中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

弥生賞(GⅡ)予想

2008-03-09 10:12:56 | Weblog
12日(水)笠松競馬場武豊騎手が来ます
騎乗馬は池江郎厩舎のマチカネタマカズラ号です

中山11R 弥生賞(GⅡ 芝・2000㍍)
◎ブラックシェル
○マイネルチャールズ
▲フサイチアソート
△ホッカイカンティ
×アインラクス
×オリエンタルロック
【見解】
武豊騎手がリベンジを期すブラックシェルが巻き返す。前走のきさらぎ賞7着は、厳寒期ということもあり、腹回りに余裕があったのは確か。レース前からテンションが高く、レースでも出負け。2番枠から馬場のいい外めに進路を切り替える。4角で狙っていた進路(ヤマニンとダイシンの間)を塞がれ、一旦手綱を引っ張るシーン。減速して直線は超大外へ。直線で右ステッキが入ると、外へ膨らんでしまう。追ってからそれなりの脚を使ったものの、勝ち負けの雰囲気はなかった。依然としてゲートとテンションの高さが課題となっているが、今回は中2週でも1週前の坂路で半マイルから、最終追い切りは武豊騎手を背にCWで6Fからビッシリやられて攻め強化。多少、腹回りには余裕があったが、長距離輸送を含めて絞れてくるはず。本来は馬群のなかから闘志を燃やすタイプ。前々走の馬群を一気に割ってきた末脚を再現できればここでもあっさりの能力を秘めている。


中京記念シルクネクサスの複勝で軍資金稼ぎ


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チューリップ賞(GⅢ)予想

2008-03-08 08:49:53 | 最終結論
阪神11Rチューリップ賞(GⅢ)
◎メイショウジェイ
○トールポピー
▲スペルバインド
△コウヨウマリーン
×ハイカックウ
×ギュイエンヌ
☆ユキノサッシュ
【見解】
キャリア1戦のメイショウジェイを狙い打つ。そのデビュー戦。大きなフットワークで2番手を取ると、超スローで抑え切れない感じ。3角でペースが上がった時にズブさを見せるも、行き脚がついてからはグーンと加速。4角から直線入り口にかけて口向きの悪さを見せてモタれるも、残り100㍍から左手前に替えてからは再びグーンと加速。もの凄いスピード感で駆け抜けた。まだまだ余力十分だった。勝ち時計は超平凡だが、前半のペースと最終週の馬場を考えれば仕方ない。それよりも、終いの反応を高く評価したい。それを裏付けるように、今週の追い切りでは、オーシャンSに出走予定のキョウワロワリングと互角の動き。柔らかい首の使いと前脚をピンと伸ばした迫力のストライドが目に付いた。全くの馬なりで5Fから66秒6-12秒6は速い。左手前でのダイナミックな走りが持ち味。その意味でも右回りはいい。1ハロンの距離短縮は歓迎できないが、大きなフットワークだけに阪神の外回りなら気持ちよく走れる。強敵相手でも食指が動く素質馬。

 2歳女王トールポピーがここから始動する。機敏でシャープな前捌きから繰り出す末脚は破壊力と底力に満ち溢れている。とくに前々走の黄菊賞2着の直線入り口から軽く追っただけでグンと加速した末脚は凄かった。これまでは一貫した流れしか経験していないだけに、33秒台の脚を求められる展開になった時にトモが緩い分だけ少しズブさを見せるかもしれない。それも杞憂に終わるだけの力の持ち主だが。久々でも攻め入念で走れる態勢。

 スペルバインドの前走は大外枠発走のため道中は無駄脚を避けて後方で我慢。ペースの落ち着いた3角から外めを抑え切れない感じで中団まで押し上げる。4角で左手綱を引っ張り馬群のなかに誘導。直線で外から被され、両サイドからプレッシャーのかかる苦しい形。それでも、そこを割って出てきた勝負根性と末脚は高く評価できる。それも、降雪の影響で木曜日追い→金曜日長距離輸送→土曜日レースでのもの。並みの馬ではない。一戦毎に馬体が減り続けているが、今週の追い切りではパワフルな走りを見せていた。


