ハートプラス・プロジェクト

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息をしっかり吐きましょう!

2017-06-17 08:10:01 | 雑記
みなさん、自分の呼吸を「観察」したことありますか?
いざ呼吸数を数えようとすると、妙に意識して変な感じになりませんか?

成人の1分間の呼吸数は、12〜20回くらいだそうです。

遅過ぎても、速過ぎても何かしらの異常があるかもしれません。
災害時のトリアージの際は、9回以下、または30回以上で「赤」タグになるとか・・・

1分間に30回=2秒に1回・・・CRT(毛細血管再充満時間)2秒以内とあわせて
2秒ルールなんて言ったりするそうです。

そして、通常の呼吸は、吸う:吐く の時間比は 1:2 くらだそうで、
吐く時間が短くなって、1:1とかになると、やはり何か異常が起きてるかも?と判断されるとか。


呼吸に関連するカラダのトラブルはいくつかありますが、
たとえば 「過換気症候群」 「過呼吸」の方が分かりやすいでしょうか?

激しい運動の最中に起こる、というイメージがありますが、原因はストレス(肉体的、精神的)。
なので、運動中でなくてもなる可能性はあります。

「薄暗い」中にいると指先にしびれを感じる・・・こんなのも過換気症候群だったりするそうです。


そこで、思い出したのが、ダイビング中、とくに透明度が悪くて、水深の深いところ=薄暗い、
そして、流れがあって泳ぐのも大変・・・必要以上に息があがるような?そんな感覚。

あれって、過換気症候群なんでは?

きっと水中でパニックになって、というダイビング事故の中には、
この過換気症候群がけっこうあるのでは?と勝手に推測しています!


過換気症候群の対処法としては、かつてはペーパーバッグ法といって、紙袋を口に当て、
吐いた息(=二酸化炭素多め)を吸うようにする、といった方法がありましたが、
現在は推奨されていません。
ちょうどよい頃合いを通り過ぎて、「酸欠」になるおそれがあるからです。

いまは、安静にさせて落ち着いて呼吸をさせる・・・そんな感じです。

この過換気症候群は、「息を吐けなくなる病気」とも言われているそうで、
「喋らせる」ようにするといい、というお医者さんもいます。
息を吐かないとしゃべられないですからね。
しゃべるように、何かしら話しかけるようにする、そんな対処法がいいのだとか。


もうひとつ!「高山病」
高山病は、早いハナシ「酸欠」。なので、たくさん酸素を取り込むようにするわけで、
エベレストのような山に登る人は、寝るときも呼吸を速くするとか・・・
そんなコトが可能なのか?凡人にはわかりませんが、達人はできるのでしょう!
(忍びの者は、肛門で呼吸ができた、というハナシもありますからね;笑)

ところで、富士山のある山小屋に高山病を治すおばちゃんがいるそうで、
その治療法が ゴム風船を膨らます! だそう。

なるべく少ない回数で、大きくふくらますのがいいそうで。

風船をふくらます=息をしっかり吐く=息をしっかり吸える だから酸素を取り込める
というのが、その効果。

胸腔は「陰圧」なので、肺は膨らみやすく、むしろ吐く方が意識しないとできない、
とも言えそうです。

つまり 息をしっかり吐くって、意外とむずかしい ということです。

新鮮な酸素をたっぷり取り込めるように、息をしっかり吐きましょう!



2017.6月度 勉強会報告

2017-06-11 08:19:12 | 救急法勉強会
昨日は、救急法勉強会でした。
6月と12月は防災をキーワードにやっています。

いつもは、大概「三角巾包帯法」や「骨折の手当=固定」が多いのですが、
防災月は「搬送」などをやったりします。

そのほか・・・「ロープワーク」


まぁ普段ロープを縛る、なんてコトをするなんてないですからね。
そうは言っても・・・ ・・・

ロープ1本で助かる命がある かもしれない・・・

そんなときに、「こうだった?」てな感じで、結んで、結果ほどけてしまったら・・・
助かる命も助からない、ということになりかねませんので、確実におぼえましょう。

ロープの縛り方は、たくさんありますが、自信をもってできる「結び」を
いくつか覚えるだけでいいです。
全て覚えるのは不可能ですから。確実に「できる」というものを身に付ける方が「安全」です。

ということで、おぼえておくといい(かもしれない)結びをいくつか。

杭などにロープを縛り付ける結びです。
よく「もやい結び」が紹介されますが、もやいより緩みにくいと思います。

まず、エイトノット(8の字結び)を作って、杭にロープをかけ



最初のロープを逆にたどっていく感じでロープを通していきます。




おなじく、杭などにロープを付ける方法で、「馬つなぎ」などの名前で紹介されているノット。



この結びは、カウボーイが馬でバーに飲み行ったときに、馬を繋いでおくときに
使った結び方なので「馬つなぎ」といいます。
ちなみに「バー」言うのも、馬を繋ぐためのバー=棒があるのでバーと言うのだとか。

このノットの特徴は



こっち(青)を引いてもほどけませんが、



こちら(ピンク)を引くとあっという間にほどけます。

青の方が「馬」と繋がっています。
馬が、どこかへ行こうと思って引いても、結びは締まるだけです。
カウボーイが、帰るときには、ピンクの方を引くだけで、サッと解けます。

犬のリードを結びつけるときに、ぜひ活用して覚えてください(笑)

緊急時の活用ですが、高所からの脱出などで、青い方のロープにエイトノットなどで、
輪っかをいくつか作って簡易縄バシゴを作り低いところへ。
そこから更に低いところに行くのに、ほどいて回収。結んで下へ・・・

要は、「回収できる」そして、また使える、ということです。
降下中にピンクの方を引いてしまうとほどけてしまいますが、掴んでいれば、
落下は防げます(掴んでいられるか?という問題もありますが)。

「馬つなぎ」には、もうひとつ少しちがう結びがあるのですが、そちらだと、
引いた瞬間に落下しますので、比較的、こちらが安全か、と。


もうひとつ、「ニーベルノット」という輪っかを二つつくる結びです。



輪っかの大きさを用途に合わせて変えて作れるようになりましょう。
このノットは、吊り下げ(上げ)などにも使える結びです。

赤十字の水安では、「腰かけ結び」を教えますが、こちらの方が緩みにくいかな?と思います。
水安では、たとえば、溺者を救助するときに、こんなふうにして



泳いでいき、溺者を確保したら、陸にいる人たちで引っ張ってもらう・・・
ということで、紹介してますが、ロープを使った救助、脱出は、危険をともないます。

このような事態にならないコトがもっとも安全なので、
日頃から安全意識を高めていきましょう。