ハヤカワ文庫 406ページ 860円+税
「再会は熱く切なく」に続くベラ・アンドルのセクシー・ロマンス。
本作もカリフォルニアのワインの地 ナパ・バレーが舞台。中編 3作の構成となっていますが、ここに登場する女性がサンフランシスコに住む親友どおしで、週末の休暇にナパ・バレーを訪れます。ホテルにチェックインした後、それぞれ別の行動を取ることになり、そこで巡り会った男性とロマンスが始まるという作りになっています。
「ワインの国の誘惑」(Tempt Me)
恋人から4カラットのダイヤの婚約指輪を渡されたキャリーは、その相手が自分の理想の男性ではなかったことに気付き、プロポーズを断るが指輪を返すことができなかった。その指輪を持ったまま、ナパ・バレーに。その夜、葡萄園で出会った農園主タイソンに惹かれ・・・。
「チョコレートの週末」(Taste Me)
自分が太めであると思っているローズは日々ダイエットに取り組んでいる。この週末、人気レストランのシェフ ジャックの個人レッスンの抽選に当選したローズであったが、気が進まない。しかし、レストランを訪れジャックに会ったローズは・・・。
「女神に愛されて」(Touch Me)
美貌のキャリアウーマン ヴァネッサは仕事も恋も満たされているはずであった。ジョッギングの途中で見かけた画廊に掛かっていた裸婦の絵が欲しくなり、その画廊に入ると画家のサムから、この絵が欲しければヌードモデルになる提案が・・・。
3人が週末に訪れたナパ・バレーで同じようにセクシーな男性に巡り会い、お互いに惹かれ合い恋に落ちる。そして、熱い・・・が。
女性と男性の両者の心を交互に描いて、お互いが少しずつ惹かれ合い、のめり込み、そして求め合うという動きを伝えてきます。そして、何度も繰り返される官能。女性作者ならではの、女性の視点での 恋に堕ちる 描写が良いですね。米国にはこういう小説が多数ありますが、日本発は見あたりません。今しばらくは翻訳物のお世話にならざるを得ません。
読み出したら、最後までノンストップ。お薦めです。
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