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チューリップ賞(GⅢ)調教診断

2008-03-07 23:49:56 | 調教診断
トールポピー仕上がり万全

【エアパスカル】○ 抜群の行きっぷり
中1週のため、坂路でサッと流す。自らハミを噛んで抜群の行きっぷり。脚が高く上がっていたし、尚且つ掻き込みの強いフットワーク。馬なりで52秒4-12秒8が出たように体調は良い。もう少しトモに力強さが出れば。420㌔前後の小柄な牝馬。当日の馬体重には注意。

【オディール】○ まずまず
安藤勝騎手を背に坂路でラベと2頭併せ。手応えで見劣ったし、ゴール前は僅かに先着を許したものの、キビキビとした身のこなし。攻め駆けするタイプでもない。やや追い不足の嫌いはあるが、馬体はスッキリしている。

【ギュイエイヌ】○ 動き柔らかい
後藤騎手を背に南Pで2頭併せ。長距離輸送も控えており、馬なりでサッと流す。それだけに時計が平凡で判断しづらいが、前脚をピンと張り出した柔らかいフットワークでバネを感じた。腹回りは寂しい。


【ジョイフルスマイル】○ 前捌き硬い
DWで2頭併せの内を追走する形、4角で馬体を併せ、直線のラスト1Fからステッキを入れられる。追われてからグンと重心を沈め、反応良く伸びた。5Fから66秒台。短期放牧明け。少し前捌きが硬め。

【スペルバインド】○ パワフル
DWで馬場の大外を単走で。重心の高い走りで前捌きも硬いが、トモの蹴りが強くパワフル。

トールポピー】◎ 仕上がり万全
朝一のCWで内ポップロック、外トーセンキャプテンを従えて中を先行する形。3,4角は抑え切れない行きっぷり。直線でも持ったままで楽に煽ってしまった。相変わらず機敏でシャープな前捌きは絶品だし、抜け出す形でもハミを取って集中していた。これでトモがパンとすれば凄い馬になる。5Fから65秒台。久々になるが、4週連続でコースで併せ馬。万全の仕上がりだ。

【ハイカックウ】○ なかなかのスピード感
南Pを単走でサッと流す。首を水平に使い、手先の軽いフットワークでなかなかのスピード感。腹回りがスッキリしているだけに長距離輸送にゆる馬体減りに注意。

【マルチメトリック】△ 迫力欠く
坂路で単走。直線で首を何度も振っていたし、完歩が小さく迫力に欠く動き。時計も平凡。

【ムードインディゴ】○ 動きキビキビ
ジョッキー騎乗で坂路を単走で少し気合いを付けられる。キビキビとしたフットワークで真一文字に駆け上がった。平坦コースを走っている感じでスピード感十分だった。

メイショウジェイ】◎ 走る
ジョッキー騎乗でCWを2頭併せ。終始、持ったままで馬体を併せてフィニッシュ。やや口向きの悪さを覗かせたが、前脚をピンと伸ばした横幅のあるストライドで首も柔らかく使えていた。楽に5Fから66秒台-12秒中盤。走る。

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弥生賞(GⅡ)調教診断

2008-03-06 14:11:27 | 調教診断
オリエンタルロック大幅上昇

【アインラクス】○ 動き力強い
福永騎手を背にDWで2頭併せの内を6Fから追走。4角で馬体を併せ、直線でスッと左手前に替えて掻き込みの強いフットワーク。ラスト1Fを伸ばされると、口向きが悪く右手前に替えて先着を許した。5F67秒3-11秒8は優秀。一戦毎に馬体が減り、この中間もそれほど追われていないし、まだ若い。本格化はまだ先だろうが、フットワークは力強い。先々が楽しみな素材。

オリエンタルロック】◎ 突き放す
ジョッキー騎乗で坂路を2頭併せ。脚を高く突き上げ、メリハリのあるフットワーク。ラスト1F切った地点で左手前に替えた際に少し右へモタれたものの、気にならない程度。ゴール前でステッキが入るとグイッと併走馬を突き放した。前走後は鹿児島県の砂浜で裸足のまま調教を行い、爪の成長を促した。帰厩後はDWと坂路で追われ、一追い毎に上向いている。力は出せる。

