ハートプラス・プロジェクト

「苦しんでいる人を助けたい」そんな気持ち=ハートがあれば、いろんな知識やスキルをプラスしませんか?

責任の追及より、原因の追及を・・・

2024-07-16 20:47:58 | 雑記
自分が、ファーストエイドを身に付けるのに熱心?なのも、
人様に広めようと思うのも、外(山・川・海)で活動するのが好きだから。

で、スキューバダイビング(正確にはスクーバダイビング )では、
事故自体は少なくても、命に関わってしまうことがままあるからで、
事故防止には、気を遣っているつもりではあります。

もう、かなり以前ですがネット上にダイビングを趣味とする人たちの「掲示板」が
ありました。いくつかの「板」があって、その中に「ダイビング事故」の情報が
掲載される掲示板がありました。

テレビや新聞等ではなかなか詳細が伝えられません。
さすがに当事者からの投稿は無かったですが、その場に居合わせた人たちからの
情報提供もあり、「そのような事故を防ぐには?」と、いろいろ考えを巡らせることができました
(当然、ガセネタをあげる人もいたでしょうが)。

しかしながら、多くの人のコメントが連なっていくと、やがて
「店が悪い」「いや、ガイドが悪い」「所詮、自己責任」等々のコメントが出てくると、
誹謗中傷、罵詈雑言のような、今で言う「炎上」のような形となり・・・

信用できるか?どうかは別として、責任の追求は、当事者、捜査機関にしか知り得ない事実も
あるわけで、一部しか知らない私人が責任の所在なぞ断定できるわけでも無いのに・・・

「どうして責任を追及したがるのだろう?」

と思うこともしばしばでした。


結局、他の掲示板にもあったような意味不明な「荒らし」もあり、
自分にとっては、ありがたい「掲示板」でしたが、その後、無くなってしまいました。
そんなこともあって、ダイビング事故の記事を目にする度に、詳細を知りたいなぁ・・・と
思います。

原因を知らずして事故防止はできぬ!とまでは言いませんが、
再発防止のために、原因の追及と情報の共有化、そういう意識を強く持つって
出来ないんですかね?


2024年7月度 勉強会

2024-07-07 20:23:08 | 救急法勉強会
先月は、施設休館日のためお休み。
で、今月は・・・

最初、いくつかの事例について考察をした後、

巻軸帯 による包帯をやりました。

巻軸帯・・・クルクル巻いたアレです。昭和の遺品です(笑)。
でも今でも売ってます。

昔々?の看護婦(当時)は、これがきちんと巻けないと叱られたんだろうなぁ・・・

そんな巻軸帯ですが、伸びるタイプ(伸縮包帯)と伸びないタイプがあります。

伸びるタイプは、ひじ、膝周辺のキスで、関節を動かしても問題ないときに有効です。
伸びないタイプは、関節を動かしたくないときに有効です。

また骨折時の副子の固定も伸びないタイプの方がいいです。

で、巻くのに技術が要る「伸びないタイプ」で練習!



ごめんなさい、写真これだけです。
過去の勉強会の記事にも載っているので、関心ある方は探してみて下さい(不親切だな)。


その後、講習では必修項目から外れた箇所(手の甲、手のひら)の三角巾包帯法をやりました。

来月は、防災教室の予行練習で、9月からは平常です。


2024年5月度 勉強会

2024-05-12 20:23:31 | 救急法勉強会
写真は、ありません!
ごめんないさい、いろいろとやってはいますが、いろいろありすぎて、
手を止めてまで写真を撮るのも・・・ということです。

と言っても、実技はあまりやってません。

一応、勝手にこの勉強会のスーパーバイザーと呼ぶことにしているH氏が
久々にやって来て「おっぱいチャレンジ」をする、ということで・・・

「やっぱ服着た状態ではパッドは貼れん」ということになりました!

その後、少しばかり気になること、というか懸念していることを皆さんと考えました。
どういうことか、というと「熱中症」への対応です。

消防の応急手当普及員で使用するテキストに
「体温が極端に高い場合には、準備できるのであれば十分に冷たい水(1〜26℃)に
 全身(首から下)を浸して体温を下げるのが効果的です」
という記述があります。

これを全ての熱中症に当てはめていいのか?ということです。

一見、早く冷えそうに思える、冷水浸漬ですが、普通病院ではやりません
(聞いた範囲では)。
理由としては
① 心電図が見れなくなる
②毛細血管が収縮して循環が悪くなりそんなに体温が下がらない(と思われる)
③ふるえが起きる
④急激な血圧変動が起きて合併症が起きるリスクがある
など・・・

しかし、実際に冷水浸漬は効果がある!ということで、ネット上ではありますが
いろいろと検索してみると・・・

熱中症の治療。「氷水に浸かるのが良い!」に対する疑問。

熱中症の治療。「氷水に浸かるのが良い!」に対する疑問。

熱中症はその重症度で3つに分類されます。 熱中症の分類については、こちらの記事で書きました。 当然のことですが…

笑顔が好き。

 


というちょっと古い記事ではありますが、見つかりました。

・熱中症になった人でなく、健康な人に運動をさせて体温を上げて
 どうやったら早く体温を下げられるか?の実験が元になっている。
・冷やしすぎて低体温になり、死亡例も報告されている
・冷却中に体温のモニタリングが必要では?

といった見解ですね。

また、こんな例も

熱中症[私の治療]|Web医事新報|日本医事新報社

・冷水浸漬では、若年層より中高年での死亡率が高い

基礎疾患、体質(高脂血漿、動脈硬化など)の影響ですかね?

