三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

さくらんぼの花

2007年02月27日 14時16分48秒 | Photo



さくらんぼの花です。
在来種のさくらんぼです。
全く手入れをしないので実のつきはよくありません。
小粒の実です。
花も地味です。
桜の仲間では一番開花が早いでしょう。
ソメイヨシノも開花が早いだろうという予測です。
花見のシーズンもずれてしまうのでしょうか。

つくし

2007年02月26日 13時11分18秒 | Photo


土筆やら、蕗のとうやら、三つ葉などが芽を出しています。
土筆は、炒り土筆、佃煮などにしますが、今年は雨が少なく形のよいものが少ないようです。

  帰り路の土筆摘まれてしまひけり       石田 あき子

  まま事の飯もおさいもつくしかな       星野 立子

                    『新撰俳句歳時記』 春(明治書院)


国は子どもをどう育てようとしているのか

2007年02月23日 19時52分00秒 | 教育 
 文部科学省は二十一日、改悪教育基本法の具体化である教育関連三法案法の概要を中央教育審議会の分科会に提出した。
 教員免許法改定案には、免許の有効期限を十年とし、更新には三十時間程度の更新を受けることを明記した。
 いわゆる不適格教員については、同時に教育公務員特例法も改訂して、一定期間研修を課した上で免職などの措置を講ずるとしている。
 学校教育法改定案は、「わが国と郷土を愛する心」や「公共の精神」などの目標規定を盛り込むことを示した。子どもの内心の自由のはどうなるのか、と現場の教師や父母に不安感は大きい。
 また、校長を「補佐」するものとして「副校長」「主幹」「指導教諭」などを新たにおくとし、管理の強化を露骨に打ち出している。授業をせずに教師の管理をする係である。
 地方教育行政法改定案では、教育委員会による学校行政が、不適正と文部科学省が認めた場合、是正勧告や指示が出来るとしている。地方分権、地方の独自性を否定し、すべて国の指示どおりに教育行政を行わせようという、中央集権化の強化であろう。

 規制緩和、地方への権限委譲などといいながら、大資本のやりたい放題を許す国の行政によって、地方は疲弊している。
 そうした情勢の中にあって、教育の分野のみ、ひたすら規制強化、中央集権化を推し進めようとするのはなぜか。


安倍内閣は国民生活をどうする気だ

2007年02月22日 13時17分18秒 | くらし
 先週発表の「成長力底上げ戦略構想チーム」(主査・塩崎恭久官房長官)の基本構想を見てみる。
 まず、ワーキングプアの取り扱いについて。当初「正面から取り組む」としていたにもかかわらず、大田弘子経済財政担当相が「定義が明確でないので政策の対象とすることは望ましくない」と主張。これが了承され、議論さえ見送られたという。「ワーキングプア」とは「働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできない人たち」というのが一般通念である。この定義で不都合があれば、自分たちできちんと定義すればいい。それを定義がないから対象としない、というのは本末転倒である。ふざけた話だ。
 さらに時代錯誤なのは「ジョブカード」だ。これはフリーターや母子家庭の母親らが企業での職業訓練に参加できるようにする「職業能力形成プログラム」の一環として発行しようというもの。訓練を受けた履修者にそれを証明するジョブカードを発行することで求職に役立てようとする考えらしい。求職者本人が履歴書に履修実績を書き込めばいいと思われるが、それでは効果がなく政府発行のカードは効力があると思っているのだろう。水戸黄門の見過ぎではないか(『毎日新聞』「経済観測」より)。
 それだけではない。もっとひどいのは最低賃金制の見直しである。40年ぶりの本格的引き上げを目指すとしながら何も決めることが出来ず、新たに「成長力底上げ戦略推進円卓会議」というのを立ち上げ、検討するのだそうだ。
 「成長力底上げ戦略構想チーム」
 「成長力底上げ戦略推進円卓会議」
 「職業能力形成プログラム」
 「ジョブカード」
なんじゃこれは、造語の専門家がいるらしい。
 一方で、「ワーキングプア」については、「それは何のことかまだよくわからんぜ、ほっとこう」というのだ。


