都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「加藤泉『黙』」 高橋コレクション
高橋コレクション(新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル3階)
「加藤泉『黙』」
6/30-8/4
高橋コレクションで開催中の加藤泉の個展です。木彫3点、ドローイング4点にて構成されています。

オブジェと絵画の織りなすインスタレーション空間がまた優れていました。計三点のうち二点は床に寝転んでいましたが、その一つは両足を後ろへ蹴り上げ、手をバタバタとも振り上げながら、何やら滑り込んでいるかのように腹這いになっています。そしてもう一点は、顔を横にして耳を床にぴたりとつけ、何かを聞いているかのような仕草を見せているのです。またお尻からは巨大な白い蕾みが膨らんでいました。この不可思議なモチーフは相変わらずです。
ドローイングも充実していました。そのじっとこちらを見つめているような表情を見ると、やはり見ると言うよりも見られている感覚を強く味わいます。そう言えば、寝そべり、また壁に寄りかかる木彫たちも、ちょうど遊び戯れる最中に入ってきた鑑賞者、つまりは私を振り返ってキョトンとするかのような表情をしていました。もしかしたらここは、彼らだけの知る楽園なのかもしれません。だからこそ踏み込んできた私を、いささか邪魔者扱いをするかのように、若干の距離感を置いて眺めているのです。
8月4日までの開催です。(7/7)
「加藤泉『黙』」
6/30-8/4
高橋コレクションで開催中の加藤泉の個展です。木彫3点、ドローイング4点にて構成されています。

オブジェと絵画の織りなすインスタレーション空間がまた優れていました。計三点のうち二点は床に寝転んでいましたが、その一つは両足を後ろへ蹴り上げ、手をバタバタとも振り上げながら、何やら滑り込んでいるかのように腹這いになっています。そしてもう一点は、顔を横にして耳を床にぴたりとつけ、何かを聞いているかのような仕草を見せているのです。またお尻からは巨大な白い蕾みが膨らんでいました。この不可思議なモチーフは相変わらずです。
ドローイングも充実していました。そのじっとこちらを見つめているような表情を見ると、やはり見ると言うよりも見られている感覚を強く味わいます。そう言えば、寝そべり、また壁に寄りかかる木彫たちも、ちょうど遊び戯れる最中に入ってきた鑑賞者、つまりは私を振り返ってキョトンとするかのような表情をしていました。もしかしたらここは、彼らだけの知る楽園なのかもしれません。だからこそ踏み込んできた私を、いささか邪魔者扱いをするかのように、若干の距離感を置いて眺めているのです。
8月4日までの開催です。(7/7)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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凄いところですよね、ここ。
地図を片手に飯田橋から歩きましたが、迷宮探検の気分でした。
建物も周辺環境も少々荒れた感じで、ギャラリーだけは白くきちんとしているその落差が現代アートっぽくて好きです。
>地図を片手に飯田橋から歩きましたが、迷宮探検の気分でした。建物も周辺環境も少々荒れた感じ
ここへ行くのは初めてでしたが、想像を絶するような場所で驚きました。
地図があっても迷うような所などそう滅多にありませんよね。
しかも仰る通り周囲は工場や住宅の混在する雑多な地域…。
大江戸線の神楽坂から行ったのですが、
ホントにこの先に画廊があるのかと終始半信半疑で歩いておりました…。たどり着けて良かったです!?