そして、割と最近ですが、これが大元ではという情報として

“データの活用”でスポーツ事故防止に取り組むアメリカ 子どもの命を守るには(NHKスペシャル「いのちを守る学校に 調査報告“学校事故”」) - #学校教育を考える - NHK みんなでプラス

“データの活用”でスポーツ事故防止に取り組むアメリカ 子どもの命を守るには(NHKスペシャル「いのちを守る学校に 調査報告“学校事故”」) - #学校教育を考える - NHK みんなでプラス

【NHK】日本で部活動などでのスポーツ事故が絶えない中、参考になるのがアメリカの取り組みです。国立の研究センターが、90年にもおよぶデータを蓄積、分析し、事故防止につ...

NHK みんなでプラス - みんなの声で社会をプラスに変える

 


アメリカでは中高大学での事故をふせぐために「心疾患」「脳震盪」「熱中症」
に重点を置いてデータの集積と対策を講じている。その中の熱中症の対策として、
前述の実験がされた模様です(推測)

この記事から推測するに・・・
10代20代の若い学生の運動部員が、
夏季など暑熱環境で激しい運動により高体温になった際には冷水浸漬をしている。
学校はアスレチックトレーナーを置き(全ての学校が可能ということではない)、
アスレチックトレーナーがその際の体温のモニターをする(直腸体温計を持つ)。

つまり、対象(若い人でスポーツを普段している人)、状況(暑い時期での激しい運動)
管理(直腸で中心体温をモニタリング)が明確に定められている上での対応ではないか、
と思われます。


一方、日本ではこのような紹介がされているサイトもあるのですが


熱射病が疑われる場合の身体冷却法 - 熱中症を防ごう - JSPO



確かに状況などを指定しているようにも捉えられますが、果たして
一般の人がこれをみて「全ての熱中症に対して言っているのではない!」
と理解してくれる人がいるのだろうか?

と思うのですね。

「熱中症には冷水浸漬」が一人歩きしてしまうのが怖いなぁ・・・
と老婆心ながら思っています。
そんなことを参加者に伝えておきました。



2024年3月度 勉強会

2024-03-11 21:10:37 | 救急法勉強会
今月の勉強会は・・・

「おっぱいチャレンジ」???

別にふざけているわけではないですよ、真剣です。
ふざけているように聞こえても・・・

「女性にAEDを装着するのがためらわれる」
そんな問題があります(おそらく日本くらいでしょうが)。

配慮してくださいね、とは言われていますが、そんな気持ちの余裕なんで無いでしょう。


で、一部で

服を脱がさなくてもパッド貼れます

なんていう人たちがいるのですよね。
出来るのなら、いいのです。
でも、それを「ルール」にして欲しくないのです。

ルールにしたら、出来ない人は助けなくなっちゃうでしょ。

ただ、念のため自分たちも検証しよう!ということで

リトルアンに



これにTシャツ着せて、セーター着せて・・・パッドを貼ってみよう!
(心肺蘇生は継続して)



結果

・パッドと肌の間にブラが挟まってしまいました
・一回肌にくっついて、貼り直しました ← NG

やってやれないこともなさそうだが、100発100中は、果たしてどうだろう?
との感想でした。

AEDのパッド(本物)は、かなりの粘着力ですので、一度くっつくと剥がすのが大変です。
また剥がしたものは、基本的に使えません。
粘着力が落ちたものは、肌への密着度が低下し電気抵抗になり得るからです
(まぁ、本当にどれくらい影響するか?なんて分からないでしょうけど)。

あと、ペースメーカーのような出っ張りは手を入れたら分かるかもしれませんが、
貼り薬は分かるのか?


(ニトロダームは、パッドに触れていると弾けてアルミ片が飛ぶと言われている・・・
 けど、ホントかどうかは定かではない?)

そもそも、見えないペースメーカーや薬のことを気にかけるか?という懸念が・・・

となると、ここまでは肌を露出させて



あとは右肩のストラップを切って、左の脇の生地を切って・・・というやり方、
もしくは、切った後全部取って、パッド貼ってタオルを掛ける、というのがいいのでは?

ということになりそうです。

テキストも、情報発信者も「現実的な」やり方を前面に出して欲しいものです。


ところで、本日は3月11日
あれから・・・

この勉強会、大元の始まりは、あの震災よりもずっと前からです。
たくさん人が来てくれていた時期もありましたが、今ではすっかり、です。

時間軸で見れば、数十年に一度に起こる地震の、その後のわずかな時間のために
応急手当を学ぶのも意味があるのか?ということになってしまいますが、
みなさん、それでも備えてくださいね、大事な人を救うために。



2023.12月度 勉強会

2023-12-11 20:53:14 | 救急法勉強会
先月は・・・体調不良等により参加者ゼロとなりまして、残念ながら。

で、今月は1名さまです。

今回は、前回と同じく「骨折」の処置ですが、副子に「普通に手に入るもの」を使いました。

木の板 です。

木の場合は、ソフトシーネに比べ「硬い」「しならない」ので、扱いづらく、
また傷病者にとっても優しくない素材です。

というわけで、「当て物(タオルなど)」を挟んで・・・



前腕部の骨折。

隙間が大きくできるので、指が遊んじゃう!
人は、よく手を動かす生き物です。なので、隙間が多いと手を動かしちゃいます。
なるべく、隙間ができないように指先まで当て物を挟みましょう!



下腿






そして、木の板すら無いときは、健側の脚を副子として扱っちゃいます。



ただし、この場合、膝は曲がるので、搬送する際には注意したいですね。


と、まぁこんなことをしました。
来年は、どんな勉強会にしようか?