岐阜県高山市赤保木町富ケ平から出土した土器です。
解説文は、
「竪穴住居跡の床面付近から出土した縄文時代中期の動物意匠文土器で、ほぼ完形で見つかりました。動物をかたどった突起がついた土器で、カエルともカメとも見える動物が立体的に表現されています。」このような解説がなされています。
注目したのは、
・床面付近から出土した点
・口縁部分が無地の帯状で「穴」が穿っている
・底径が口径に比べて小さいこと(安定性)
これは、「埋め棺」として利用された土器だと思うが・・。
「おらの世界を土器に表す」
先ず、
(A)の一般的な土器の見方で解説します。
・「穴」は、よく見なければ分かりづらいと思います。穴の意味が不明だ。
・「口縁」の「穴」のある無地の壁は「天空」としてみました。穴は意味が不明。
・「両脇の突起」は「滝」としています。岐阜県には「滝」が多いので特定の名称はつけていません。
・「流れ」は、水の流れを表していると思います。流れは下流に下っている。
(B)逆さまにした時の土器の解説
・「埋め棺」として使用する時は、この土器は逆さまにして、地中に少し埋めて利用したと想像しています。
・口縁が無地の帯状で、穴が点々と空いている土器は「祭祀用(埋め棺)」として扱っています。
・「穴」は、一例として、紐で棚を編んで作る紐を通す穴です。
・中には命の再生を願う幼児や食べ物を入れて、外にはみ出ないようにする。
・大地に土器を伏せて埋めて、早く「地界」に戻って行くような仕組みと考える。
この土器は「命の再生」「命を産む」などの願いをするものでしょう。
・模様については、水の流れと思います。
・突起部分は「滝」としています。
「山の上から水が流れて来て滝を下り大地に命の再生を願う」という事になりそうです。
*この土器は未解決です。「見量山」との関係が不明なのです。登山禁止の山のようです。
縄文楽 浄山
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