キャプテントゥーレ】◎ 万全の態勢
坂路の大外を2頭併せ。道中は前に馬を置き、脚をタメることに専念。これは2000㍍を意識してのもの。直線でピッチの利いた回転の速いフットワークでサッと馬体を併せる。抜け出した時にフワッとしたが、ゴール前で右手前に替えるとグイッと伸びて併走馬を大きく突き放した。久々だが、坂路で速い時計を5本出しているし、乗り込みも入念。いきなり万全の態勢。

【シングンリターンズ】○ 見た目の迫力今ひとつ
南Pで2頭併せの外。直線では併走馬とかなりの差があったが、仕掛けられてからキビキビしとした身のこなしで先着した。だが、完歩が小さい分、見た目の迫力に欠けた。この中間は中3週で時計を出したのはこの一本のみ。

【スズジュピター】○ 半信半疑
後藤浩騎手を背に南Wで3頭併せの外を追走。道中は馬場の最内を回り、4角で大外へ。直線でスッと左手前に替えると、上手く首を使い全身を目一杯に伸ばしたダイナミックなフットワークで先着した。ただ、腹回りに余裕があるのは間違いない。この中間は1月下旬に帰厩しながら速い時計は2本のみ。コースで長めから追われたのは急仕上げのためだ。動きはさすがも、半信半疑。

【ダイシンプラン】△ トモ緩い
高田騎手(レースは岩田騎手)を背にDWで2頭併せの外。直線でステッキが連打され手綱をシェイクさせるも、推進力に欠けて突き放された。重心の低いフォームで前捌きも良いのだが、トモが緩い。長めから追われたとはいえ、不満が残る。

【タケミカヅチ】○ 余裕残しで先着
柴田善騎手を背に南Pで2頭併せの外を追走。馬場の内めを回り、サッと流す程度だったが、上手く首を使い余裕残しで先着。もう少し、フットワークに柔らか味が出てくるといいが。

テラノファントム】◎ 迫力満点
南Pで2頭併せの外。終始、馬なりのまま馬体を併せてフィニッシュ。前脚を高く突き上げたフットワークは迫力満点だった。上手く首も使えていた。中1週なのでこれで十分。楽しみな素材。

【フサイチアソート】○ 乗り込み入念
横山典騎手を背に南Pで3頭併せの内を追走。終始、持ったままの手応えで全く無理せず。遅れたのは問題ない。前に馬がいてもムキになることがない。素直な気性だ。久々でも1週前はハードに追われ、乗り込みは入念。腹回りはスッキリし過ぎているくらい。

ブラックシェル】◎  大きく突き放した
武豊騎手を背にCWで併せ馬。直線で左手前に替えると重心をグッと下げ、グイグイ伸びる。併走馬を大きく突き放した。大きなストライドで見た目のスピード感は今ひとつだが、それでいて5Fから66秒3-12秒7。走る馬に見られる傾向。体はもうひと絞りできそうだが、長距離輸送もあるので絞れるだろう。

ベンチャーナイン】◎ 動き柔らかい
武士沢騎手を背に南Wで単走。首を水平に使い、四肢を柔らかく、尚且つシャープに伸ばしたフットワークで、バネを感じさせる動きだった。好調だ。

【ホッカイカンティ】○ 動き良し
南Pで2頭併せの外を終い重点。直線で伸ばされてからは頭の高い走法ながら回転が速く、キビキビとしたフットワークで一気に突き放した。動きは良い。

マイネルチャールズ】◎ 文句なし
松岡騎手を背に南Pで単走。全くの馬なりのため時計へ至って平凡だが、直線は全身をダイナミックなフットワークで弾むようなフットワーク。動きは文句なし。短期放牧明けで追い不足だが、牧場で乗り込まれてきたので太め感は全くない。

