百田尚樹著「モンスター」読了
※ここからは完全にネタバレします。
未読でこれから読もうとされる方は
絶対に
読まない方がいいです。
############################
<感想>
一気!
一気に読み切った。
ノンストップで。
半日もかからず、休憩もトイレ休憩のみ。こんなに一気に読み切っていいのか?と思う位。
エンターテイメント作品に仕上がってるよねー。
「整形」をテーマにドラマティックにストーリーを楽しませる。流石でやんすね。
でもひとつだけ腑に落ちない、というか、どうした?って思った。
それは崎村というその筋の男がモンスターに急に、思いついたように求婚する。
なんか悲しいぞ!
ヤクザの足を洗うことは、嫁と離婚するより覚悟が必要なはず。惚れた女にプロポーズするのにそこまで覚悟した男・崎村はかっこいい!
なのに。
なのにだ。
嫁とすぐに離婚できない過去の恋をとってしまうモンスター。
おいっ!
どう考えても、心まで醜くなってしまったように思えてしまうぞ!そもそもそういうことなのか?
虐められしいたげられた末の復讐劇なのか?はたまた真実の愛の悲しい運命なのか?
兎にも角にも主人公の悲惨なモンスターには感情移入できずに、僕は渋い崎村に完全陶酔してしまったぞ!
もしモンスターがあの結末じゃなく、生きながらえたのならば、昔の恋をそこで清算して、崎村のところに行くのが素敵だったのに!
と、男子目線の願望です。
ところでこの「モンスター」は映画化され高岡早紀主演だそうで。整形の細かい描写はどのように脚本を書いているのか興味があったりする。
だって高岡早紀だって本当は整形をしているはずなんだから、特殊メイクで不細工にしても、綺麗になっていくクダリがどうなってるのか?滅茶苦茶になっちゃうんだけんども。
まぁテレビでは放映しないだろうね。
ビデオを借りて観るしかなさそうだ。
作品の中に終始流れる
美人特権
は確かに頷ける。
モテるのは言うまでもなく、
就職の合否、仕事の内容、後々には給料にまで影響していくだろう。
美人は高所得の男と結婚する確率は上がるだろうし、他人から優しくされる機会は増えるだろう。
近い未来は遺伝子操作で生まれつき美しすぎる赤ちゃんを作るようになるのかもしれない。
勉強ができる、運動ができる、美人になる、他にも様々な特権が存在する。
でも唯一永遠に遺伝子操作出来ない部分。それが「心」であろう。
心は経験や環境によって変化し、自ら「変わる」ことも出来る。曖昧で揺らいでいるようで、信念のようなものにもなる。
硬く閉ざすことも、楽観にも。
科学で解明されることのない部分なのかもしれない。
そんな魅力的な心の奥底への束の間の冒険をしたような小説だった。
※ここからは完全にネタバレします。
未読でこれから読もうとされる方は
絶対に
読まない方がいいです。
############################
<感想>
一気!
一気に読み切った。
ノンストップで。
半日もかからず、休憩もトイレ休憩のみ。こんなに一気に読み切っていいのか?と思う位。
エンターテイメント作品に仕上がってるよねー。
「整形」をテーマにドラマティックにストーリーを楽しませる。流石でやんすね。
でもひとつだけ腑に落ちない、というか、どうした?って思った。
それは崎村というその筋の男がモンスターに急に、思いついたように求婚する。
なんか悲しいぞ!
ヤクザの足を洗うことは、嫁と離婚するより覚悟が必要なはず。惚れた女にプロポーズするのにそこまで覚悟した男・崎村はかっこいい!
なのに。
なのにだ。
嫁とすぐに離婚できない過去の恋をとってしまうモンスター。
おいっ!
どう考えても、心まで醜くなってしまったように思えてしまうぞ!そもそもそういうことなのか?
虐められしいたげられた末の復讐劇なのか?はたまた真実の愛の悲しい運命なのか?
兎にも角にも主人公の悲惨なモンスターには感情移入できずに、僕は渋い崎村に完全陶酔してしまったぞ!
もしモンスターがあの結末じゃなく、生きながらえたのならば、昔の恋をそこで清算して、崎村のところに行くのが素敵だったのに!
と、男子目線の願望です。
ところでこの「モンスター」は映画化され高岡早紀主演だそうで。整形の細かい描写はどのように脚本を書いているのか興味があったりする。
だって高岡早紀だって本当は整形をしているはずなんだから、特殊メイクで不細工にしても、綺麗になっていくクダリがどうなってるのか?滅茶苦茶になっちゃうんだけんども。
まぁテレビでは放映しないだろうね。
ビデオを借りて観るしかなさそうだ。
作品の中に終始流れる
美人特権
は確かに頷ける。
モテるのは言うまでもなく、
就職の合否、仕事の内容、後々には給料にまで影響していくだろう。
美人は高所得の男と結婚する確率は上がるだろうし、他人から優しくされる機会は増えるだろう。
近い未来は遺伝子操作で生まれつき美しすぎる赤ちゃんを作るようになるのかもしれない。
勉強ができる、運動ができる、美人になる、他にも様々な特権が存在する。
でも唯一永遠に遺伝子操作出来ない部分。それが「心」であろう。
心は経験や環境によって変化し、自ら「変わる」ことも出来る。曖昧で揺らいでいるようで、信念のようなものにもなる。
硬く閉ざすことも、楽観にも。
科学で解明されることのない部分なのかもしれない。
そんな魅力的な心の奥底への束の間の冒険をしたような小説だった。