答辞 四十二期生
冬の厳しい寒さも、いつしか和らぎ、ようやく春の気配が感じられる季節となりました。この良き日に、○○市立○○中学校を卒業できることは、私達四十二期生にとって、とても嬉しいことです。
思えば三年前、私達はここでみんなと出会いました。期待と不安の入り混じった入学式。全然似合わなかった制服も今ではすっかり板に付きました。入学したての頃は、なかなか中学校生活に馴染めずにいました。けれども、先輩方や先生方の優しい指導で新しい学校生活にだんだんと馴染んでいくことができました。
そして、一年になって初めての行事、生徒会のレクリエーション大会。先輩達が考えてくれた楽しいゲームをしているうちに、クラスメートや先輩達といつのまにか仲良くなっていました。
五月の終わり、初めての定期テスト。テスト前日は、どんな難しい問題が出るのかと、緊張して眠れませんでした。そのあと何度も受けた定期テストでは、結果がいい時も悪い時もありました。結果が悪かった時は落ち込みました。しかし、その失敗が今の自分を支えてくれています。
一学期の終わりにはボランティア活動に取り組みました。自分の将来のことを考えるきっかけにもなったと思います。社会に貢献したような気がして、少し大人になった気がしました。私は幼稚園に行って活動しました。陸上部に入っており、多少は体力に自信がありましたが、体験が終わった後は本当に疲れました。小さな園児の体に秘められた、大きなエネルギーを、肌で感じました。
二年生の六月には、滋賀県のマキノへキャンプに行きました。琵琶湖では暑い陽射しのなか、カヤックに挑戦し、二人一組で漕いで遊びました。なかには、水をかけ合って琵琶湖に飛び込む人もいました。夜のキャンドルファイヤーも忘れられません。キャンプ委員が新郎・新婦・牧師に紛し、結婚式に見立てた点火式は、みんなが笑ってくれて、大成功でした。その後は、クイズやビンゴ、ロシアンルーレットなど、班対抗のゲームで盛り上がりました。私もロシアンルーレットでわさびたっぷりのお寿司にあたり、我慢したのを覚えています。
十一月の職場体験では、初めて、社会に出て働くということを学びました。初めは言われた通りのことをしているだけだったのが、自分から率先して仕事を見つけるようになり、積極的に働くことができました。職場体験を通して、働くことの厳しさや大切さを感じることができました。
三年生の六月の修学旅行は、飛騨高山、上高地、乗鞍に行きました。その中でも特に思い出に残ったのは、長良川での川下りです。初めはぎこちない動きだったのが、インストラクターの方の指示を受けて、どんどん上達していきました。班のメンバー全員で声をかけ合って、一致団結してボートを進めたので、とても楽しかったです。夢中になりすぎて、手に傷ができているのに後で気づき、びっくりしました。川の中流では、班のメンバーでいっせいに川に飛び込んだり、願いが叶うというおまじないをして遊びました。遊んでいるうちに、私は、ボートの上で体勢を崩してしまい、そばにいたインストラクターの方を道ずれに、川に飛び込んでしまいました。インストラクターの方がいないボートは、班のメンバーを乗せたまま先へ進んでしまい、他の班が私を助けにきてくれました。日常では体験できないことばかりが詰まった修学旅行の思い出は、これからもずっと忘れません。
二学期には、初めての創作劇。小学校でした劇とは違い、自分達で台本を作ることが楽しみでした。協力し、楽しみながら、短い時間で熱心に練習しました。本番では、始める前にみんなで円陣を組んだことで、緊張が少しほぐれたのを思い出します。セリフを間違えても仲間をせめず、舞台裏で励まし合い、みんなで最高の演技ができました。
そして、その約二週間後には、中学校最後の体育大会がありました。劇が終わったすぐ後だったので、他の学年と比べるとかなりの準備不足でした。それでも、私達は優勝目指して力を合わせました。ある日、時間がない中でのダンスの練習で、男子がふざけていて、○○先生にすごく怒られました。それでも気持ちを引き立てて、その後みんなで練習をしていましたが、色んな事を考えていたら、私は倒れてしまいました。次の日に、私は友達から聞いて知ったのです。男子全員が、ふざけていたことを女子に謝り、それから一生懸命練習してくれた、ということを。そんなことがあった次の日からは、男子も女子もたくさんの人が朝から練習に参加してくれました。体育大会当日でのダンスは最高の出来でした。みんなで円陣を組み、心を一つにしてダンスをしました。競技に出ている人は、勝つために一生懸命頑張って、生徒席にいる人は一生懸命応援しました。最後の最後までどちらが優勝かわからず、結果発表の時、みんなで優勝を祈っていました。「優勝、三年一組。」と聞いた時、本当にうれしくて泣きました。今まで練習してきた中で、嫌なことも楽しいこともあったけれど、みんなで乗り越えて、本番でその練習の成果を発揮できたことが一番嬉しかったです。