三セク 無責任経営の果て

2007年02月20日 10時14分59秒 | 政治 

  三セク 無責任経営の果て
 近ごろ、税金のむだ遣いの検証と称して、巨大な廃棄物と化した地方自治体の三セクがらみのハコモノ、娯楽施設、遊具、交通手段などの無惨な姿が報道される。
 だれが潤ったのか知らないが、ここにきて教育、福祉、医療などを切り捨て、ツケの支払いに庶民の生活が犠牲にされている。ことは夕張市のみではない。
 以下は『毎日新聞』(2月20日付)経済欄コラム「経済観測」より、

【 昔、高名な女優がバーナード・ショーにラブコールした。「あなたの知性と私の美貌を備えた子どもが欲しい」と。返事は「せっかくだが、その逆の組み合わせを考えると。あしからず」。
 世に言う第三セクター(略称三セク)も同じだ。お役所と民間がチエとカネを出しあって規制に縛られぬ組織をつくる。中曽根行革あたりから雨後のタケノコ(ごめんなさい)のように生まれたが、結果は死屍(ルイルイ)。
 フレコミは官僚の組織と民間の創意工夫のハズだったが、無責任経営の果ては借金証書の山。
 不良債権は貸した方にも責任あり、銀行の弁解は「都道府県が50%以上出資しておれば一心同体」と。そりゃ都住宅供給公社は東京都と無関係ではない。が、それが盲点。
 地方団体はセッセと公社、三セク作りに精を出し天下り先、ノーチェックの利権ダネの拡張へ。
 借入金にしても、「保証するとは言わぬが魚心あれば」と指定銀行のエサをちらつかせれば水心のない銀行などあるものか。
 かくして公社、第三セクターのかくれ借金は16兆円に達した。ケタが大きすぎて庶民の感覚に合わなければ地方税収入の4割にあたる額である。
 表にでた国債、地方債の残高だけでも精神衛生にはよくない。坊ちゃん総理は「美しい国」とハシャイでいるがそのツケ、廃棄物にも気を配らなければ。
 総務相は05年度決算分から公社、三セクの債務を一括公示するよう求めているが、そこまで地方自治体財政を悪化させた責任は。首長、収入役、各議会はマサカ「知らなかった」ではないよね。「それこそ三セクのメリット」というなら別だが。      (三連星) 】

 


 「美しい国」ってどんな国 

2007年02月17日 16時34分04秒 | 政治 

 安倍晋三首相はどんな国をつくろうとしているのか。
 累々たるバブルの残骸、ワーキング・プア、子どもを産んでも展望を持って育てられない国、どういうビジョンで 克服していくのか。さっぱり見えてこない。 
 2月16日付『朝日新聞』金融情報欄のコラム「経済気象台」は『「眼高手低」論考』として次のように書く。 

【 安倍内閣のスローガンは『美しい国作り』である。その第一条件は、この国を豊かで安全なものにすることで あろう。 
 天然資源の少ない日本を豊かにする方法はただ一つ、大いに産業を興して世界に輸出するしかない。企業のため、 他の国に負けない環境条件を整えてやることが大切だ。グローバル化した時代、企業はこの国から出て行くかもしれ ないーー。 
 ここまでは誰も反対はしないだろう。だが、企業減税分を、消費税など個人増税で賄うことになれば、話は別であ る。バブルの発生と崩壊を手をこまねいて見ていた官僚や学者たちが、再び物知り顔に経済成長の旗を振っているこ とに国民は不信感を持っている。今、国民の持っている不安は再び政府に裏切られるのではないか、ということであ る。 
 戦時中、「欲しがりません勝つまでは」という有名なスローガンがあった。国民は政府の言うことを信じて我慢に 我慢を重ねた結果、敗戦と生活の破綻が待っていた。 
 一方、池田内閣の時代には「所得倍増計画」というのがあった。国民は汗して働き、歴史にもまれな高度成長を達 成したのである。今にして思えば、あのスローガンが広く世の中に受け入れられたのは、視点が企業ではなく、国民 生活にあったからだ。
  「美しい国」と大上段に振りかぶったものの、具体的に何を目指すのかが抽象的な安倍内閣は、どうも「眼高手低 」の気味がある。政策を実施することで、国民にどれだけのリターンがあるか明確に示し、実現できなければ責任を 取るという姿勢が肝要だ。
 「いささか脇の甘さがあって、内閣の支持率は下降中である。若い内閣だ。未熟による失敗もあるだろう。くじけること はない。もう一度、国民の視点に立って「美しい国」の骨格を練り直して欲しいものだ。  (可軒) 】

