ハートプラス・プロジェクト

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コロナ共存下での心肺蘇生は・・・

2020-05-26 20:03:23 | 雑記
緊急事態宣言も解除され、ほんのちょっとだけ一息ついて・・・第2波はどうなることか?
との心配もありつつ、赤十字静岡県支部の講習は、条件付き開催のよう。

条件の一つ・・・「実技なし」とか・・・

東京本社でも詳しい方針は決まっていないのかな?
まぁ難しいところでしょう。

実技をやるにしても「呼気吹き込み」=人工呼吸は「器具」を使っても無しでしょうね
(と個人的には思っています)

では、実際は?となると、普段からも言っていますが、「感染防止」が最優先ですので、
「器具」があれば使って実施、無ければ省略です。

その「器具」も傷病者から換気(呼気とは呼べないのでなんて言おう?)や唾液、吐瀉物
血液などが自分の方に来ないような「一方向弁付き」の器具がマストになります。
毒物を飲んだ、吸ったという傷病者も同じくで、たまに講習で使うビニールシートに、
口のところだけ不織布のようなのが付いたフェイスシートでは感染防止や
毒物吸引防止にはいまいちです。

具体的なモノだとヤガミの「Qマスク」とかポケットマスクと言われるものが望ましい、
ということになります。

ただし、心肺蘇生をしていて、蘇生した際(心拍再開)、咳き込むということがあったりするそうで、
そうなると、そんな器具があったところで・・・という気もします。

なので、一般の人は人工呼吸なしで良いのでは?と考えます。


・・・ところが、なんですが、私のように水に親しむアクティビティをしていると、
「溺水」のケースも考えなくてはなりません。
溺水(窒息)では、「酸欠」なので人工呼吸は、むしろしなくては!という状態です。

また、子供の場合も「呼吸原性心停止」が多いので、できればしてね、ということになります。

いずれのケースも「器具」を使うのが前提ですが、人工呼吸の重要度が高いだけに、
「じゃあ、(器具を使っても)感染リスクがある中で人工呼吸をするのか?」というと

こちらを参照してみてください


withコロナ時代の救命講習(市民小児編)-人工呼吸をどうするか? | BLS横浜

新型コロナウイルスと共存していくこの先の時代、心肺蘇生法の実務とそのトレーニングの仕方も根本的に再設計しなければなりません。特に問題は人工呼...

BLS横浜

 



自分だったら、どうするか?

常に「Qマスク」は持ち歩いているし、ニトリル手袋も持っているので、
人工呼吸するかな、と思っております。



・・・ ・・・ それよりも、本日、こんな動画を見つけてほっこりしたので、ぜひご覧ください(笑)

【U.S.A.】DA POMP / A.E.D. (歌詞付き)

抗原 と 抗体

2020-05-25 21:20:33 | 雑記
先日、あるタレント?モデル?さんが
「抗体検査、陰性だった。これで大丈夫」というような発言をして皆さんにツッコマれてましたね。

抗原と抗体・・・何それ?とまぁ一般的にはどっちがどうなんだ?ってハナシです。


抗原は、菌やウイルス、毒など

抗体は、それらにくっ付くモノです。


例えば、インフルエンザが体内に入ります。すると、人は体内で「抗体」を作ります。
抗体は「抗原」であるインフルエンザウイルスにくっ付きます。

すると、抗体を目印にして、好中球とかナチュラルキラー細胞とか、がやって来て
ウイルスを退治してくれる・・・これを「免疫」と言います。
抗体は、病気と闘う「準備」です。

毒蛇に噛まれても、この抗体を作り、体は抵抗するわけですが、
「抗体」は一般的に、十分な数が作られるまでに2週間ほどかかると言われています。
なので、その前に毒の方が優ってしまうと、命を落とすことになります。
(他の感染症でも、体が戦う準備ができる前に菌やウイルスが増えすぎると重症化する
ということになります)

この抗体は、毎回作られるもの(インフルエンザ)や一度作られると、一生機能するもの
(おたふく風邪や風疹など)、生まれつき持っているものと様々です。

マムシの毒に対しては、人は抗体を持っていないので、噛まれて毒が入って初めて作られますが、
犬や馬などは生まれつき持っていて、噛まれても死なないと言われています。
(体の一部が壊死することもあるらしいので飼い犬が噛まれたら動物病院には連れて行きましょう)

ということで、「抗体検査」は「陽性」であれば、抗体が存在する=感染した、感染している、
ということです。

で、ここのところの新型コロナウイルスですが、抗体ができれば、もう感染、発症しないのか?
インフルエンザのように感染のたびに体内で作られるのか?まだわかっていません。
(陰性になった患者さんが、また陽性になったというのは、ちょっと現象としては、おかしいですよね)


また、BCGを打っていると感染しにくいのでは?とかノーベル賞を受賞した山中教授が言う
「ファクターX」と言うのがコロナウイルスに対する抗体のような働きをするものなのか?
(日本人が特異的に感染数が少ないようなので、何か要因があるのでは、と言うことで
それをファクターXとしている)
まだまだ分かっていないことが多いと言えます。

ワクチンは病原性、毒性を取り除いた「抗原」(そうじゃないタイプのワクチンもありますが)を
体内に入れて、あらかじめ「抗体」を作って感染に備えると言うものですが、
うまい具合に毒性を取り除けるか?作られる抗体は有効か?ということを確かめなくてはならないので
時間は、かかるでしょう。

毒蛇などに噛まれた時に打つ「血清」というのは、「抗体」を体内に入れるということです。
準備の時間を短縮する方法とも言えます。
マムシの血清は、もともと抗体を持っている「馬」に、マムシの毒を打って、
さらに抗体をたくさん作ってもらってから血液を抜き、血清(血漿)部分を治療に使うわけです。

今回の新型コロナでも治癒した患者の血漿を使った治療というのが試みられました。

感染予防、治療、果たしてどんな方法が有効になるのか?わかりません!

「緊急事態宣言」が解除されましたが、慎重に行動して行きましょう・・・