三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

晩秋 桜咲く

2006年11月14日 11時45分38秒 | 教育 




晩秋のさくらです。
秋に咲くのもそれほど珍しくないようですが、ほぼ満開です。
近くのゲートボール場の傍のお地蔵さんの桜です。
となりにはハナミズキの紅葉、後ろには柿がたたわに実っています。



「教育基本法改正案」まともな学者の意見

2006年11月13日 07時03分02秒 | 教育 
『毎日新聞』11月12日付 シリーズ「教育基本法改正を聞く」
今回は、神戸大 広木克行教授(臨床教育学部、同大発達科学部付属擁護学校長) 
以下『毎日新聞』とのやりとり

○教育基本法改正案に反対の理由は。
◇今回の改正案は根本的に違う新しい法律といってよいほど、現行の基本法と異質なものです。教育基本法は全文と1条の「教育の目的」で個人の尊厳を重んじて人格の完成を目指すことで憲法の理念を実現していくという考え方が示されています。改正案では、教育が国家の尊厳のために一定の「資質」をもった国民を育てるという「手段」に変わり、意味合いが逆立ちしています。改正でここまで内容を変えること自体が問題です。

○教育改革には改正が必要との声もあります。
◇改正より先に今起きている問題の検証こそすべきです。教育学の専門家は国の政策で生まれた矛盾の検証を日々続けています。そのデータを真剣に受け止め生かしてほしい。子ども批判ではなく、社会の中で変化し続ける子どもに対して「何が必要か」を考えることが大切です。それは「教育は子どもの発達にのみ奉仕する」という視点で進められるべきです。

○いわゆる愛国心表記についての考えは。
◇愛国心の押しつけはしてはならないことです。最終的に表記がなくても改正後は教育の構造が変わり、愛国心を強制する教育が可能になります。「国家のための教育」という構造の変化こそ深刻な問題です。

○改正されるとどうなるとお考えですか
◇改正案は、今起きている現場の問題を真正面から捕らえて解決していく視点に欠けています。結果的に権力を使った上からの秩序維持に頼らざるをえなくなる。また教師は直接国民に対して責任を負う立場だったが、改正後は国家に対して責任を負うことになります。目の前の子ども一人一人に応じた教育をやりたくても、独自の教育はやりにくい場面も出てくるでしょう。子どもにとっては悲劇です。(聞き手・吉永磨美)

八木氏の意見とどう違うか。
教育は誰のために、何のために行われるのか。
教師や学校は誰に直節責任を負うのか。
「教育は子どもの発達にのみ奉仕する」という視点の有無。


教育基本法改悪論者の弁

2006年11月12日 13時31分55秒 | 教育 
 八木秀次を笑う
『毎日新聞』は「教育基本法改正を聞く」というシリーズを連載している。その11月10付の記事は、八木秀次という人。藤岡信勝や西尾幹二などと「新しい歴史教科書つくる会」に加わっていたようだが内紛があったのか、やめたとかもどったとかよく分からない。今は大学教授だそうだ。
以下『毎日新聞』の質問とその答え。

○教育基本法改正法案に賛成の理由は。
◆1949年の制定時は教育勅語の存続を前提としていたが、1年後に教育勅語が否定され本質的な欠落が生じました。中央教育審議会が66年に(愛国心や社会規範を強調した)「期待される人間像」を答申するなど。欠落を補う試みがあったが、憲法改正と同様、タブー視されてきました。もっと早く改正すべきでした。
 
○政府案のどこを評価しますか。
◆16条で「教育は、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」と明記し、教職員に法令遵守を求めています。学習指導要領は法的拘束力があるのに、指導の義務がある国旗掲揚・国歌斉唱が守られていない。東京地裁は9月に国旗・国歌で「都教委の強制は違憲」と判断しましたが、16条で法令の縛りがかかり、教職員組合の活動も大きく制限されます。

○国の関与が強まる点をどう評価しますか。
◆地方分権の行き過ぎで文部科学省が教育界をコントロールできなくなっています。地方と現場に任せればうまくいくという流れだったが、その結果がいじめや履修不足です。国が統括し責任を負うため、中央と地方の関係を再構築する必要があります。

