Heart and Aqua

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おばあちゃんのぼたもち

2007-03-25 | こころ
21日は春分の日、ちょっとお彼岸は過ぎてしまいましたが、
彼岸とは雑節の一つで、春分・秋分を中日とし、
前後各3日を合わせた7日間のことだそうです。
また、この期間に行われる仏事(彼岸会)のことをいうのだそうですよ。

ご存知でしたか?

元々は煩悩を脱した悟りの境地のことで、
煩悩や迷いに満ちたこの世をこちら側の岸「此岸」(しがん)と言うのに対して、
向う側の岸「彼岸」というそうです。



彼岸の由来を調べてみました。

浄土思想に由来し、浄土思想で信じられている極楽浄土は
西方の遙か彼方にあると考えられており、
春分と秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、
西方に沈む太陽を礼拝し、遙か彼方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まりであるといわれているそうです。
元々は中国から伝わったもので、心に極楽浄土を思い描き浄土に生まれ変われることを願ったものですが、
日本に伝来後いつの間にか法要を営み祖先を祀る行事へと変化したそうです。

日本で彼岸に供え物として作られる「ぼたもち」と「おはぎ」は同じもので、
これらの名は、彼岸の頃に咲く牡丹(春)と萩(秋)に由来すると言われるそうです。



お彼岸は、季節の変わり目・・くらいにしか思っていませんでしたが、
そんな意味がるんですね。

でも、春の彼岸は『ぼたもち』、秋のお彼岸は『おはぎ』というのは知っていました。
わたしは、甘いものが大好きで、特にあんこ系が好きなもので。

    
わたしの祖母は、春のお彼岸にも、秋のお彼岸にも
いつもぼたもち(おはぎ)を作ってくれていたのです。
ちゃんと小豆を煮て、こして、あんをつくり、
もち米をたいて、つぶして、あんでくるみます。
または、きなこをまぶします。

その祖母の作るぼたもちは、市販の3倍はあろうかというような
でっかいでっかいぼたもちで、
それをおひついっぱいに作っていました。

いっぱい誰がこんなに食べるの?!っていうくらい。
でも、あちら落ちらにおすそ分けしたりして、
不思議とあっという間になくなってるんですよ。。

お彼岸の季節になると、祖母の作ったぼたもちを思い出します。
もう10年以上も前の3月21日のお彼岸の日、わたしはお墓参りに家に帰り、
そして帰るときは、祖母がぼたもちを持たせてくれて、
手を振りながら見送ってくれました。

その3日後、3月24日、祖母は突然、心臓発作で還らぬ人となりました。
わたしが祖母のぼたもちを食べたのは、それが最後になります。



昨日3月24日、祖母のお墓参りをしてきました。
きっと天国でも、お彼岸にはぼたもちを作って、
みんなに配ってるのではないかなぁ~

作り方、教わっていればよかった。。
おばあちゃんのぼたもちが、もう一度食べたいです。