【ライムライトシチー】○ 動きまずまず
南Pで3頭併せの大外だが、直線は実質単走。仕掛けられてからグンと伸びた。最後は脚が上がり気味だったが、まずまずの動き。

阪急杯(GⅢ)回顧

2008-03-05 23:01:10 | 回顧
【馬場】野芝約4~6cm、洋芝約10~14cm。開幕週のAコース。

12.4 - 11.1 - 11.2 - 11.4 - 11.2 - 11.4 - 12.0=1:20.7

【展開】ローレルゲレイロがハナ。2番手が競り合いを回避したためにスンナリとした流れ。3角では11秒4と息を入れられたし、直線の切れ味勝負。

 〝最強の一勝馬〟と言われたのは過去の話。充実一途のローレルゲレイロが3勝馬を手に入れた。この中間も坂路で好時計を連発して絶好調だった。ゲートはそれほど速くなかったが、二の脚でハナへ。2番手がスンナリと控えたために11秒1-11秒2とそれ程速くない流れで行けた。3角では11秒4と息を入れることもできた。4角から直線入り口にかけて手応え十分。残り300㍍地点からスパートを開始させると、二枚腰を発揮してグーンと加速。坂上で2着馬に迫られゴール前で馬体を併せられるも、粘りに粘った。CP着用で集中力が増し、大変身。2㌔差とマイペースの分もあるが、着実に力を付けている。

 スズカフェニックスは久々でも好仕上がり。4番枠から仕掛けて中団よりも前目のポディション。59㌔を考えての積極策。相変わらず抜群の行きっぷりだ。3角でワンテンポ待ち、4角で仕掛ける。59キロと積極策のせいか、直線入り口での反応は意外と良くない。それでも、武豊騎手の左ステッキに応えて坂上で一完歩毎に力強く迫る。ゴール前で馬体を併せるも、寄られる不利もあり僅かに届かず。休み明けとハンデ差を考えれば十分な内容。

 ローブデコルテは攻めで動けなかったし、冬毛も目立ち気配は地味。2番枠から好発を切り、仕掛けて3番手のインを取る。落ち着いた流れを考えれば位置取りは正解だったし、終始インの経済コースを立ち回る。3角で外めからドッと来られたものの、慌てずジックリ。4角では手綱が動いてズブさを見せる。直線でもインを選択し、ラチと2着馬の狭いスペースに突っ込む。かなりプレッシャーのかかるところだったが、怯むことなく坂上で力強い脚取り。馬群から抜け出して3着を確保した。経済コースを立ち回れたとはいえ、完調手前で牝馬の56㌔、狭いところを割ってきた勝負根性はさすがオークス馬。短距離で。

 ウインレックスは久々で仕上がりはマズマズ。1番枠から好発を切るも、無理することなくポディションを落とす。3角から手綱が動き出し、4角では手応え一杯。しかし、直線で馬場の3分どころに持ち出されると、一完歩毎にジワジワと伸びてきた。自分の時計では走っているし、叩かれれば勝負どころでの反応も変わってくるか。

 キンシャサノキセキ下見どころからハミで遊んでいたし、レースへ行ってもうまく後方に抑えられているように見えたが、ずっとハミにもたれた走り。流れの落ち着いた3角では馬群の外めを通ってガツンと掛かって行ってしまう。4角で内から突進される不利はあったものの、直線ではほとんど反応せず流れ込んだだけとなった。ハミにもたれて力んでいる分、追ってから手応えほど伸び切れない。距離短縮で解消されるほど甘いものではない。この癖が治らないことには未来は明るくない。いっそのことハナへ行って思う存分走らせたほうがいいかも。

 ナスノストロークは痛恨の出負け。落ち着いた流れを考えれば致命的。道中はかなり置かれた。直線入り口でやっと馬群の最後方に取り付き、インへ潜り込む。直線で少し内へモタれていたし、狭いところへ入って追いづらそうだった。それでも、3着馬とは差のないところまで詰めてきているし、スムーズだったら際どかったはずだ。1400㍍でタメれば切れる。あとは季節との戦い。

 アンブロワーズにとっては待望の良馬場。例によって後方からの追走。3角では大外を通らされる苦しい形だったし、4角から直線入り口にかけて直角に入ったために加速力がなく、他馬と差ができる。それでも、坂下でグーンと加速し、一瞬はまとめて差し切ろうかの勢い。坂上で脚が止まってしまったものの、開幕週の先行、イン有利の馬場に加えて落ち着いた流れ、3角からロスも多かった。直線で見せた脚は光っていたし、十分なレース内容だった。

