仏間の戸をいれかえることになり、なじみの建具屋さんにきてもらった。
「コンチワ~ッ!」と威勢のいい声でガラリと玄関をあけた H山建具屋さん
大工道具をちょいと肩にのせた姿は、なんともいなせで恰好よくて、大好きだ。
手ぎわよく仕事に取り掛かる姿をみたらじ~んと
きてしまった。耳もとにはさんであるチビた鉛筆を見て・・・
わたしが小学生のころ、父の声が仕事場からよく聞こえてきた。
「お~い 短くなった鉛筆はなかか?」
寸法計り、材料の段取り、切込みなどにこのチビた鉛筆を耳にはさんで
テキパキと仕事をしていた父の姿がかさなった。
子煩悩だった父は、指物大工さん
51才の若過ぎる旅立ち・・・
今日 11月24日は亡き父の祥月命日。
もし元気でいたなら 父は今102才・・・
そして11月26日は 亡き母も5回目の祥月命日を迎える。
せめて同じ月の命日で、あの世で夫婦寄り添って眠っていると思うことで
すこし安堵する。
何気ない事が肉親と繋がるのわかりますわ
今家を片付けていますから親の物を触っているときに
懐かしい姿を思い出しますね
最後まで家をお守りできない親不孝な娘でございます(ノω・、) ウゥ・・・
日曜大工には必ず使っています。
古い本箱の引き出し、師走の楽しいお正月前の餅つきで
出来上がった餅をいれるもろぶた(餅をいれる箱)も
現役で使っていますよ。
そっとさわってみると、父の大きな手の温もりも感じます。
本当に若すぎる旅立ちでしたね。
器用な杏子さんはきっとお父様似なのね。
父は 髪は カラスの濡れ羽色・・・
いつもおしゃれで、白髪は1本もありませんでした。
父の倍近くまで生きた母、97才で逝った母は白髪になっているし、父は我妻が来ても
わからなかったかも知れませんよねぇ。
そう、昨日ニュースで川崎敬三さんの死去をしりましたが、なんだかとてもよく似ていたような気がします。