○「愛国心」表記は十分と考えますか。
◆指導要領で「郷土や国を愛する心」と踏み込んだ表現になっています。「わが国と郷土を愛する態度」という表現は内心の自由に配慮した文言と評価しています。
 
○安倍内閣は競争重視の教育改革を掲げています
◆競争は手段で目的は先生たちの意識改革です。親や外部が評価し選択するようになれば、組合活動ばかりの学校は見放される。真剣に指導に当たる土壌をつくり、現場の提言を取り入れた学校作りをすれはいい。
                                          (聞き手・渡辺創)

彼が言ったことは、要約すると
◆現行教育基本法は教育勅語の存続を前提として制定された。教育勅語が否定されたので本質的な欠落が生じた。
◆学習指導要領は法的拘束力があるのに守られない、法案にはそれを守らせる条文がある。だから教職員組合の活動が制約されるのでよい。
◆地方分権が行き過ぎているのでもっと中央集権化すべき。
◆「わが国と郷土を愛する態度」という文言は内心の自由に配慮した文である。
◆競争によって親や外部に評価されるような学校をつくる。そうすれば組合活動ばかりの学校は見放される。

結局、教育勅語に代わるような教育基本法を、(この理屈初耳、新説、珍説?)
組合活動をやめさせる、
教育の中央集権化をもっと、
そのために教育基本法の「改正」を、ということのようだ。子どもはどこへ行ったのだ。
これが学者(なんだろうな)の言うことか。
『毎日新聞』の紹介には憲法学専攻とある。憲法学者とは書いていない。なるほど。

 やらせ タウンミーティング

2006年11月11日 09時19分57秒 | 教育 
教育改革タウンミーティング やらせ質問

PTA会長の発言
【 私、教育の原点は家庭教育だと思います。しかし、悲しいかな家庭の教育力は低下していると言わざるをえない状況にあります。大臣のご説明あったように新しい教育基本法には家庭教育の項目が設けられているということでございますけれども,PTAにかかわっている者にとりまして、活動の指針になるもので大変期待しております。教育は学校だけでするものではございません。 】

 八戸市で開かれた政府主催の「教育改革タウンミーティング」での発言録、発言者は市内の中学校のPTA会長。
 文科省のつくった「質問項目案」に沿った発言だそうです。八戸市教委から事前にFaxで届けられたもの。さらに、次のような注意書きが、「○できるだけ趣旨を踏まえて、自分の言葉で(セリフの棒読み避けてください)○『お願いされて』とか『依頼されて』というのは言わないで下さい」と書かれていたそうです。
 この発言者、「人を馬鹿にするな」と内心思ったそうですが、結局、上のような発言をしたと言っています。

 以上は某紙の記事より再構成。

 語るに落ちるとはこのことでしょうか。

 別の新聞では漫画家の弘兼憲史が次のようなコメントを寄せています。
【 一般の人に質問をさせるふりをして政府の考えていることを言わせるもので、ある意味手の込んだ情報捜査だ。政府の方針を受け入れてもらおうと悪知恵を使うのは、姑息で許されるべきことではない。こういうことが起きると、一事が万事で政府の信頼は落ちる。官僚には都合の悪いことは隠ぺいしようとする保身体質があり、今後の調査は閣僚が官僚と対決姿勢をもって行うべきだ。 】

 やり口の姑息さ、せこさ、お粗末さもさることながら、もっと背筋の寒くなるのはその内容です。
 教育基本法によって家庭教育の中身まで規定しようとしていることです。「質問項目案」でわざわざそのことを取り上げるよう指示しています。家庭の中にまでずかずかと踏み込んでくる。まさに教育勅語の世界ではないですか。
もちろん、社会教育、高等教育も視野に入れているでしょう。つまり、国民の内面に踏み込み支配する狙い、といっていいでしょうか。

