三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

郵政造反議員 復党は詐欺

2006年11月01日 07時33分26秒 | 政治 
【 小泉純一郎前首相が郵政解散に踏み切った昨年8月8日、私は当初、次のような記事を書く準備をしていた。
 「そうは言っても郵政民営化に反対した造反者も自民党から出馬するのでは? そんな個としたら何のための選挙訳が分からない」 そんな疑念は先刻承知だったのだろう。前首相は衆院解散後、間髪を入れずに「造反者は公認せず対立候補を立てる」と表明して刺客選挙は始まり、自民党は圧勝する。
 私たちは社説で「郵政だけが争点ではない」とも主張した。だが、「民営化は本当に必要ないのか聞いてみたい」と言って、衆院選を「郵政国民投票」と位置付けたのは前首相である。
 ……と、おさらいしたところで、復党問題だ。「唯一・最大の争点」だったはずの郵政民営化の賛成組も反対組も、当選したら自民党というのは「議席の二重取り」と言うべき、有権者からすれば詐欺のような行為である。政党とは、公約とは、選挙とは何かという根幹を否定しているとさえ言える。
 造反組が首相指名で安倍晋三首相に投票したと言っても有権者にはあずかり知らないことだ。結論は簡単。せめて次の衆院選で有権者の判断を仰ぐまでがまんして下さいと言うことだ。
 「どうせ政治なんてこんなもの」という気分が広がるのを恐れる。なぜ自民党が復党を急ぐのかにも触れておこう。大きな理由は有権者に今、批判されても、来夏の参院選のころには忘れてくれると思っているからだ。
 私たち有権者はそこまでなめられているのをお忘れなく。 与良正男(論説室)】

 『毎日新聞』10月30日付、与良正男氏の 「発信箱」である。
 自民党に対する辛辣な発言であると同時に、もっと、有権者には辛辣であると受け止めるべきだろう。
 先日の衆院補選、神奈川、大阪でも有権者は自民党を選択した。栗東市長選もそうであった。
 有権者はどんな日本に住みたいと思っているのか、私は理解できない。
 高い税金を払っているのに。老後の生活は不安だらけなのに。