 脇の甘さ、若い、未熟による失敗などという言葉で片づけられると納得は行かないが、視点を国民の生活において 練り直す、という趣旨に賛同する。

 


ニセ科学

2007年02月14日 09時41分00秒 | 読書

 ニセ科学と大リーガー
『毎日新聞』2月14日 コラム「発信箱」本日は元村有希子氏。
 日本人がニセ科学に踊らされる様子をニューヨーク・タイムズにからかわれるのは、些か片腹痛いという思いがするが、元村有希子氏の指摘は当然であろう。「あるある大辞典」の例もある。
 以下元村氏のコラム。

「O型大リーガー」
 松坂大輔選手がボストン・レッドソックスへの移籍を決めた時、米ニューヨーク・タイムズが「O型の日本人大リーガーと変な科学」という読み物を載せた。
 いわく、日本人で最も多い血液型はA型なのに、松坂選手のほか松井秀喜、松井稼頭央、井口資仁の各選手も0型である。そして「日本では、マクドナルドでテリヤキバーガを頼むのと同じぐらい(これは誤解)血液型で人格を予想することが普通」と続く。ちなみに野茂英雄選手やイチロー選手はB型、新庄剛志選手はA型だ。例外も無視できない。
 もとより、血液型と性格の関係に科学的根拠はない。「O型の選手は大リーガーとして成功する」という説はウソである。
 本紙科学面の連載「理系白書」は、こうした「ニセ科学」を取り上げ、どう付き合えばいいかを考えている。反響の中には「ニセか科学と決めつけるなら、ニセ科学であることを証明すべきだ」という意見も少なくない。
 ほとんどの場合、それは不可能だ。なぜなら、提唱者が実験の手法もデータも公開せず、恣意的に導いた結論を公表することが多いからだ。科学的な実験をしているかも不明だ。
 科学的であるということは「提唱者が実証し、同じ条件なら誰がやっても同じ結果が出る」こと。それができないものは科学と呼ばれない。
 これが[ニセ科学」の分かりやすい見分け方である。 
                             (環境科学部)

 


「仲間が助かった!」宮崎県日向市漁協

2007年02月13日 17時52分29秒 | 労働問題
「仲間が助かった!」宮崎県日向市漁協
 2月9日以後消息を絶っていた宮崎県日向市漁協所属アグロ延縄漁船「幸吉丸」の救命ボートが発見され、乗っていた3人全員が救助された。
 生き延びた第一の要因は、救命ボートを積んでいたこと、その扱いのための訓練をしていたことのようだ。
 救命ボートには、浮き輪、食料、飲料水、バケツ、ナイフ、医療品、釣り道具、保温剤、発煙筒、生存指導書、海面着色剤などが装備されていた。普通にはこのタイプの救命ボートは、漁船には積んでいないのだそうだ。サバイバルに勝ち抜いたのはそのために必要と思われる準備が周到であったということである。危険な仕事に従事する労働者の方々は、万全の対策を怠らないようにと、切に思う。
 
 この事故の報道で特に印象に残ったのは、安否を気遣って集まった仲間の労働者の爆発的な喜びの姿であった。
 涙を流し、抱き合って、飛び跳ねて仲間の無事を喜ぶ姿が感動的であった。
 
 しかし、3人の話によると、9日10時頃白い大型船が右舷側から衝突、、相手船は止まらずに北東方向に逃げ、船名も確認できていないという。こういう無法がまかり通れば、個人の努力では命を守れない。徹底的な追求をやってもらいたい。 
 