座視することはできません。「教育基本法改正案」=教育基本法改悪法案、許してはいけません。

グラミン銀行とノーベル平和賞と安倍晋三氏

2006年11月10日 07時54分24秒 | 教育 
11月8日付『毎日新聞』 経済面コラム 「経済観測」
 グラミン銀行とノーベル平和賞

【 グラミン銀行といっても、多くの日本人にはなじみがないと思う。しかし国際金融にかかわる人びとの間ではよく知られ、最貧国のひとつ、バングラデシュで、もっぱら女性(5人単位)を対象に、零細な生業ないし開業資金を供給する「貧者のための銀行」として30年間拡大を続けた。支店数、融資残高とも増加する一方,不良債権比率は2%程度にとどまり健全な資産内容を誇ってきた。女性を対象とし5人単位でチェック機能を果たしたことが成功の鍵であったといわれる。そのグラミン銀行の創業者であり経営責任者であるユヌス氏(富裕層の出身)への今年のノーベル平和賞授与が決まった。
 貧困が平和の敵であることは公知の事実。その意味で、ノーベル平和賞の受賞にふさわしい適切な人選と評価されてよい。これまでの平和賞の受賞者を振り返ってみると、中には果たして受賞に値するか、疑問とされるケースもあったが、近年は本来の姿に戻りつつある印象が強い。一昨年のマータイ女史(ケニア)はアフリカでの植樹運動に献身的な努力をささげ、砂漠化の防止,民生の安定に貢献した。来日の際、日本語の「もったいない」に委託感動し、これを世界共通語に育てたい … と提唱したのは印象的であった。
 その他、インドのコルカタの貧民街で、社会奉仕に一生をささげたテレサ修道女、フランスのボランティアグループ「国境なき医師団」(MSF)などが思い出される。
 半面、金で栄誉を勝ったといわれても仕方がないような人選もあったが、近年は正常軌道に乗りつつある。今後もこの道を歩み続けてもらいたいと思う。また、わが国には佐藤元首相の前例があるが、今後は名実ともにふさわしい人物が続々選ばれることを期待したい。(幸兵衛) 】

 「近年は本来の姿に戻りつつある」「近年は正常軌道に乗りつつある」と繰り返しておいて、佐藤栄作元首相を引き合いに出す。ずいぶんと皮肉な書き方である。
 ジミー・カーターもキッシンジャーも受賞した。本来の姿でもなく、正常軌道でもない時代とはどの時代をいうのか。「金で栄誉を買ったと思われてもしかたがないような人選」とは誰のことなんだろう。
 佐藤栄作氏は岸信介元首相の弟、安倍晋三氏は岸信介氏の孫、安倍晋三氏は、ノーベル平和賞の一族だった。
 

「無言館」

2006年11月09日 09時14分21秒 | 芸術
「無言館」に行ってきました。

「無言館」 戦没画学生慰霊美術館
一度は行かなければならなかった。
館長 窪島誠一郎氏の詩が添えられている。




あなたを知らない

遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのはあなたが残したたった一枚の絵だ

貴方の絵は 朱い血の色に染まっているが
それは人の身体を流れる血ではなく
あなたが別れた祖国の あのふるさとの夕灼け色
なたを胸を染めているの 父や母の愛の色だ

どうか恨まないでほしい
どうか咽かないでほしい
愚かな私たちが あなたがあれほど私たちに告げたかった言葉に
今ようやく 五十年も立ってたどりついたことを

どうか許してほしい
五十年を生きた私たちのだれもが
これまで一度として
貴方の絵のせつない叫びに耳を傾けなかったことを

遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのは あなたが残したたった一枚の絵だ
その絵に刻まれた かけがえのないあなたの命の時間だけだ

                          窪島誠一郎 

「大統領の品格』

2006年11月07日 05時31分21秒 | 政治 
『大統領の品格』 宮本信生著 (グラフ社)2000円

 【 多くの市民の命が失われたイラク戦争。米ブッシュ大統領が「国際法廷に立てばどう裁かれる?」の視点で、米国の軍事外交戦略の問題点を検証した。
 政権発足間もない01年1月末の国家安全保障会議で、ブッシュ大統領はすでにフセイン政権の追放を軍事課題としていたとのオニール元財務長官の証言が論議を呼んだ。同書でも「同時多発テロがあっての報復ではなく、はじめにイラク侵攻ありきの計画だった」と批判。その結果、国際法や道徳規範などに反する殺戮がもたらされ「それらはすべて米国の自己中心主義的ごう慢に起因する」と指摘している。
 著者は駐チェコ大使などを務めた元外交官。日本の外交を考える上でも議論のたたき台になる。 (明)】
 
