長雨がふいに途切れ
見上げれば
雲間からこちらを
見下ろしているもの
それは
夏
夏は
いつも新しいはずなのに
幼い頃の思い出を
みんな連れてやって来る
ふるさとの田舎道が
今はない小川の流れが
草のにおいと一緒に
かえってくる
そうしたら
麦わら帽で駆け出した
少女のわたしに舞い戻り
辿れないはずの道を
会えないはずの人を
まばたきほどの時間だけ
訪うことができる
そんなふうに
思われて
見上げれば
雲間からこちらを
見下ろしているもの
それは
夏
夏は
いつも新しいはずなのに
幼い頃の思い出を
みんな連れてやって来る
ふるさとの田舎道が
今はない小川の流れが
草のにおいと一緒に
かえってくる
そうしたら
麦わら帽で駆け出した
少女のわたしに舞い戻り
辿れないはずの道を
会えないはずの人を
まばたきほどの時間だけ
訪うことができる
そんなふうに
思われて