”物語”の力。

先日、

例によって例の如く

初代高橋竹山の話をライブでしたところ、

懐かしい名前を聞いたなーという方があったので

終演後に少し話をしました。

その方は、生で演奏を聴いたことはないけれど

70年代の竹山ブームの頃に本を読んだことを思いだした、と。

津軽三味線ひとり旅 (中公文庫) 高橋 竹山 中央公論新社

 

なんだか、その話を聞いて、

当時の竹山ブームの背景には

盲目の門付芸人が苦労の末に名人になったという”物語”が

あったのかなと思ったりしました。

ブームを支えたのが”物語”の力だったのなら、

物語の主人公だった人がいなくなったあと、

音楽だけが残るのは難しかったのかもしれない。

結局、津軽三味線は竹山から離れて

叩き三味線に席捲されてしまった。

人は音楽を聴いているようで

実は音以外の要素、”物語”やビジュアルなどを

無意識に一緒に吸い込んでいるのだろう。

音楽をシンプルに受け取ることは、なかなか難しい。

もちろん、”物語”を抜きにしても

高橋竹山は不世出の名人です。

学生の頃、CD買ったりコンサートに行ったり

いろんな津軽三味線奏者を聴きまくって、

山田千里の叩き三味線に感激したこともあったけど

私のファイナルアンサーは竹山です。

あの音が理想。

そして、これはもちろん個人の意見です。（笑）

Shamisen + vocal 静月

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►演奏予定

　8月24日（月）　古今東西「弦」MEETING＠西院GATTACA

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