桜の小説、
といえば
桜の森の満開の下など数々ありますが、
これも桜に彩られた一冊。
主人公の一彰が母と大阪へやってきたとき、
1年後、その母が出ていった日、
妻となる咲子と初めて過ごす夜、
いつも守山工場の桜が咲いている。
そして、一彰の運命を変えた男、李歐は
五千本の桜で一彰を大陸に迎えると約束する。
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李歐 (講談社文庫) |
高村 薫 | |
講談社 |
高村薫の小説はずーんとくる重い作品が多い中で、
これはラストシーンが壮大で後味がよくて好き。
久々に読み返した。