三流読書人

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ドングリ小屋住人 

大阪の教育はどうなる

2012年03月17日 10時17分42秒 | これは許せない
「受験」も春の季語である。
公立の高校の入学試験もほぼ終わったか。二次試験を目指す生徒もいるかも知れない。

希望や期待や不安に揺れ動く生徒たち。

    入学試験幼き頚の溝ふかく        中村草田男

    年ごろの頬を受験に削がれける      篠田悌二郎

    受験期の少女に蒼きけものの香      渡辺千枝子

    珈琲濃しけふ落第の少女子(おとめご)に 石田波郷

卒業の喜びもあるがつらい季節でもある。
しかし、これほどの試練を経て入学する学校は、今大変な状況下にある。
校長が、教頭が卒業式のときに教師が「君が代」を歌っているかどうか唇の動きを監視していたのだそうだ。
その結果3人の教師を校長室に呼び追求した。
ゲシュタボか日本の特高警察の手先の如き狗に成り果てた学校の管理職。
こういうものを教育者と呼べるか。
教師もまた次第にそういうものを受け入れざるを得ない状況に追い込まれていくのではないか。
それが怖い。
話題になっているのは、大阪府立和泉高校、校長中原徹氏は橋下徹氏が府知事時代民間から登用した。
橋下氏の友人で弁護士であったらしい。
ふたりとも元法律家なのだ。
大阪の教育はどうなる。大阪の子供たちはどうなる。
府外に出る子もいるだろう。
しかし、残って大阪府立に入らざるを得ない多くの子たちが可哀そうだ。

中原校長からメールで報告を受けた橋下氏は、
「中原校長は職務命令を忠実に守った。当たり前といえば当たり前。そこまでやっていない方がおかしい」と。
「なにをかいわんや」である。