中学校最後の冬休みが終わり、二〇〇七年から二〇〇八年へと年を越しました。
そして中学生最後の三ヶ月が始まると、高校受験が目の前に迫り、さすがに、みんな受験生なのだという実感がわいてきました。授業中は先生に怒られることもありましたが、私立入試が近づくにつれて、みんな自然と授業に集中していきました。
先日行われた公立前期試験の倍率はとても高く、受ける高校を変えようかと迷う人もいました。テストが終わったあと、うまくいかなかったと落ち込んでいる人もいました。面接では緊張してうまく話せなかったというひともいました。合格発表の日、本当に緊張して、高校に出発して行った友達の顔が忘れられません。
私達はこれから、様々な道へと進んでいきます。進学して新たな道を歩む中でも、苦しい事があるでしょう。しかし、前向きに勉強や部活を頑張って、それぞれの道を歩んでいきたいと思います。
二年生は三年生になれば僕たちと同じように受験生になります。いろいろ大変ですが、勉強、頑張ってください。そして、友達との思い出もいっぱい作ってください。私たちが卒業した後も、みんなが明るい笑顔でいられる○中を築き上げてください。そして、君たちで後輩を引っ張っていってください。
最後に、厳しく指導してくださった先生方、いつも私達のことを心配してくれたお母さん、お父さん、家族のみんな、そして、一番そばにいて、励まし合い、助け合った、多くの友達。本当にありがとうございました。
平成二十年、二〇〇八年、三月十三日
卒業生代表 ○○○○・○○○○・○○○○・○○○○
冬の厳しい寒さも、いつしか和らぎ、ようやく春の気配が感じられる季節となりました。この良き日に、○○市立○○中学校を卒業できることは、私達四十二期生にとって、とても嬉しいことです。
思えば三年前、私達はここでみんなと出会いました。期待と不安の入り混じった入学式。全然似合わなかった制服も今ではすっかり板に付きました。入学したての頃は、なかなか中学校生活に馴染めずにいました。けれども、先輩方や先生方の優しい指導で新しい学校生活にだんだんと馴染んでいくことができました。
そして、一年になって初めての行事、生徒会のレクリエーション大会。先輩達が考えてくれた楽しいゲームをしているうちに、クラスメートや先輩達といつのまにか仲良くなっていました。
五月の終わり、初めての定期テスト。テスト前日は、どんな難しい問題が出るのかと、緊張して眠れませんでした。そのあと何度も受けた定期テストでは、結果がいい時も悪い時もありました。結果が悪かった時は落ち込みました。しかし、その失敗が今の自分を支えてくれています。
一学期の終わりにはボランティア活動に取り組みました。自分の将来のことを考えるきっかけにもなったと思います。社会に貢献したような気がして、少し大人になった気がしました。私は幼稚園に行って活動しました。陸上部に入っており、多少は体力に自信がありましたが、体験が終わった後は本当に疲れました。小さな園児の体に秘められた、大きなエネルギーを、肌で感じました。
二年生の六月には、滋賀県のマキノへキャンプに行きました。琵琶湖では暑い陽射しのなか、カヤックに挑戦し、二人一組で漕いで遊びました。なかには、水をかけ合って琵琶湖に飛び込む人もいました。夜のキャンドルファイヤーも忘れられません。キャンプ委員が新郎・新婦・牧師に紛し、結婚式に見立てた点火式は、みんなが笑ってくれて、大成功でした。その後は、クイズやビンゴ、ロシアンルーレットなど、班対抗のゲームで盛り上がりました。私もロシアンルーレットでわさびたっぷりのお寿司にあたり、我慢したのを覚えています。
