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グラミン銀行とノーベル平和賞と安倍晋三氏

2006年11月10日 07時54分24秒 | 教育 
11月8日付『毎日新聞』 経済面コラム 「経済観測」
 グラミン銀行とノーベル平和賞

【 グラミン銀行といっても、多くの日本人にはなじみがないと思う。しかし国際金融にかかわる人びとの間ではよく知られ、最貧国のひとつ、バングラデシュで、もっぱら女性(5人単位)を対象に、零細な生業ないし開業資金を供給する「貧者のための銀行」として30年間拡大を続けた。支店数、融資残高とも増加する一方,不良債権比率は2%程度にとどまり健全な資産内容を誇ってきた。女性を対象とし5人単位でチェック機能を果たしたことが成功の鍵であったといわれる。そのグラミン銀行の創業者であり経営責任者であるユヌス氏(富裕層の出身)への今年のノーベル平和賞授与が決まった。
 貧困が平和の敵であることは公知の事実。その意味で、ノーベル平和賞の受賞にふさわしい適切な人選と評価されてよい。これまでの平和賞の受賞者を振り返ってみると、中には果たして受賞に値するか、疑問とされるケースもあったが、近年は本来の姿に戻りつつある印象が強い。一昨年のマータイ女史(ケニア)はアフリカでの植樹運動に献身的な努力をささげ、砂漠化の防止,民生の安定に貢献した。来日の際、日本語の「もったいない」に委託感動し、これを世界共通語に育てたい … と提唱したのは印象的であった。
 その他、インドのコルカタの貧民街で、社会奉仕に一生をささげたテレサ修道女、フランスのボランティアグループ「国境なき医師団」(MSF)などが思い出される。
 半面、金で栄誉を勝ったといわれても仕方がないような人選もあったが、近年は正常軌道に乗りつつある。今後もこの道を歩み続けてもらいたいと思う。また、わが国には佐藤元首相の前例があるが、今後は名実ともにふさわしい人物が続々選ばれることを期待したい。(幸兵衛) 】

 「近年は本来の姿に戻りつつある」「近年は正常軌道に乗りつつある」と繰り返しておいて、佐藤栄作元首相を引き合いに出す。ずいぶんと皮肉な書き方である。
 ジミー・カーターもキッシンジャーも受賞した。本来の姿でもなく、正常軌道でもない時代とはどの時代をいうのか。「金で栄誉を買ったと思われてもしかたがないような人選」とは誰のことなんだろう。
 佐藤栄作氏は岸信介元首相の弟、安倍晋三氏は岸信介氏の孫、安倍晋三氏は、ノーベル平和賞の一族だった。
 

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