 フサイチリシャールは久々でも入念な乗り込みで好仕上がり。テンは上手く首を使った追走姿で集中力に研ぎ澄まされていた。だが、流れの落ち着いた3角でハミを取ってしまう。4角で早めに競りかける形となり、直線は逆手前のまま手前を替えず、馬群に沈んでしまった。このあたりは久々の実践感のなさが影響しているか。依然として折り合いに課題が残る。ベストは1400㍍のスプリント寄りの速い流れ。

 シンボリグラン道中、後方で折り合いに専念。その分、課題はクリアしたものの、その代償として位置取りが悪くなった。直線ではゴチャついて手綱を引っ張るシーンもあった。最後はジワジワと。

 マルカフェニックスは煽った発馬で後方からの競馬。道中は抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。直線入り口で外へ膨れ、他馬と接触。自身も躓いた。その分、追われてから今ひとつ伸びなかった。

中山記念(GⅡ)回顧

2008-03-05 22:19:51 | 回顧
【馬場】野芝約4~6cm、洋芝約10~14cm。開幕週のAコース。ボコボコして時計掛かる。

12.6 - 11.5 - 12.0 - 11.8 - 11.8 - 12.3 - 12.2 - 11.5 - 11.6=1:47.3

【展開】コンゴウリキシオーがハナ。他馬の競り合いもなく、すんなりと隊列を形成。だが、本調子を欠いたためにいつもの行きっぷりではなく、ペースは上がらない。それでも縦長の展開。先行馬絶対有利。後続勢では早めに動いた組に優位。

 まさかまさかの積極策が生んだ勝利。カンパニーの手綱を取ったテン乗りの横山典騎手が大仕事をやってのけた。最終追いでは坂路でいつになく軽快な動きを披露。デキは良かった。発馬後に手綱を押して前へ。ゴール版を過ぎたあたりから行き脚がつき、3番手の外めへ。更にペースの落ち着いた1,2角では2番手まで押し上げる。向こう正面ではコンゴウと数馬身の差があったが、ペースの落ちた3角で自然と差が詰まる。4角で手応え十分のまま抜け出す。そこからはピッチの利いた回転の速いフットワークでグングン加速。坂下で迫った2着馬を突き放す。急坂に屈することなくラスト1ハロンを11秒6と凄い脚で駆け抜けてV。落ち着いた流れを呼んで積極策に切り替えた鞍上の勇気と判断には敬意を表したい。決め打ちが得意な鞍上らしい業。今回はズブさを見せなかったし、適度に時計の掛かる馬場も良かった。依然としてマイルの高速勝負には不安あり。

 エイシンドーバーは16番枠から好発を切るも、無理することなく中団の外めに控える。それほど外を通らされることなく、上手く誘導した。流れの落ち着いた3角手前から手綱をしごいてスパート。捲る形で4角では勝ち馬の半馬身手前まで迫る。だが、坂上で勝ち馬に突き放された。カンパニー自身も実績馬で余力も残っていた。完敗。流れを考えれば完璧な仕掛けだった。

 エアシェイディは発馬後の行き脚が悪く、後方のインに。だか、流れは縦長のスロー。後方勢はグッと馬群が凝縮。インで動くに動けない道中。3角でインを通ってスパートを開始させるも、4角でゴチャつき、手綱を動かせない。結局ゴーサインを出したのは直線に入ってから。残り1ハロン地点ではバテ馬を捌くのに苦労するシーンも見られた。最後は猛然と追い込むも届かず。脚を余した。流れを考えれば4角で仕掛けられなかったのは痛すぎた。元々、出脚が鈍い面があり、前走から2ハロンの距離短縮でよりそれが出た。

 マルカシェンクはソロッとした発馬で道中は無理することなく後方からの競馬。抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。流れの落ち着いた3角手前からジワッと外めから進出。4角では先頭から3馬身圏内まで迫るも、手応えに余裕がなく加速力がない。直線で左手前に替え、ステッキが入るとグンと一瞬は伸びたものの、最後は同じ脚色になってしまった。距離が1ハロン長いのか。

