ハートプラス・プロジェクト

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使う、使わない、貸す、貸さない・・・

2018-01-19 04:31:54 | CPR & AED
最近、指導に行った講習で、AEDを借りようとして、ちょっとしたトラブルになった、
というようなコトを言っている人がいました。

どうも、すんなり貸してくれなかった、というような感じでした。


AEDは、万能というわけではありませんが、画期的な機械です。使ってこその機械です。

音声ガイダンスで指示をしてくれるので、使い方がわからなくても使ってみて、
とはよく言われます。


そうは言っても、よく分からなくては使おう、という気にならないかもしれないですし、
人のカラダに電気を流すわけですから、「怖い」と思ってためらってしまっても責められません。

手当は、善意であり、強制されるものでもありません(と思っています)。


では、AEDを貸すのはどうでしょう?

現在、日本には多くのAEDがあり、その数は先進諸国と比べても遜色ないと言われています。
(むしろ多いのでは?)なので、もう少し使われるケースがあってもいいのかな?とも思います。


先述した「こころよく貸してくれない」という例が実際あるのか?わかりませんが、
日赤静岡県支部で「AEDマップ」を作る際に「貸し出しの可否」を確認していたら、
「すぐそばならいいけど、道路の向こう側は消防の仕事でしょ」と回答したトコロがあったとか・・・


公共施設ならいざしらず、企業(JRだって今や民間です)や商店は、
自分たちのおカネを出して購入(またはリース)するわけですし、
目的は従業員や顧客の安全のため、ということになります。
そこには、多少の利害もあるでしょう。
安価なものならいざしらず、AEDは高価ですからね・・・

しかもパッドは、消耗品=使い捨て。この対価はダレが負担するのか?

病院では、なされたことに対する費用=治療費は患者に請求できます。

AEDのパッドは、傷病者の負担?使った人(救助者)?それとも所有者?

些細なことかもしれませんが、意外と気になる人がいるのかもしれません。


消防庁のとりまとめたデータによると、こんな数字があります。

救急隊が電気ショックを行った場合の1ヶ月後の社会復帰率 18.9%

一般市民が電気ショックをした場合の1ヶ月後の社会復帰率 43.3%
(バイスタンダー=その場に居合わせた人)


救急隊の通報から到着までに要する時間は、平成26年度の全国平均で8.6分です。
救急車が着く前に電気ショックをすることがいかに大事か分かるか、と思います。

心肺蘇生(胸骨圧迫&人工呼吸)は、普段の心拍から比べると効率の悪いものです。
生命をつなぐことは出来ますが、心臓にある酸素やエネルギーを大きくロスする前に
電気ショックをした方が予後が良いのです。


AEDは、滅多に使うことはないと思います。
なので、AEDの所有団体の皆さまには、いざというとき、ぜひ貸し出してもらいと思います。



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