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並行8度の禁則

3月のコンサートは土曜日(3/26)の夜、「春の日の花と輝く」というアイルランド民謡の曲名をタイトルとして開催します。
「季節柄適当だろう」ということ、それから「『オリジナルアレンジ 第2集』の制作に向けて、きっとこの曲も練習しているだろう」と考えた次第です。
比較的よく知られた曲ですが、私がこの曲と初めて出会ったのは、原曲(歌)ではなくて、ギターを始めて間もない頃(高校時代)、NHK教育テレビのギター教室のテキストにあった編曲譜(ジュリアーニ編)です。後半が技術的に難しく、結局レパートリーに入れられずに現在に至っていますが、前半の部分については長く弾いてきています。何度かコンサートにも「ジュリアーニ編」と書かずに出してきました。
ところが最近、基礎和声をさらいなおしているうちに、ここの部分について、大変気になるところがわかってきました。和声学あるいは編曲法の「基本中の基本」とも言うべき「並行8度禁則」が守られていないところが、何箇所かあるのです。
「和音の流れよりも、主旋律そのものを大事にしよう」ということなのか、あるいは、名手たる演奏家のジュリアーニのことです、「この程度の禁則は、弾き方で処理(コントロール)できる」と考えてのことなのか、その意図はわかりませんが、そういうことを知ってしまうともう駄目です。ジュリアーニ編の(前半の)譜面もしくはそこから出発した私の(それまでの)アレンンではこの曲が弾けなくなりました。「弾けば弾くほど、ぎこちない響きになってしまうぞ」というのが率直な感想です。
最近は、この部分について(禁則を守って)手を入れた新しい方のアレンジで練習しなおしています。ようやく自分らしい響きが出せるようになってきたような感があります。「オリジナルアレンジ 第2集」をご期待ください(まだ1曲も録音していませんが……笑)。

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