 これからもどうか「ご安全に」。
 

クロッカス 咲く

2007年02月10日 16時07分30秒 | Photo
 クロッカス 「アヤメ科 サフラン属 ヨーロッパでは春を告げる花の筆頭として 、昔から親しまれている。 クロッカスはギリシャ語のクロケ(kroke)からきた言葉で糸を意味している」
 初午の頃咲いているというイメージがある。
 もう春である。
 配偶者の植えたもの。咲きはじめた。



怒る気も失せて 柳沢発言

2007年02月07日 11時12分59秒 | 政治 
『毎日新聞』2月7日付 発信箱「脱力発言」 元村有希子
 【「産む機械」発言をした柳沢伯生厚生労働相を、なぜか本気で怒る気になれない。最近は「鉄面皮」と評判だった渋面が日に日に苦渋の表情に変わっていくのを半ば同情しつつ眺めている。
 「柳沢さんは辞めたいと思っているよ」自民党のベテラン議員の読みだ。経済政策には明るいが、厚労相就任後は「ホワイトカラー・エグゼンプション法案」断念に失言と多難である。あの表情は世間の批判より「辞めさせてもらえない」つらさから来ているのではと想像する。
 私はむしろ、辞めないことが政権を守ることだと信じている安倍晋三首相のセンスを問いたい。不適格な人材を任命した責任も、収拾を長びかせて国会運営を滞らせている責任も首相にある。
 本人には責任がないとは言わないが、ああいう発言は、そういう人生を70年間生きてきたから出てくるわけで、いまさら修正は難しいだろう。デリカシーのなさに「脱力」こそすれ、「怒る価値もない」と思えてしまう。
 怒った女性たちは「機械」に例えられたことより、こうした価値観を持った人々に少子化対策を任せざるを得ないことに失望している。女性が「産む機械」なら男性は「働く機械」だが、最近の女性は「産む機械」だけでなく「育てる機械」「働く機械」の役割まで期待され、疲れ果てている。
 けっきょく柳沢さんも、安倍政権という「働く機械」の部品なのである。ところがその部品が壊れてしまった。もともと論功行賞で抜てきしたのだから、機械がスムーズに動く保証もないのだが。
                           (環境科学部)】

 第二の発言 柳沢厚労相『毎日新聞』2月7日付囲み記事
【 (2月6日国会内記者会見で)
(記者)少子化対策は女性だけに求めるものなのか、考えはいかがか。
(厚労相) 若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない。また、女性あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子供を持つことで厳しい条件になるので、それらを軽減する経済的支援も必要だろう。もう一つは、やはり家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう。そういうことを政策として考えていかなければならない。他方、当人の若い人たちは結婚したい、それから子どもを二人以上持ちたいという極めて健全状況にいるわけだから、本当にそういう若者の健全な何というか希望というものにフィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている。】

 「ああいう発言は、そういう人生を70年間生きてきたから出てくる」「『脱力』こそすれ」『怒る価値』もない」とまで言わせる。
 すべて本音であろう。さっさと辞めろ。

米、ベトナムを抜く対テロ戦費

2007年02月06日 13時16分30秒 | 読書
アメリカ対テロ戦費96兆円!

 ブッシュ米大統領は5日、08会計年度(07年10月~08年9月)の当初予算にあたる予算教書を議会に提出する。
 イラクでの米軍経費が大半を占めるテロ戦費約1450億㌦を計上。07年度の補正予算でも、テロ戦費1000億㌦の追加支出を議会に求める。
 同時多発テロが起きた01年以降、テロ戦費はすでに5000億ドルに達して
おり、約500億㌦と予想される09年度も含め、9年間で総額8000億㌦(約96兆円)に膨らむ。 
 今の貨幣価値で6000億㌦程度とされるベトナム戦争の戦費を大きく上回る。(『毎日新聞』2月6日付)

のだそうである。
  
 そら恐ろしくなる。アメリカが何をやろうと知ったことかではあるが、日本も無関係ではあり得ない。
 知らんぷりをするか。
 日本国憲法を守り抜くか。
 われわれとしてはいずれかの選択しかない。