へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

風・風邪・ガーゼ

2006-11-07 22:21:56 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

今日は、朝から強風がはげしくふきあれて、木の葉が校舎の中にもとびこんできました。窓をあけたりしめたりするのがたいへんで、そのたびにカーテンがバタバタとはためいて、おさえるのに時間がかかりました。
ほこりが目に入ったり、スカートがめくれたりとおおさわぎをして、学校中あちこちでひめいがあがっていました。
クラスには風邪をひいている友だちがたくさんいて、なんでもないのは、いつも元気なたかのり君とぼくぐらいです。こんなに風邪がまんえんしたのは、はるみちゃんが三連休前に風邪をひいたのにもかかわらず、学校にきたからです。
どうしても遠足にいきたかったんだってさ。
ほんとうにわがままなんだから

4年生と3年生の教室の間にある給食室に行くときに、4年1組の教室の前を通ります。 ぼくは、りょうこちゃんがいないかな、としぜんに目が1組にいってしまいました。でも、どこにいるのかわかりません。みんな給食のじゅんびでおおいそがしだからです。
ぼくは、ちょっとがっかり(?_?)。
給食室に入ると、
「ちゃんと手を洗いましたかあ」
と、先生がどなっていました。 ぼくは手を洗っていなかったことを思い出して、給食室の水道で手を洗いましたが、エプロンにハンカチが入っていません。ま、いいか、と思ってエプロンで手をふこうとしたら、
「はい」
と、目の前にかわいい花がらのガーゼのハンカチをさしだしてくれる子がいました。
「あ、ありが…
りょうこちゃんでした。ぼくはどぎまぎしてしまい、お礼もまともに言えませんでした。
「あ、あの…
「どういたしまして」
りょうこちゃんは、にこっとわらうと、自分のクラスの給食をとりにいってしまいました。
ぼく、胸がばくばくいっています。
なんか、へんです…。
顔も熱くなってきました。 
熱がでちゃったのかな。