と、これは『毎日新聞』11月5日付の書評欄の紹介。
 
 ここにきてブッシュバッシングともいえる書物が目立つ。ブッシュが国際的に信用を失いつつある証拠か。
 間接的には日本の外交も問われている。大統領の品格とはいうが、その忠犬の品格は別でありうるか。


「戦争大統領」ブッシュ

2006年11月06日 16時22分33秒 | 堪忍袋
 3日付の英紙ガーディアン紙は、世界の指導者で誰が平和への脅威かなどを英国民に尋ねた世論調査結果を掲載した。最も危険とされたのは国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者で87%に上った。ついで米大統領ブッシュ氏で75%、3番目に金総書記は69%、イランのアフマディネジャド大統領は62%とつづく。
 同紙のほか、イスラエル、カナダ、メキシコの有力紙も連携し、それぞれの国で同様の調査を実施。イスラエルを除く3カ国では、イラク戦争を正当化できないとする意見が圧倒的多数を占めた。
のだそうである。
 
 『戦争大統領』という本が発売されている。ブッシュ氏を描いた本である。
 (『戦争大統領』著者ジェームス・ライセン 訳者伏見威蕃 毎日新聞社刊 1600円) 
 10月8日(日曜日)付『朝日新聞』に書評が載っている。
 評者はジャーナリスト野村進氏

 自分が読まずに書評を紹介するということには忸怩たる思いがありますが、要約してみたい。
 
 「…イラクにもイランにも、CIAはまともな情報網を構築していない。イラク侵攻前に大量破壊兵器の存在を証明しえなかった事実や、その後の戦況の泥沼化を示す報告は、途中で握りつぶされ、大統領と側近たちにとって『聞きたい』情報だけが伝えられた。
 著者の大スクープのひとつは、CIAが在米イラク人たちをスパイとして本国に送り込み、かつて核開発に従事していた科学者らを通じて、現在は『核開発計画など存在しない』との明言を得ていながら,CIAの縄張り争いのせいでホワイトハウスに伝達されずに終わってしまった出来事である。開戦数ヶ月前の実話だが、ブッシュはそれを知ったとしてもイラクに攻め込んだのではないか。…」と評者の感想は続く。
 そして評者は最後に「私が真っ先に読ませたいのは、先日の国会答弁で、イラク侵攻時に『大量破壊兵器が存在すると信じるにたる理由があった』などと前任者の強弁を繰り返した『美しい国』の著者である。ちなみに、『美国』とは中国や韓国では『アメリカ』の謂だが、もちろん偶然であろう。」

 ※ ジェームス・ライセン ニューヨーク・タイムズ記者 06年ピュリツアー賞(国内報道部門)受賞

麻生太郎・中川昭一 やめろ

2006年11月05日 10時48分48秒 | 堪忍袋
自民党の中川昭一政調会長が3日、佐賀市で講演し、北朝鮮の核実験実施に関連して「(攻撃)能力を充実させているなら、日本の平和と安全をどう守るかを、核を含めてなぜ今論議しないのか」と述べ、重ねて日本の核武装論議の必要性を強調した。中川氏が、繰り返し核武装論に言及することについて、政府・与党の中でも批判があがっている。
この批判にて対して、講演の中で「憲法、非核三原則は守るが、時代は変わった。となりにとても危険な、刃物を持って思考回路も違う国がある」などと反論したそうである。
己自身が、多くの国民と思考回路が違うということに気がつかないのか。
麻生太郎外相もまた、核保有論議を容認する発言を外国マスコミに対して行い、与野党含め、批判が上がっている。
原子爆弾により多くの国民が犠牲になった。無念の犠牲者の声が聞こえないのか。
核兵器廃絶の先頭に立たたなければならない日本の外相、政府与党の中枢にいる人物がこういうことを言う。
これに対し、野党4党は、河野洋平衆院議長に、安倍内閣に姿勢を改めるよう申し入れたそうだ。
内容は①国会を軽視する内閣の姿勢を改めるよう申しいれること②改めて全世界に向けて核廃絶に向けたわが国の強い決意を表明すること……を求めている。

麻生太郎・中川昭一の罷免を要求する。たわけ!










