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「もう年はとれない」 ダニエル・フリードマン

2014-11-16 | 本と雑誌


創元推理文庫 382ページ 1040円+税

87歳の元殺人課刑事バック・シャッツが戦友の臨終に呼ばれ、最後の言葉としてナチ親衛隊将校のハインリヒ・ジーグラーが生きていること、そして彼が大型車のリアが沈むほどの金の延べ棒を持っていたことを聞かされる。バックは孫のテキーラと共にジーグラーを追い始める。彼らが調査を進めると、これに関わった者が殺されていき。。。

30年前に引退した元殺人課刑事。今では多くの薬の世話になり、認知症の発症を怖れる状態。まともにパンチを繰り出せず、逆に手の甲の内出血を起こす。それでも375マグナムと痛烈な皮肉、そしてロースクールに通っている孫を相棒として見えぬ敵に向かい、謎を解いていく。

久しぶりにあたった 面白い推理小説。謎とサスペンスがあるに加えて、87歳の爺さんが格好良い。もの忘れにおびえて「わすれたくないもの」という手帳にメモを書き込んでいます。歩く歩幅が小さくなって、転んで骨折したら二度と歩けないとか、スマホやグーグルが分からず、GPSという言葉も覚えられない。自分の老いを自覚しつつこれに正対しています。こういう頑固な爺さん、好きですね。あとがきに 次作ができあがっていると 書いてあったのでこれが楽しみです。
お薦めの一作です。

もう年はとれない (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社
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