子どもを喜ばせることは、楽しいものです。
ちいさい人ほど、素直に、全身で喜んでくれる。
息子を喜ばせることは、私の大きな楽しみ。
趣味のようなものです。
いま、10才の息子だから、
わたしが喜びを贈ることができるのは、あと数年と思います。
たから、今日は何をしてあげようかと、毎日ワクワクしています。
“ママを助けに生まれてきたの”
そう息子が話してくれたのは、五才の時でした。
息子は、生まれてくる前の記憶、わたしのお腹に宿る前のことまで、おぼえている子どもでした。
そして、その言葉どおり、本当にたくさん、わたしを助け、ゆるし、導いてくれました。
それに比べて、わたしがしてあげられたことは、日々のお世話くらいなものです。
今年に入り、息子は、急に、大人びてきました。
これまで、できなかったことをしてみたり、もっと大きなことをしてみたくなったり。
もしかしたら・・・。
わたしは、こう思うのです。
息子は、わたしへの贈り物を確実に届けたと、わたしがそれをしっかりと受け取ったと、感じたのではないか。
だから、安心して、自分の道へと歩き始めたのではないかと。
今度は、自分の本当の夢、目的へと。
もし、そうだとしたら、わたしは、
このように手のかかる母である自分を、ゆるしてあげられます。
息子にとって、わたしはきっと、遣り甲斐のある母だったのですから。
さあ、息子への小さな恩返しを。
心をこめて、贈っていこう。
涼やかな、夏の朝です。