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インプレス 384ページ 1800円+税
1993年の新人王、ヤクルト・スワローズのピッチャー 伊藤智仁。三十数年にわたる本人へのインタビューに基づき、これを肉付ける野村克也監督、古田敦也捕手などのチームメイト、篠塚和典たちの対戦相手、そしてアマチュア時代の三菱自動車京都の監督や同僚の話をまとめた大作。
ヤクルトに指名第1位で入団。そして、すぐさま長い手足としなやかな身体、可動域の広い関節をもって、直角に曲がると言われた高速(光速)スライダーを武器に、前半戦だけで7勝2敗、防御率はなんと0.91という成績を出す。7月に肘を痛め戦線を離脱するが、その年のルーキー松井秀喜をおさえて新人王を獲得する。その後右肩を故障したため、復帰は1996年シーズン後半になる。1997年にはリリーフを担当して7勝2敗19セーブの成績で館バック賞を獲得した。
肩の可動域が大きいことがルーズショルダーにつながり、肘、肩の故障とつきあいながら2003年まで現役を務める。その翌年から2017年までスワローズのコーチを務めた。
TVで何度も伊藤智仁の登板ゲームを観ました。しなやかなフォームで全力で振り下ろされる右腕から投げ込まれるストレートとスライダー。このスライダーの切れ味には痺れました。史上最高のスライダーでした。マウンドの立ち姿は、これぞピッチャーというかっこうよさ、かつ爽やかさがありました。1993年7月以降は故障との闘いであったことも知っていました。この伊藤智仁が、今になって書籍になるとは夢にも思わなかったです。
ヤクルトファン、伊藤智仁ファンには最高のプレゼントです。
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