サフラン咲く

2006年11月04日 13時59分19秒 | Photo



今年もサフランが咲いています。
きれいな花ですが、
この赤いめしべが非常に高価なスパイスです。
ひとつの花に3本しかついていません。
パエリヤとかブイヤベースのスパイスとして、イタリヤ料理、フランス料理などヨーロッパになくてはならないものです。


やらせ タウンミーティング

2006年11月03日 19時25分37秒 | 堪忍袋

『朝日新聞』2006年11月02日付記事によれば

 9月に開かれた政府主催のタウンミーティングで、青森県教育委員会が内閣府の指示を受け、教育基本法改正案に賛成の立場の質問を地元の学校関係者に依頼した可能性があると、31日の衆院教育基本法特別委員会で高橋千鶴子議員(共産)が指摘した。高橋氏は、同県教委が作成したという文書を示して質問したが、事前に理事会に提出していなかったなどの理由から政府側は答弁しなかった。文書などの扱いは11月1日の理事会で協議する。

 高橋氏が問題としたのは、9月2日に青森県八戸市で開かれた「教育改革タウンミーティング イン 八戸」。小坂憲次文科相(当時)らが出席した。

 高橋氏は質問で二つの文書を読み上げた。いずれも青森県内の中学校校長にあてられた8月30日付と9月1日付のもので、それぞれ地元の教育事務所と教育政策課の作成という。「タウンミーティングの質問のお願い」と題した8月30日付の文書は「当日に(2)の質問をお願いします」などと書かれ、質問案として「時代に対応すべく、教育の根本となる教育基本法は見直すべきだと思います」などが挙げられていたという。

 また、9月1日付の文書では「発言者を選んでいただき、誠にありがとうございます」としたうえで、内閣府から「お願いされてというのは言わないでください」などの注意がある、と書いてあったという。

 もちろん、教育基本法の改悪などは許すことはできないが、あまりに低レベル、せこさにあきれる。
 これから地方公聴会などでも論議がされるんだろうが、同じようなことをしないんだろうな。
 教育基本法を変えたら教育荒廃が無くなるなどとはとんでも無い話である。
 憲法改悪とリンクしているのであろうが。


郵政造反議員 復党は詐欺

2006年11月01日 07時33分26秒 | 政治 
【 小泉純一郎前首相が郵政解散に踏み切った昨年8月8日、私は当初、次のような記事を書く準備をしていた。
 「そうは言っても郵政民営化に反対した造反者も自民党から出馬するのでは? そんな個としたら何のための選挙訳が分からない」 そんな疑念は先刻承知だったのだろう。前首相は衆院解散後、間髪を入れずに「造反者は公認せず対立候補を立てる」と表明して刺客選挙は始まり、自民党は圧勝する。
 私たちは社説で「郵政だけが争点ではない」とも主張した。だが、「民営化は本当に必要ないのか聞いてみたい」と言って、衆院選を「郵政国民投票」と位置付けたのは前首相である。
 ……と、おさらいしたところで、復党問題だ。「唯一・最大の争点」だったはずの郵政民営化の賛成組も反対組も、当選したら自民党というのは「議席の二重取り」と言うべき、有権者からすれば詐欺のような行為である。政党とは、公約とは、選挙とは何かという根幹を否定しているとさえ言える。
 造反組が首相指名で安倍晋三首相に投票したと言っても有権者にはあずかり知らないことだ。結論は簡単。せめて次の衆院選で有権者の判断を仰ぐまでがまんして下さいと言うことだ。
 「どうせ政治なんてこんなもの」という気分が広がるのを恐れる。なぜ自民党が復党を急ぐのかにも触れておこう。大きな理由は有権者に今、批判されても、来夏の参院選のころには忘れてくれると思っているからだ。
 私たち有権者はそこまでなめられているのをお忘れなく。 与良正男(論説室)】

 『毎日新聞』10月30日付、与良正男氏の 「発信箱」である。
 自民党に対する辛辣な発言であると同時に、もっと、有権者には辛辣であると受け止めるべきだろう。
 先日の衆院補選、神奈川、大阪でも有権者は自民党を選択した。栗東市長選もそうであった。
 有権者はどんな日本に住みたいと思っているのか、私は理解できない。
 高い税金を払っているのに。老後の生活は不安だらけなのに。