北京・胡同窯変

北京。胡同歩きが楽しい。このブログは胡同のあんな事こんな事を拙文と写真で気ままに綴る胡同お散歩日記です。本日も歩きます。

第204回 北京・慶平胡同(後) 南出入口、北京駅西街に辿り着く。

2018-09-17 14:46:23 | 北京・胡同散策
慶平胡同は、

明の時代に「范子平胡同(fanzipinghutong/ファンズピンフートン)。
次ぎの清から中華民国時代も同名、新中国成立後の1965年に現在名に改名されています。

さて、慶平胡同28号院をあとに東方向にさらに進むと、





中国のバラ、月季(ユエジー)が咲いていました。



その隣には、なんと、牛丼吉野家さんの名前の入ったパラソル。



自宅近くにも吉野家はあるのでお世話になるのですが、吉野家公式ウェブサイトによりますと、北
京に初めて出店されたのは1992年のことで、店舗数は北京だけで225店舗(2018年8月付)もあるの
だそうです。

ちなみに、近所の吉野家さんには「あんこう鍋」があるので、近頃は牛丼ではなく、そちらを口に
することが多くなりました。

メニューに「生姜焼き定食」を加えてほしい、そんな贅沢なことをどさくさにまぎれて、つぶやく。


「海外の吉野家に関するご質問/吉野家公式ウェブサイト」
www.yoshinoya.com/contact/faq_abroad/


それはそうと、こちらは旅館です。



小鳥がいました。





旅館の名前は「永慶旅社」。
住所は、慶平胡同15号院。




玄関脇の鉢植えには、可愛らしい五彩椒(wucaijiao)。



日本語で「五色唐辛子」。
唐辛子とはいうものの、この実は辛くありません。
英語で「Rainbow Pepper・Five-Color Pepper」。

初めは緑色で、赤・黄色・紫色などに変化する実。


当日は晴天で、絶好の洗濯日和。
日の光を浴びた白いシーツがまぶしい。



晴天の下に干された白いシーツは、洗濯物の中でもことさら爽やかなんじゃないでしょうか。





永慶旅社の斜め前に道があります。



こちらに行くと「西鎮江胡同」。
ここは東方向へ。



正面奥、道が二手に分かれています。
まずは左方向。



この道を進むと、左手には前にご紹介した「治国招待所」があります。



しかし、この道の右手、東側の住所は慶平胡同なのです。



慶平胡同9号院。



その隣は、慶平胡同11号院。


9号院と11号院、ちょっとしたちがい、といえばそうなのですが、ヘチマの葉や花があるのと
ないのとでは、まったく雰囲気がちがいますね。


ふたたび元の位置に戻って、東方向に進みます。









隣は7号院。



趣きのある玄関まわりに感激しました。



玄関のうえに貼られている慶平胡同と書かれたプレートが隠れているところが、なんと奥床しいことか!!





今年の北京の夏空は、例年とは違い、湿度、気温共に高く、薄曇りの日が多かったのではないかと
思うのですが、この日の空はまぶしいくらい。

青空を背景にしたヘチマの黄色い花の美しい姿が、記事を書いている今も心の中に鮮明に残っています。



7号院の前から東方向。



道が二手に分かれています。
左、北方向に行くと治国胡同に出てしまいますので、ここは右、南方向へ。

なお、上の写真正面に移っている塀は、前にご覧いただいたガソリンスダンド。
かつての慶平胡同はこのガソリンスタンドの石塀を越えて、もう少し先まで伸びていた
ようです。今回はその辺りについての詳しい話しは省略させていただきました。

さて、話しをもとに戻して、右へ進みます。





あと少しでこの胡同も終点。この胡同の南出入口。
この南出入口の先には、北京駅西街が走っています。

ちなみに、北京駅は中華人民共和国成立十周年を記念して1959年に十大建築の一つとしてつくられた駅。
その北京駅建設と並行して建設、開通したのが北京駅西街でした。

新中国成立十周年を記念して1959年に建設された「十大建築」は、以下の通りです。

人民大会堂、中国歴史博物館(現在は中国国家博物館)、中国人民革命軍事博物館、
全国農業展覧館、北京駅、北京工人体育場、民族文化宮、民族飯店、釣魚台国賓館、
華僑大厦(ビル)。





訪れのがもう少し後であったならば、石塀に垂れ下がる葉が黄色く、あるいは紅く色づいて息を呑むほど
綺麗だったのではないでしょうか。ふと、柄にもないことを想像してしまいました。



次ぎの写真は、北京駅西街の歩道からこの胡同の南出入口を撮ったもの。





写真左に行くと西鎮江胡同になります。



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