ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

冬へ

2017年11月16日 | Weblog
空が低く、どんよりとした灰色。

雪をもたらす空。

いつ舞い降りてきてもおかしくない。


朝、外に出てみたら、冬のにおい。

つめたくて甘い。

再び、冬を迎え、乗り越えていかなくては。



子どもたちは、瞳を輝かせて、雪を受ける。

それはそれは嬉しそうに、贈り物みたいに。

雪は彼らに、無限の遊びをもたらすから。

そして、たくさんの喜びを連れてくるから。

クリスマスや、お正月や。



大人たちの心を占めるのは、これからやってくる幾つもの困難や大変さ。

でも、それらをみんな抱え込んで、わたしも彼らのように喜びたい。


白さ、清らかさ、清々しさ、静寂・・

こんなにたくさんの素晴らしいものが舞い降りてくるのだから。


春に、新しいスタートをする木々や動物たちのように、

わたしも、春にあたらしくなれたらいいなと思う。


そして、思い出す言葉がある。

こんな風でありたい・・と、そのたびに願いながら。




愛読書『庭仕事の喜び』(河出書房新社)より


“冬になると木が裸になり人間は服を重ねるのは、なんと皮肉だろう。

冬は彼らにとって砂漠である。

水は雪や氷としては豊富にあるが、液体になってくれなければ取り入れることができない。

四ヶ月水無しで過ごすには、準備が必要だ。

必要最低限を残して削ぎ落とさなければならない。

成長は高くつき、養分と水を大量に消費するので、木々は成長をとめる。

木は残ったエネルギーをつぎの季節の種や花や実をつくることにつぎ込む。

精一杯生きるために、木々は冬になると意識を変える。”

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