子どものころは「昭和」だった

頭も悪く、体も弱い子どもでした。そんな子ども時代を思い出すだけ綴ります。
頭の悪い、体も弱い子の成長後も書いてみます。

懐かしか 「ふなやき」

2015年05月04日 | 中、高時代
帚木蓬生著『天に星 地に花』を読んでいたら懐かしい食べ物に出会った。

ー(治療で庄十郎に世話になった)老女が竹の皮に包んだ物を差しだす。
「ふなやきです」
竹皮包みの中を覗き込もうとしている庄十郎に老女が言う。
「ふなやき」
久しぶりに耳にする食い物の名だ。母が事あるごとに作ってくれたのを思い出す。城島町に行ってからは、口にしていない。同じ久留米領内でありながら、郡が違えば食物も違うのだ。
麥粉を練って、薄く焼いたものに味噌を挟んだ紛れもないふなやきだった。母は稀に、貴重な黒砂糖を入れてくれていた。その味は子供心にもその味は格別だった。-

ふなやき、わたしにも懐かしい食べ物です。
小麦粉に水を入れて練って、油を引いて熱したフライパンで薄く焼いたものです。

わが家では黒砂糖を入れたものはなかったです。黒砂糖は貴重でしたから。
せいぜいふなやきに挟むのはイモの練ったくりでした。イモの練ったくりというのは甘藷を蒸かして、それを潰すのです。
甘くて、うまかったです。

懐かしか、ほんとに懐かしかです。わたしもおっかさんを思いました。

帚木蓬生さんの著作からわたしもふなやきを思い出してよかったです。

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