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迷歩録   ひろう

2016-09-06 14:02:48 | 日記



  嵐後  暑さ戻りて  残暑かな  白雲流れ  そよ風はなし



                           ひのひら  ろくべえ



     疲労は身体的疲労と、精神的疲労とあるが、どちらも大変である。特に身体的と精神的と重なった時

    人間は平常心を失う事にもなる。身体的疲労は他者ケアでその疲労を解消できることもあるが、基本的

    には自分がケアを促進することができないと、自己治癒力は活発とならず、大切なのは疲労に自ら向か

    い合う事が大切なのであろう。つまり自分でよくなるという心がけと実行が必要なのではないだろうか。

     精神的疲労は、身体的疲労に比べて厄介である。疲労が取れたという実感を持ちにくいからである。

    この精神的疲労は、貯蓄をしないことが大切なのだが、対人援助という職業の者は常に貯蓄という連続

    の中で仕事があるため、吐き出すことができず、常に溜め込んでいる状態で、樽に上から上から押し込

    めて疲労を満杯にしている。これが対人援助という職業と諦めるのでなく。人とのかかわりの中に遊び

    心を持ちこむ余裕のかかわりを目指すことで随分と楽になり、貯蓄をしないようになる。精神疲労は適

    度は心地よいが、適度を超すとそのとたんに疲労は倍増してくる。だから溜めないことが大切なのだが

    忙しさを理由に、溜めて溜めて樽をいっぱいにしている。

     疲労を溜めないためには、話し合いの場をできるだけ多くつくり、ケア問題人間関係問題を多くの人

    と共有するシステムをつくることが大切である。言い換えれば一人で持ち込まないという事が、それぞ

    れの疲労を解消することにもなる。話し合う、カンファレスなどが充実すればするほど、クライアント

    にも、援助者にとっても良い効果をもたらすことになる。話し合い無駄なように感じる人もいるが、そ

    の無駄が、クライアント、援助者を救っていることを知ることが大切である。

     疲労は溜めない、疲労はその場で解消するを心がけ、疲労ではなく技術知識を溜めたいものである。