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三栄書房 176ページ 1500円+税
日本特有の車種 軽トラに関して「午前零時の自動車評論」の沢村慎太朗が調査、分析してまとめ上げた本。
帯から
「軽トラを知らずに日本のクルマは語れない」
白一色に素っ気なく安っぽい内装。
室内は狭く音はやかましい。
オネエちゃんとデートに行くには使えないけれど、
牛も積めれば墓石も積める。
そうした過積載上等の機能一点張りこそが、
日本の暮らしと産業を支えている。
我々は、この極めて純粋な道具のことを
どこまで知っているのだろう。
日本人は制約の中でものを作ることが得意。軽自動車という枠組みのなかで、大人 2人を乗せて、かつ荷台を最大限に採りたい。そうした結果、各社の軽トラックの荷台寸法は 1940mm×1410mm。法制上の積載重量は350Kgであるが、使用される現場ではこれを大幅に超える荷積みがなされる。これをたった660cc 3気筒エンジンで走らせる。
現行モデルはスズキ キャリイ、ダイハツ ハイゼット、ホンダ アクティの3車種。スバルのサンバーは2012年に製造終了して、今はハイゼットのOEM版となっています。
エンジン排気量、サイズ、タイヤ、積載量、最小回転半径、価格など、法制度と使用者の要求で完璧な枠組み、物理的要件が定められた条件の中で、メーカー各社がしのぎを削る軽トラ。これはF1マシンと同じです。ギミック、お遊びの要素は全く無し。道具として研ぎ澄まされたマシンが競いあっています。
この本、自動車評論としては白眉もの、面白いです。新書版サイズですが、大判で作ったらもっと売れると思います。
間違いなしのお奨め。
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