろせます、。


案内人は、地域活性事業、じゃらん事業時代からの同僚Kさん。
Kさんに連れられて、ほとんど東京ビル見物人になりました。


なんと、会社の専用フロアに セブン・イレブンがありました。


最上階の展望カフェレストランもすごかったー。

なんか、2年あまりで、すっかり浦島太郎気分になりました、、。

ビル見学だけではありませんで、元上司の常務取締役Hさんと、
社長のKさんにもご挨拶してきました。

リクルートは、20年間お世話になりましたので、
私のビジネスマンとしての育ての親のような存在 であり、
沢山の仲間と楽しく仕事した 大学のサークルのような存在です。

リクルートの経営の三原則
 http://www.recruit.jp/company/principles.html

新しい価値の創造

個の尊重

社会への貢献

は、今でも私の経営の基礎の考え方でもあります。

リクルート 地域活性事業のメンバー

2008年02月10日 | Weblog
前日に続く。
その夜は、久しぶりにリクルート 地域活性事業部
時代のメンバーと会いました。

1996年、新規事業で地域活性事業部を立ち上げました。

リクルートの地域活性事業とは?
一言とでいえば、人材と情報の流動化である。

1つは、人材の流動化
大都市圏から地方に人材を誘致するUIターン事業。

もう1つは、地方の情報を大都市圏で発信して、
地方に人やものを誘致する観光・交流事業

この事業部のメンバーはすべて、自己申告で集まった多士済々。

色の濃いメンバーばかり。

この日は、9名が集まりました。

みんな、過疎の村おこしから特産品開発、温泉センター新設、
空き店舗活用、福祉等、さまざまな仕事をやりました。

私もふくめ、みんな年間100日以上は北海道から沖縄まで
出張していた様な、、。

自らイノベーション(革新)すること を経験から学びました。

結果を残せたもの、やっぱり出来なかったもの、あったと思います。

一歩で、UIターン事業で数千の人を地方の企業や農業法人や役場
に誘致しました。

まちづくり、地域づくりのきっかけを支援できた地域も数多く出来たと思います。

わずか6年間で、地域活性事業部は、廃部になりましたが、

その意思を受けて、北海道、東北、東京、九州の私まで、

全国で地域活性で起業した仲間がいます。

その同志がいることが、励みになりますね。

 この日は遅くまで飲みました。


 そして、数年ぶりに、仕事終わり、飲みの後の
マージャン打ちに 新橋に消えていきました。
さすが、次の日しなどかったー。


リクルートに学ぶ ブログ ご参照
 http://blog.goo.ne.jp/idea-p/m/200606

第6次産業のレストラン (コラム)

2008年02月09日 | Weblog
今回の冷凍餃子問題を通し、今ほど「食」に対して、消費者の
安全、安心、こだわり志向が強くなっている時はないでしょう。

しかし世間がまだ“地産地消”という言葉も使っていない頃から、

農業生産者と連携を図り、地元農家も潤う自然食レストランを
築き上げた、㈱グラノ24K という企業が福岡県岡垣町にあります。

社長の小役丸秀一さんは、

 
「地元の産物や産品は一つも無駄にしてはならず、
 使うのが自分たちの仕事」 と“地産地消”にこだわり続けます。

今では地元の無農薬・減農薬・有機栽培を手がける
20数軒の農家と契約して、
直接材料を調達しています。


そしてその材料を創意工夫し年間500種類にも及ぶメニュー作りを行い、
そこから厳選したものをビュッフェ形式でお客さんに提供しています。

今では岡垣町の「ぶどうの樹」を始め、

天神イムズの「野の葡萄」 など全国に15店舗を展開しています。

小役丸さんは、自らの仕事を“第6次産業”と言います。

農業・漁業の1次、それら産物を加工する2次、
外食業・サービス業の3次を掛け合わせた6次産業。

農産物の「生産」から「加工」を経て、消費者に
「提供する」までを一手に行う、という概念です。

そしてもう一つが、環境適応業

時代環境と地域環境を見極め、一つの型にはまらずに、
周囲の変化に柔軟に対応できる企業を目指しているとか。

固定概念にとらわれない経営感覚、無いものねだりではなく
あるものを最大限に活用するという発想の転換が、
商売繁盛の秘訣なのであろう。

「健康を食べに来てください」とうたう、
普通のレストランとは一味違う野の葡萄。


 http://www.budounoki.co.jp/

皆さんぜひ体感してみませんか。


別府温泉地の再生へ

2008年02月03日 | Weblog
別府では春と秋の一定期間内、“ゲンキでキレイ、楽しい”を
テーマに、約100のプログラムを体験できるイベント

別府八湯温泉泊覧会(=オンパク) が開催されています。

この期間内、オンパクには数千人近い住民や観光客が参加するとか。
https://www.onpaku.jp/com/

これを再生の切札として、別府が「保養滞在型温泉地」になることを
目指しているのが、NPO法人ハットウ・オンパクの代表鶴田浩一郎さんと
野上泰生さん。
 ↓左が野上さん、 右が鶴田さん


団体客対応の箱型旅館が多い別府は、今流行りの個人客が
情緒的な町並みを楽しめる温泉地に押されており、その
イメージや楽しみ方を変化させることはなかなか難しいですね。

そこで2人は、別府が本来育んできた温泉文化の資源を編集・加工し、
多彩な「体験プログラム」として提供するしくみを作りました。

例えば「流しのコンビと巡る夜の路地裏散歩」
   「温泉を利用した水中エクササイズ教室」
   「地獄蒸しで作る豚まん&和菓子作り」 
            等々、興味をそそりますねー。

 ↓路地裏散策の舞台、竹瓦温泉には砂風呂がありますよ。


このオンパクを通じて、
①新しいサービス産業が生まれること、
②住民が参加して健康で前向きな暮らしができること、
③旅行者が体験や交流の機会を得て別府のファンになり、
 リピート化や長期滞在化を実現する事を目指しています。

現在5,000人のコアな会員がいるオンパクの参加者ですが、
別府の宿泊者数400万人から見ると少なく、直接的に
宿泊客増に寄与しているとは言えません。

しかし、そこだけを目指している訳ではない。
オンパクは、流行に敏感になり新しい体験プログラムで
新規顧客を獲得し続け、結果、地場の事業者が育っていく
「人材と情報が集積する場」になっています。

これが今の地域再生に必要なモデルでしょうね。

別府温泉再生に期待したいですね。