 アサカディフィートは10歳馬ながら、最終追い切りのEで長めから意欲的に追われ終いもしっかり。元気一杯だ。発馬で行き脚がつかず、最後方追走はいつものこと。他力本願の追い込み型だけに、今回の縦長のスローは最悪の展開。馬群が凝縮したために3角からは馬群の大外を通るロス。最後は大外から伸びてはいるものの、この流れでは一杯一杯だった。追い込み馬の宿命。

 グラスボンバーも追い込みタイプで他力本願。直線で狭いところを割って伸びてきた。

 リザーブカードはゲートで暴れて半馬身の出負け。道中も大外枠発走からずっと外めを通らされたし、ハミを噛んで力んでしまった。その分、追ってからの脚がなかった。この中間は攻めを手控えられていたのに馬体が減っていた。精神面での成長が待たれる。

 コンゴウリキシオーは久々でも入念すぎるくらいに乗り込まれてきた。8㌔減でいつになくスッキリしていたが、ヒ腹に発汗が見られ迫力は今ひとつだった。ポンと好発からハナを奪い、他馬の競り合いもなくスンナリとした流れ。いつもなら向こう正面からペースを上げて一貫した流れに持ち込むのだが、ペースが上がらず。3角からは舌を出し、失速。4角で早々と手応えがなくなり、直線は抵抗することなく馬群に沈んだ。


アーリントンC(GⅢ)回顧

2008-03-05 21:47:32 | 回顧
【馬場】野芝約4~6cm、洋芝約10~14cm。開幕集のAコース。

12.8 - 11.0 - 11.4 - 11.5 - 11.7 - 11.7 - 11.3 - 13.2=1:34.6

【展開】ダンツキッスイの大逃げの形。2ハロン目から軽快に飛ばし、3角からも11秒5-11秒7と緩むことなく一貫した流れ。2番手以下とは約10馬身。後続は団子状態で前のポルトフィーノを見ながらアポロドルチェなどが直線勝負。粘るダンツに、切れ味勝負の後続勢。

 暴走癖のあるダンツキッスイが優等生ぶりを見せて大逃亡。そのまま追随を振り切った。発馬後の行きっぷりは今ひとつだったが、2ハロン目からは加速が付いてハナへ。息を入れられることが多い3角でも11秒5と全くペースを落とす気配がない。大きなフットワークで気持ち良さそうに走り、折り合いも付いていた。直線を向き、前脚を高く突き上げ馬場を強く叩きつける迫力のフットワークでグンと加速。流石にゴール前は急坂もあるため急激に勢いを失って失速。それでも、前半の貯金で逃げ切った。変に抑えると口が利かずに頭を上げてしまう。テンから一貫した流れを刻むのが現状ではベスト。これだと、逃げ一辺倒になってしまうため、強力な同型が存在した時に共倒れしてしまう可能性が高い。3角で息を入れられるようになれば。

 エーシンフォワードは久々で完調手前の印象。好発を切り、先行策を取るも無理することなくインで中団まで下げる。ポルトが動いた3角でも無理に動くことなくポディションを下げる。4角で仕掛けた時の反応が今ひとつ。直線で左ステッキが入ってもエンジンが掛からない。ようやく坂上で行き脚がついて馬場の3分どころをジワジワと追い上げた。休み明けとしては及第点。

 ディープスカイは前走と同様、発馬で行き脚がつかず後方からの競馬。しかも、テンは追っ付けながらの追走で手応えが悪い。3角で馬群の外めに誘導。直線入り口では前が壁になって手綱を強引に引っ張って大外へ。その時に手前を替えた時に外へ膨れる若さも見せた。他馬よりもワンテンポ遅れた仕掛け。瞬発力勝負を考えればロスは想像以上。一完歩毎にグングンと加速し、鋭く伸びて2着馬とは首の上げ下げのところまで迫った。少し頭の高い走法だが、追ってからの脚は迫力がある。発馬が安定すれば。