十一月の職場体験では、初めて、社会に出て働くということを学びました。初めは言われた通りのことをしているだけだったのが、自分から率先して仕事を見つけるようになり、積極的に働くことができました。職場体験を通して、働くことの厳しさや大切さを感じることができました。
三年生の六月の修学旅行は、飛騨高山、上高地、乗鞍に行きました。その中でも特に思い出に残ったのは、長良川での川下りです。初めはぎこちない動きだったのが、インストラクターの方の指示を受けて、どんどん上達していきました。班のメンバー全員で声をかけ合って、一致団結してボートを進めたので、とても楽しかったです。夢中になりすぎて、手に傷ができているのに後で気づき、びっくりしました。川の中流では、班のメンバーでいっせいに川に飛び込んだり、願いが叶うというおまじないをして遊びました。遊んでいるうちに、私は、ボートの上で体勢を崩してしまい、そばにいたインストラクターの方を道ずれに、川に飛び込んでしまいました。インストラクターの方がいないボートは、班のメンバーを乗せたまま先へ進んでしまい、他の班が私を助けにきてくれました。日常では体験できないことばかりが詰まった修学旅行の思い出は、これからもずっと忘れません。
二学期には、初めての創作劇。小学校でした劇とは違い、自分達で台本を作ることが楽しみでした。協力し、楽しみながら、短い時間で熱心に練習しました。本番では、始める前にみんなで円陣を組んだことで、緊張が少しほぐれたのを思い出します。セリフを間違えても仲間をせめず、舞台裏で励まし合い、みんなで最高の演技ができました。
そして、その約二週間後には、中学校最後の体育大会がありました。劇が終わったすぐ後だったので、他の学年と比べるとかなりの準備不足でした。それでも、私達は優勝目指して力を合わせました。ある日、時間がない中でのダンスの練習で、男子がふざけていて、○○先生にすごく怒られました。それでも気持ちを引き立てて、その後みんなで練習をしていましたが、色んな事を考えていたら、私は倒れてしまいました。次の日に、私は友達から聞いて知ったのです。男子全員が、ふざけていたことを女子に謝り、それから一生懸命練習してくれた、ということを。そんなことがあった次の日からは、男子も女子もたくさんの人が朝から練習に参加してくれました。体育大会当日でのダンスは最高の出来でした。みんなで円陣を組み、心を一つにしてダンスをしました。競技に出ている人は、勝つために一生懸命頑張って、生徒席にいる人は一生懸命応援しました。最後の最後までどちらが優勝かわからず、結果発表の時、みんなで優勝を祈っていました。「優勝、三年一組。」と聞いた時、本当にうれしくて泣きました。今まで練習してきた中で、嫌なことも楽しいこともあったけれど、みんなで乗り越えて、本番でその練習の成果を発揮できたことが一番嬉しかったです。
中学校最後の冬休みが終わり、二〇〇七年から二〇〇八年へと年を越しました。
そして中学生最後の三ヶ月が始まると、高校受験が目の前に迫り、さすがに、みんな受験生なのだという実感がわいてきました。授業中は先生に怒られることもありましたが、私立入試が近づくにつれて、みんな自然と授業に集中していきました。
先日行われた公立前期試験の倍率はとても高く、受ける高校を変えようかと迷う人もいました。テストが終わったあと、うまくいかなかったと落ち込んでいる人もいました。面接では緊張してうまく話せなかったというひともいました。合格発表の日、本当に緊張して、高校に出発して行った友達の顔が忘れられません。
私達はこれから、様々な道へと進んでいきます。進学して新たな道を歩む中でも、苦しい事があるでしょう。しかし、前向きに勉強や部活を頑張って、それぞれの道を歩んでいきたいと思います。
二年生は三年生になれば僕たちと同じように受験生になります。いろいろ大変ですが、勉強、頑張ってください。そして、友達との思い出もいっぱい作ってください。私たちが卒業した後も、みんなが明るい笑顔でいられる○中を築き上げてください。そして、君たちで後輩を引っ張っていってください。
最後に、厳しく指導してくださった先生方、いつも私達のことを心配してくれたお母さん、お父さん、家族のみんな、そして、一番そばにいて、励まし合い、助け合った、多くの友達。本当にありがとうございました。
平成二十年、二〇〇八年、三月十三日
卒業生代表 ○○○○・○○○○・○○○○・○○○○