 ノットアローンは7番枠から2番手を奪う。2ハロン目からはダンツが離した逃げを見せるも、深追いすることなく手綱を抑えて離れた2番手追走。課題とされていた折り合いは完璧で、気持ち良さそうな3,4角の姿。先頭まで約10馬身の差があったものの、藤岡騎手は慌てることなく4角でも持ったまま。だが、いざ追われてからは内へモタれ気味で、頭が高く推進力がない。伸びずバテずで入線した。「まだ腰がしっかりしていない」とは藤岡騎手の談。

 ミッキーチアフルは1番枠から手綱を押して前を伺うも、行きっぷりが今ひとつ。3ハロン目からは手綱をガッチリ抑えて中団で我慢。3,4角で馬群のなかに突っ込む。直線の坂下では2着馬と馬体を併せる形だったが、坂上で突き放さされた。善戦はするも、あと一歩が足りない。

 ポルトフィーノは返し馬からテンションが高かった。レースでも、13番枠から口を割って行きたがり、モロに掛かった。好位に控えることを試みたのだが、鞍上とケンカし全く呼吸が合っていない。3角では我慢し切れずに手綱を引っ張ったまま3番手まで押し上げる。その分、直線で追われてからの反応がなく、馬群に沈んでしまった。キャリアの浅さを露呈する形。あれだけ掛かっては仕方なし。この後は桜花賞に直行するらしいが、折り合い、馬込みと課題は尽きない。

アポロドルチェはこの中間に一頓挫あって時計を出せない時期があったし、攻めをビシビシできていない現状。レースではテンから行きたがり、力んでいた。中団追走から3角で掛かったポルトを追いかける形。直線で寄られる不利があったものの、脚自体も残っていなかった。

 ドリームガードナーは好発から抑え切れない感じで好位追走。3角では左手前に替えたり右手前にしたり、このあたりは若さ。直線で追い出されえると、手応えほどの伸びは見られず、ジリジリと入線する形。瞬発力勝負では分が悪い。


日曜日の競馬

2008-03-01 22:45:24 | 最終結論
時間がないのしるしだけで失礼します

中山記念
◎コンゴウリキシオー
○チョウサン
▲エアシェイディ

阪急杯
◎ナスノストローク
○ローレルゲレイロ
▲スズカフェニックス
△フサイチリシャール
×ペールギュント
×キンシャサノキセキ

【ローレルゲレイロ】
前走の東京新聞杯1着は、ポンとハナへ立ち2ハロン目で他馬に絡まれ、更には4角で掛かったアポロノサトリにハナを奪われる。テン3ハロンを35秒0で入り、4角で11秒2と一気に加速しているように開幕週の馬場を差し引いてもキツい展開。それでも、4角を引っ張り切りで回り、直線の坂上で単独先頭に立つ。ラスト1ハロンも11秒9と踏ん張って快勝した。勝ち時計1分32秒8は優秀だ。以前は他馬を気にする面があり、控える競馬だと脆かった。だが、CP着用で集中力が増し、粘り強さが出てきた。ここもハナへ立てるメンバー構成だし、依然として攻めの動きも絶好。スピードを生かすには1400㍍がベストだろう。

【スズカフェニックス】
前走の阪神C1着は、17番枠から平均ペースの流れを、上手く捌いて中団馬群の外めに取り付く。4角から直線にかけてスムーズに大外へ。直線で少し内へモタれる。そこから立て直してグングン加速。だが、坂上で右ステッキが入っているのに内へモタれ、ゴール前は左手綱を引いて満足に追えていない。それでも一気に差し切ってしまうのだから驚異的な決め手だ。前々走のマイルCS3着は、テンからGIにしては遅く、3角の坂では12秒0と極端に緩む流れ。これを離れた後方から引っ張り切りの凄い手応えで追走。直線で大外へ持ち出すと、左ステッキと手綱をしごかれてグングンと加速。ゴール前で他馬に擦られる不利がなければもう少し際どかった。展開不向きでよく頑張っている。最後の決め手はNO.1。問題は久々で59㌔を背負うこと。それに加えて直線は大外へ持ち出すタイプだけに、4番枠発走は割引き材料だ。前走のように中団へ付けると馬群を捌けないリスクがあるために、自然と位置取りは後方になるだろう。流れが落ち着いて直線で内へモタれる癖を出すと差し切れないシーンも考えられる。